最近多く出回っているブランド品のスーパーコピー品をご存知でしょうか？ここではスーパーコピー品のメリットやデメリット、購入する際の注意点や品質、実際にあったスーパーコピー品を購入しての詐欺について、また詐欺にあった際の解決法とブランド品を購入する際の心構えを紹介いたします。
ブランド品のスーパーコピーとは？
最近ブランド品を購入する際に、よく「スーパーコピー」という言葉を耳にするようになりましたが、どういった品物なのか、ちょっと気になりますよね。昔からコピー品というのはよくありましたが、このスーパーコピーの違いや注意点についてご紹介していきます。
普通のコピーとスーパーコピーの違い
昔はよくコピー品として「バッタ物」という言葉が使われていました。パッと見のデザインは本物のように見えるけど、よく見てみると縫製が粗かったり、素材がビニール等の安価な素材であったり、ロゴが微妙に違っていたり…と、素人目から見ても分かるくらい粗末な作りで売られていることが多くありました。
しかし、スーパーコピー品は、ある程度の天然素材を使用しており、縫製も技術をもった職人が制作しているため、本物と見分けることが難しいと言われています。その名の通り「スーパー」な偽物品が、このスーパーコピー品です。
ブランドのスーパーコピー品には財布やバッグ・腕時計など多種多様
では、本物と酷似しているスーパーコピー品にはどのようなアイテムがあるのでしょうか。どういった品物がスーパーコピー品になっていくのか気になるところですよね。
ネットでスーパーコピーと検索しただけでも、数多くの販売店と品物が出てきます。財布や時計、バッグ、靴、洋服…。格あるブランドのロレックス、ウブロ、シャネル、ブルガリ、などあらゆる商品がスーパーコピー品として販売されています。中には新作もあるので、どんな物でもスーパーコピー品になるようです。
N級品と呼ばれるブランドのスーパーコピーの品質は？
ここまでご紹介してきたスーパーコピー品ですが、中には「N級品」と言われる商品が存在します。次の項目ではこの「N級品」についてご説明いたします。
スーパーコピーには等級がある
昔からある「バッタ物」は、安価な素材で作りも粗く、素人目から見ても『あ、これは偽物だな』と分かるものがほとんどでした。しかしこのスーパーコピー品に至ってはN級品・S級品・A級品の3段階の等級があり、その等級で品質の違いもあるようです。
N級品
ほぼ本物と遜色ない商品。材料からこだわっていて、正規品に限りなく近い作りの商品です。最高品質の模倣品とも言われています。最近になって出回るようになった商品で、素人目ではとても見極めが難しいと言われています。
S級品
スーパーコピーのSをとってS級品と呼ばれています。以前はS級品またはSS級品が最高級品でした。とある国では『エスキュー』と呼ぶくらい浸透している等級品。こちらも素人目では見極めが難しいです。
A級品
このA級品は粗悪品です。細部をよく見ると素人目でも判別がつくくらい、作りが雑になっています。いわゆる「バッタ品」です。
本物とスーパーコピー品の見分け方
ここまででスーパーコピーの品質、見極め方が困難な物があるとお伝えしました。では「どのように本物と偽物を見分ければいいの？」と思いますよね。ここでは素人目でも判別できるポイントを例を挙げてお伝えしていきます。
バッグの場合
ルイヴィトン
内ポケットの形状や縫い目、ファスナーやスナップボタンの形状を見ると本物との区別がつきます。またルイヴィトンのバッグには、製造番号が表示されているので、その製造番号が表示されていないもの、または製造番号が表示されていても書体が異なる場合があるので、注意してみてみましょう。
エルメス
バッグの底部分についているスタッズやベルト部分の金具の形状が本物と偽物では異なります。生地の裁断処理が雑なので、その部分を触ると角があり、手が痛いです。また、箱や保存袋が本物と色合いが違うことがあるので、こちらも見分けるポイントになります。
時計の場合
ロレックス
時計を外したブレス部分に、リファレンスナンバーとシリアルナンバーが表示されているので、それを確認する方法があります。
コピー商品の場合、このナンバーが表示されていない場合が多いです。また、表示されていても刻印の入り方が違います。本物は打刻という手法が用いられているので刻印もハッキリ表記されていますが、コピー品はレーザー刻印といった手法で削って入れています。
また文字盤の王冠や文字のシャープさも異なります。本物の王冠はシャープで洗礼された形ですが、コピー品は、少しボテッとしておりロゴもぼやけています。刻印の手法やロゴの入り方も知識としてあれば、本物とコピー品との区別もつきやすくなりますね。
その他ブランド
リューズを巻き上げた時の感触にも違いがあります。粗悪なコピー品になると、時計のガラス面の素材が違うものだったり、またリューズの幅が違ったり、時計本体のケース部分の厚みが異なったりします。
購入すると違法？！ブランドのスーパーコピー購入時に知っておくべきことや注意点
「スーパーコピーは偽物だから、これを購入することは違法になるの？」「購入したけれど、知らぬ間に法律に反していたら…」と思うととても怖いですよね。この項目では、スーパーコピー品を購入する際の知っておくべきことと注意点をあげていきます。
ブランドのスーパーコピー品購入時のメリット・デメリット
ブランドのスーパーコピー品を購入する一番のメリットは「安く購入できる」ではないでしょうか。
しかし、いくら安いとはいえ、ブランドのスーパーコピー品を購入することは基本的には違法です。「商標法」と「関税法」という2つの法により、対応が多少異なってきます。ただ「個人的に使用」の場合に限り、この法律は適用しないので、購入しても罰則はありません。
また、スーパーコピー品を取り扱っているのが海外ということもあり、日本の警察がその数に追いついておらず、検挙できていないのが現状です。したがって、購入者の厳罰もされていませんが、海外で購入して日本で転売するなど利益を上げた場合、「商標法」のもと罰則があります。
もうひとつの「関税法」になると、偽ブランドの輸入を一切禁じているので、海外で偽物と知らず購入したとしても、日本に持ち帰っただけで罪になります。
やはり本物を購入するとなると、高額ではありますが素材も一級品を使用しており、商品を作り上げる職人も一流になので、商品のもちも格段に違います。
それに比べてスーパーコピー品になると、素材も近いものを使用しているとはいえ、商品の一部のみ使用していたり、作り上げる職人においても二流以下の職人が作るので、細部の粗悪さ、商品の持ちも格段に下がります。また購入したお店によっては、あらぬトラブルに巻き込まれることも少なくはありません。
スーパーコピー品を購入する際には、そのメリット・デメリットをよく考えてから購入することをおすすめします。
スーパーコピー品を購入する際のメリット
- 本物よりも安価に購入することができる。
- 本物に匹敵するくらい品質が似ていて、偽物と分かりにくい。
スーパーコピー品を購入する際のデメリット
- 基本的にはスーパーコピー品を購入することは違法。
- 品質が本物に比べて落ちるので、作りが粗悪。また作りが粗悪な為、すぐ壊れる。持ちが悪い。
- 壊れても修理に出せない。または受け付けてもらえない。
- 海外で購入した際には、税関で没収されることも。
- 販売店によっては、思わぬトラブルに巻き込まれることもあり。商品が届かない、等級に見合わない粗悪な商品が届く、個人情報やクレジット情報の流出と悪用。
警戒注意！詐欺サイトにだまされないために
冒頭でもお伝えしたとおり、「スーパーコピー」とネット検索すると数多くの販売店が出てきます。これらの多くはサーバーを海外に置いて販売しているようです。ネット検索の中には、「詐欺サイトの見分け方」、「スーパーコピー詐欺販売店ブラックリスト」というサイトがあり、実際に被害にあった方からメールを募り掲載されています。
もしスーパーコピー品の購入を検討しているのであれば、こちらでブラックリスト化されたURLが掲載されているので、一度確認しておくことをおすすめします。
コピー品を購入してもし詐欺にあってしまったら
自分は詐欺にあわないだろうと思っていても、おもわぬ所で遭遇してしまうこともあります。ここでは、よくある事例として海外通販サイトでの詐欺にあってしまった場合の方法をお伝えしていきます。
詐欺サイトに注文。注文したがお金を振り込む前で気づいた場合
お金を振り込む前に気づいたのであれば、特に何もする必要はありません。「注文して放置したままだと、あらぬ請求がくるのでは？」と不安になるかもしれませんが、無視しておけば大丈夫です。督促メールはくるかと思いますが、そこもスルーしておきましょう。
相手は詐欺グループです。自分の身分をばらしてまで法的手段で請求することはありません。
ただ、入力された住所や名前などの個人情報が悪用される可能性があります。効果があるかは分かりませんが、詐欺サイトにログインすることができるのであれば、入力した個人情報を適当な住所・氏名に変更しておきましょう。それでも、個人情報を悪用した被害があれば、すぐに警察に相談してください。
事例として悪用された場合、次の被害者の方から内容証明が届いたり、とても面倒なことになりますが、警察に相談しておくことで自分も被害者だということが証明しやすくなります。自分が被害者であることを証明するための行動が必要になってくることを覚えておくといいですね。
お金を振り込んでしまった場合
この場合は、迷わずすぐに警察に相談し、被害届を出したい旨を伝えてください。全てとはいいませんが、実際の事例の中には「犯人は見つからないと思うので被害届は出さないでください」という対応をする警察もいるみたいです。
しかし、被害届を出さなければ警察の捜査もなく、検挙率も下がり犯人は野放しのままになってしまうので、まずは被害届を出して被害数が多くあることを証明する必要があります。そして、念のため上記で挙げた個人情報の書き換えをしておきましょう。
また、下記の対策も行いましょう。100%お金の取り戻しができるかはわかりませんが、上手くいけば取り戻せるかもしれまん。
都道府県別サイバー犯罪対策窓口へ相談・被害届を出す。
振り込め詐欺救済法の対象として、取り扱ってもらえる可能性があります。警察に被害届を出す際には、この振り込め詐欺救済法の対象として出したい旨を伝えてください。
国民生活センター窓口へ連絡・相談
連絡する際は、経緯を時系列で簡単にまとめておくといいです。
- 購入した際のメールや画面のキャプチャー
- 相手とのメール
- 銀行振り込みの控え
上記のものは保管しておきましょう。
銀行へ振り込みの組戻し依頼
銀行へ直接、詐欺口座への振り込みを戻してもらう作業依頼です。残念ながら被害者からの被害報告だけでは、詐欺口座の凍結はできません。警察からの凍結依頼が出ないことには、詐欺口座の凍結はできないようです。なので、警察に被害届を出すことが先決になります。
その上で、組戻し依頼をかけて一度振り込んだお金を振込主の都合で戻してもらう手続きになります。手数料はかかってしまいますが、うまくいけば振り込んでしまったお金が取り返せるかもしれません。
ただし、送金完了していると相手の同意がないと組戻しが行われないため、しばらく時間が経過してから気が付いた場合だと、お金を取り戻せる可能性は低くなります。
しかし、銀行側としては
- 多数の被害届が出ている口座
- 組戻し依頼が多い口座
- 相手先が一切応じない
といった怪しい口座という情報が蓄積されることになるので、詐欺グループへの嫌がらせには十分です。
また、振り込め詐欺救済法の対象として資産を保管してもらえるかもしれません。詐欺口座の振込先の銀行と、ご自身が振り込んだ銀行の両方の銀行に連絡・相談することをおすすめします。各銀行への連絡先は、一般相談苦情窓口で大丈夫です。
安全？安心？ブランドのスーパーコピーの気になるところ
ここまでお伝えしてきて、スーパーコピー品とはどういった物かをご理解いただけたでしょうか。個人的に購入する分には違法まではいきませんが、スーパーコピー品を作り、販売していること事態は違法になるので、その違法販売店から購入した商品であることは間違いありません。
よく安全・安心サイトだから大丈夫とも掲載がありますが、本当にそうなのか、スーパーコピーの取り扱いの注意点と、スーパーコピー品を取り扱う販売店の実態はどういったものなのかを、ここで説明していきます。
海外サイトの店舗が多数ありのグレーゾーン地帯
最近ではネットショッピングも浸透してきて、自宅にいながら簡単に欲しいものが手に入るようになりました。それは日本国内に留まらず、海外の商品であってもそうですよね。
とても便利で良い半面、実際に目にしていない分、自分の手元に届くまでは本当にホームページ上に掲載されている物と同じ物が、きちんとした状態で届くのか分かりません。「高級ブランド品が安く購入できる！」と思っても、まだまだグレーゾーン地帯の海外サイト店舗。そこで、購入する際の注意点をあげていきます。
販売店の連絡先を確認する。
住所や電話番号、メールアドレス、代表者名、振込口座番号等をチェックしましょう。怪しいサイトでは、メールアドレスのみで電話番号や住所の表記がありません。また住所もデタラメな場合があります。
スーパーコピー品の詐欺サイトブラックリストで検索すると、情報が公開されているので、購入しようとしているサイトがブラックリストに入っていないかを確認しましょう。
正規の値段より極端に値引きされている。
大好きなブランド品がとても安く購入できると思ったら、飛びつきたくなる気持ちも分かりますが、本当に信頼できる販売店なのかを確かめましょう。
極端に値引きされているということは、品質のランクがかなり落ちるということが予想されます。詐欺にあわれた方の実例として、破格の値段と思い購入し無事商品は届いたが、梱包は粗末で自分が注文したものと現物の色が違う、商品も粗悪品。
また差出人の連絡先が全く分からなくなっていて、返品しようにも連絡がとれず、使用するにも粗悪品で持ち歩くことも出来ない。価格も価格なので、被害届を出すにも面倒ということで泣き寝入り。という実例があります。
全てがそうだとは言い切れませんが、このような例も実在しているので、こういうことも有り得ると把握しておきましょう。
日本語表記が不自然になっていないか。
こちらは明らかに海外の人が経営されている場合です。取扱い販売店が海外の場合、日本語が分からないとの理由で返品や修理の依頼を受付てもらえない、商品が届かない等の事例があります。
よくあるのは売買契約が成立し、購入者が販売店に代金を支払った後、音信不通になるケースです。商品は届かず、指定されたメールアドレスに連絡しても返信がこない。
また、代金支払いの際、クレジットカードを使用することがほとんどだと思います。悪質な販売サイトであった場合、そのクレジット情報が流出してしまい、第三者にその情報が漏れ、悪用されるケースがあります。そのためクレジット決済する際にも本当に信頼できるサイトなのかを、代金を支払う前に確認することが必要です。
通常では、クレジット決済後に商品が届きますが、数週間～1ヶ月待っても商品が届かないとなれば、販売店に連絡をとり商品の発送を催促するか、売買契約を解除し返金手続きをとることになります。
何度も繰り返しになりますが、コピー品を販売するサイトの多くは、あえて連絡が取れないように細工していることがほとんどです。これらを回避する対策としては、後払い方法ができる販売店であること。そうであれば、少なからず商品が届かずして代金だけ支払ったのにという事態には陥りません。
後払い方法を採用している販売店であれば、商品不備があった場合の受付も取り扱ってくれる可能性が十分にあります。購入してしまう前に、支払い方法の選択ができるのかを確認するといいですね。
スーパーコピーのブランド品を質屋に入れても問題なし？
上記でもお伝えしたとおり、スーパーコピーのブランド品を販売することは「商標法」違反になります。スーパーコピー品がN級品だとしても、質屋で鑑定する方はその道のプロです。鑑定した段階でコピー品と分かれば、買い取ってもらうことはできません。
特に人気のあるブランド品の場合、スーパーコピー品も大量に生産されるので、それを見極めるための情報は常に同業者間で共有されています。質屋に持って行ったところで処罰の対象になることはありませんが、メルカリなどのアプリやオークション等での販売、利益を出した場合には処罰の対象になることがあるので、注意しましょう。
ブランドのスーパーコピー品の正体がわかったところで
ブランドのスーパーコピー品について、いろいろご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
何気なく耳にしていたスーパーコピー品。安く購入できるという良い点もあれば、品質や法律に関わることなど、まだまだ不安な点も多々ありましたね。ブランドのスーパーコピー品の購入を考えていらっしゃる方には、これまでお伝えしてきた点を参考にしていただけると嬉しいです。
まだまだグレーゾーンの多いブランドのスーパーコピー品ですが、全ての販売サイトが詐欺サイトであるとは限りません。しかし、コピー品を販売することは少なからずとも法律違反です。
最後に、ブランドのスーパーコピー品を作成、購入するということは、正規のブランドに対しての裏切り行為であるということは忘れないでください。正規が高価という理由だけで安価なスーパーコピー品が大量生産されてしまい、それが購入されることで正規のブランドが倒産に陥った例もあります。
緻密な縫製とデザイン、品質の保証がある正規のブランドを、そういった形で失いたくないですよね。正規のブランドの価格には、そのブランドを作り上げるまでの一流のデザイナーや、職人の技術といった総合傑作に対する価格です。そういった視点でブランドを見てみると、その価格も納得のいくものなのではないでしょうか。
スーパーコピー品を見る前に、まず正規のブランドを見て、確認して、本物を見極める力をつけることもブランドを身に着ける上で必要なことかもしれませんね。
