IWCの逸品『ポルトギーゼ』の魅力とは?厚さ・色・文字盤が異なるおすすめ時計5選とメンテナンス法

腕時計と言えばやはりスイス製。今回はその中でも時計ファンからの根強い支持を受けるブランド、インターナショナル・ウォッチ・カンパニーの顔と言うべきモデル、ポルトギーゼについてご紹介します。1930年代に生まれ現代も続くそのエレガントで質実剛健なスタイルは、大衆的な華美とは一線を画した魅力を求める方にこそぜひ知っていただきたい逸品です。

IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)について

時計は体を表す?iwcの逸品ポルトギーゼがエレガントな大人に愛される理由
スイスの高級腕時計といえば一般的にはロレックスやオメガが有名です。しかしその他にも有数のブランドが存在し、時計通の観点からするとまったく異なるメーカーが挙げられるのはなんら不思議ではないでしょう。

IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)もまた、奥深い腕時計ブランドの世界においてよく知られたスイスの老舗ブランドです。

IWCポルトギーゼは時計大国スイス生まれ。スマートで洗練された紳士

スイスでもドイツ国境近くの北部に位置するシャフハウゼンを拠点とし、その土地柄ゆえか質実剛健と評されるカラーがiwcの魅力です。気品あふれる腕時計の数々はフォーマルだけではなく不思議とカジュアルにもマッチし、装飾過多にならない洗練された深みを加味してくれることでしょう。

IWCポルトギーゼが時計通に愛される理由

装飾を排したデザインは視認性に繋がります。腕時計は装飾品であるとともに当然のことながら身近に備える時計であり、そのムーブメントの精巧さはもちろんのこと、ふと目にした瞬間の確認の容易さが性能の基準のひとつになるのです。
iwcの腕時計は時計として優秀であるという単純かつ純粋な評価をもって、愛され続けています。

IWCの代表作!ポルトギーゼ・クロノグラフの魅力

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奇抜さやゴージャスさよりも、知的なスマートさがiwc製腕時計の魅力にして個性。そうご紹介しましたが、中でも特にその個性が体現されているモデルは何かと問われれば、やはりポルトギーゼ・クロノグラフです。

今ではiwcのフラグシップモデルとなっているこのポルトギーゼは懐中時計をルーツとして生まれ、大型のムーブメントを基礎として構成されています。

誤れば大味に陥りかねない大きな文字盤と厚みは均整の取れたデザインによってエレガントに整えられ、クロノグラフの存在感が精緻な印象すらそなえる。まさにスマートな大人のための高級腕時計と言うべき逸品です。

「クロノグラフ=無骨」というイメージの打破

インデックスと2,3のクロノグラフに文字盤が占められた腕時計を一見したとき、過密な印象を受けたことはないでしょうか。そのメカニカルな外観は無骨なイメージを与えることもあり、特に女性ものの高級腕時計では主流になりにくいデザインです。

しかしポルトギーゼにおいては、そのイメージは覆ります。無駄を削ぎ落とし本質だけを切り取ったインデックスとクロノグラフのデザインは、大きな文字盤の上で整然とした領域を保ち続けているのです。シャープなリーフ型の針も一役買い、計算された配置を感じることができるでしょう。

IWCポルトギーゼが男性物と捉えるのは早急。女性の手首にもおさまる理由

ポルトギーゼのデザインは質実ではありますが、決してメンズに限定されたブランドではありません。

ステンレス製ではなく革製のベルトが女性の手首にもしっくりと馴染むようにできており、ストラップ幅も20mm程度と違和感の起きにくいサイズ感。特にゴールド針のものはより中性的な優美さを与えることでしょう。

青針?金針?洗練されたデザインで際立つ2択とは?

ポルトギーゼは青針、金針と呼ばれるデザインが特に有名です。白の文字盤に対しリーフ型の針が青か金か、という違いなのですが、百聞は一見にしかず。まずはご覧ください。
青針

金針

 
…ご覧頂けましたでしょうか?青針には清浄で涼し気な印象、金針には華やかでエレガントな印象を抱かれたのではないかと思います。この二種はコーディネートにも影響を与えるため、どちらを選ぶかは大事な問題と言っても過言ではありません。青針はカジュアルにもよく馴染み、金針は落ち着いた上品な大人を演出してくれるでしょう。

IWCポルトギーゼおすすめ5選!色のバリエーションとその価格は?

それでは、2018年現在におけるポルトギーゼシリーズのおすすめをご紹介したいと思います。価格は販売店によって様々なのですが、iwcと長年パートナーシップを締結している正規店TANAKA様公式URLの販売価格を参考価格として挙げさせて頂きます。

ポルトギーゼ・クロノグラフ・クラシック

正統派のポルトギーゼを楽しむのなら、やはりポルトギーゼ・クロノグラフ・クラシックでしょう。1930年代に制作された最初期のポルトギーゼのデザインを今に受け継ぎ、端正なレイルウェイ目盛りや瞭然としたインデックス、重みを感じるケースの厚みにその名の通りクラシカルな味わいが活きています。

最新作の中でも特に目を惹くのが、高級感溢れる華やかな18Kレッドゴールド製ケースの金針、IW390301型(2,451,600円(税込))。ブラウンのアリゲーターストラップとの組み合わせはクラシックの名がもっとも相応しいと言っても過言ではありません。

また、ケースがステンレススティール製の類似モデルも存在し、端正で清廉なシルバーメッキの文字盤と青針の390302型、夜を思わせる深いブルーの文字盤が印象的なIW390303型の二種もあります。(1,344,600円(税込))

ポルトギーゼ・クロノグラフ “150イヤーズ”

iwcが創立したのは1868年のこと。2018年である今年は創立150周年を迎え、iwcはポートフィノやパイロット・ウォッチなどの人気シリーズにおいて150イヤーズモデルを発表・発売しました。

もちろんiwcの代表作であるポルトギーゼにもこの限定モデルは制作され、きたる10月にクロノグラフ”150イヤーズ”(847,800円(税込))の限定2000本での発売が予定されています。ステンレススティール製ケースとブルーの文字盤で構成された堅牢な正統派のスタイル、そして搭載された最新式のムーブメントは、150周年を祝すにふさわしいポルトギーゼの形と言えるでしょう。

ポルトギーゼシリーズは他にもパーペチュアル・カレンダー・トゥールビヨン”150イヤーズ”が先んじて4月に限定50本で発売されましたが、そちらは12,214,800円(税込)とと数量価格ともに手の出しにくい一品です。限定2000本の中の一本、狙ってみてはいかがでしょうか。

ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフ

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シックでエレガントなポルトギーゼのスタイルを保ちながら、ライトな水上アクティビティのパートナーになってくれるモデル。それがヨットクラブシリーズです。防水性は6気圧で、これは生活防水と呼ばれる範囲。

潜水はできませんが、ヨットや釣りなどでの活動において壊れる心配なく動作し続けます。ストラップももちろんレザーではなくラバー仕立てで、水分や海風による錆と劣化についても無縁の一言に尽きるでしょう。

また、シーサイドだけではなく陸上スポーツにおいてもパートナーたりえます。汗や水に強いという点に加え、ポルトギーゼの中で唯一備えられている夜光性の針とインデックス。そしてフライバック機能をはじめとする、競技計測に快適をもたらすクロノグラフ。完璧なパフォーマンスを発揮してくれることでしょう。

ステンレススティール製で白文字盤のIW390502、黒文字盤のIW390503(1,398,600円(税込))はポルトギーゼの正統派と言えるデザインですが、18Kレッドゴールドのケースに黒の文字盤とラバーストラップという、ポルトギーゼではあまり見かけない野性味を感じさせるIW390505(2,516,400円(税込))も非常に魅力的です。

ポルトギーゼ・オートマティック

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ポルトギーゼの中でもっとも成功をおさめるモデルのひとつ。それがポルトギーゼ・オートマティックです。クロノグラフ・クラシックにも用いられているレイルウェイ目盛りに加え、煩雑な情報が削ぎ落とされたきわめてシンプルなクロノグラフ、小窓の日付表示。

それによって生まれるバランスは、ポルトギーゼの元祖と言い表すにふさわしいでしょう。ムーブメント内部の自動巻き機構の部品、その要所には極めて摩耗に強いセラミック素材が用いられており、高い完成度をより堅牢なものにしています。

さらにはゼンマイを収める機構も多くそなえ、結果として7日間というパワーリザーブ(主ゼンマイを巻き上げてから連続可動していられる状態のこと)を実現したのです。

バリエーションは18Kレッドゴールドケースで文字盤が白または黒の二種(2,716,200円(税込))、ステンレススティールケースで金針と青針、またはブルーの文字盤の三種類(1,436,400円(税込))となっています。

ポルトギーゼ・アニュアル・カレンダー

アニュアル・カレンダーはその名の通り、ポルトギーゼにおいて日付が搭載されているモデルです。月の日数の違いを自動的に識別する複雑な切り替え機構は、開発に5年の歳月を要したという技術の粋。年に一度の2月の最終日に調整を行うだけで、小窓は常に正確な月、日付、曜日を表示し続けます。

また内部機構はオートマティックと同シリーズのものを用いており、オートマティック同様に7日間のパワーリザーブを所有しているのも見逃せない要素でしょう。

金針と18KレッドゴールドケースのIW503504型(3,472,200円(税込))、ステンレススティールケースは白文字盤のIW503501と青文字盤IW503502の二種(2,305,800円(税込))があります。日付表示により文字盤の余白の面積が少なくなるためか、IW503504型の18Kレッドゴールドは飛び抜けて華やかな印象を与える仕上がりになっています。

IWCポルトギーゼの買取相場

時計は体を表す?iwcの逸品ポルトギーゼがエレガントな大人に愛される理由
さて、ではブランドウォッチの一般的な人気のバロメーターのひとつである買取市場において、ポルトギーゼの相場とはどれほどなのでしょうか?

今から7年ほど前に発売されたクロノグラフ・オートマティックのIW371447型を参考にしてみましょう。当時の定価は約92万円で、現在の新品販売価格は約68万円。

それに対し、買取価格は最高で約60万円となっています。状態に大きく左右される品物であるため参考価格とするには危ういですが、それでも購入価格に対する買取価格との差額は驚異的と言えるでしょう。iwcの時計が持つ堅実さは、奇しくも買取価格にも反映されている…のかもしれません。

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IWCポルトギーゼのメンテナンス・修理について

時計は体を表す?iwcの逸品ポルトギーゼがエレガントな大人に愛される理由
あらゆる時計にはメンテナンス(オーバーホール)が欠かせません。大切に扱っていても湿気や汗、埃などで精密なムーブメントの細部に入り込み、掃除を怠ることで錆や軋みなどの劣化へとつながっていくのです。

購入直後の状態を可能なかぎり維持するために大切なメンテナンス。iwcでは2年ごとのメンテナンス、5年ごとのコンプリートサービスの利用を推奨しています。

当然メーカーであるiwcにて行ってもらうのが理想的ですが、その料金は時計の種類、経過年数、使用状態などによっても変動します。ポルトギーゼであればコンプリートサービスは5万円から10万円以上が相場でしょう。

選択肢のひとつとして、iwcとは無関係な時計修理専門業者に依頼するという方法もあります。iwcに依頼するより数割安価でメンテナンスしてもらえるのが大きな利点ですが、注意すべきなのは、信用できる腕を持った職人が担当してくれるかを念入りに確認することでしょう。

特にブランド腕時計は独自の機構を持った精密で繊細なアイテムです。国家資格の時計修理技能士、または長年の経営実績など、判断材料を可能なかぎり集めて大切な腕時計を預けるべきでしょう。

華美より洗練。ポルトギーゼという選択

名を聞けば老若男女誰もが分かる高級時計ブランドもまた、長い歴史によって高い技術力と完成度に磨かれ洗練され続けてきたものであることは確かです。

しかしその分野の通が愛し支持し続けてきたブランドにも、昔から今に至るまで注がれてきた情熱があります。ポルトギーゼにとってそれはおそらく、知的でスマートなスタイルを貫き続けること。不変を受け入れる洗練された大人にこそ相応しいブランド、それがポルトギーゼなのではないでしょうか。