結婚指輪といえば、日本ではプラチナが主流で人気がありました。最近はプラチナの他に「ホワイトゴールド」が注目されています。では、ホワイトゴールドとはどのような金属のことをいうのでしょうか。また、ホワイトゴールドを選ぶメリットとデメリットはどんなものがあるのでしょうか。
ホワイトゴールドとは
ホワイトゴールドはどんな金属なの？
金はその純度を表す際、「K24」や「K18」と表記します。純金はK24と表しますが、K18は75％の金に25％の他の金属を混ぜているということです。金はとても柔らかく、純金だと強度が弱く傷がつきやすいため、他の金属を混ぜることで強度を高めます。
金にパラジウムやニッケル、銀などの白色系の金属を混ぜることで白っぽい金になり、これをホワイトゴールドといいます。ホワイトゴールドは、その頭文字をとってWGと表記されますが、18WGの場合は金が75％含まれるのでまだ黄色っぽい色をしています。
白い色にして強度を高めるために、ロジウムというプラチナに似た白い金属で表面をメッキ加工します。こうすることで、白く傷つきにくいホワイトゴールドが完成するのです。
ホワイトゴールドとプラチナの違い
ホワイトゴールドもプラチナも白い貴金属だという面では似ていますが、プラチナは天然貴金属でPtと表記します。何も混ぜないプラチナは純プラチナといいPt999というように表します。そして、プラチナ自体が白い貴金属なのです。
一方、ホワイトゴールドは金に銀やパラジウムなどの金属を混ぜて、ロジウムでメッキ加工したものをいいます。元々白い金属なのがプラチナで、金に加工を施して白っぽくしたものがホワイトゴールドなのです。
ホワイトゴールドのメリットとデメリット
ホワイトゴールドのメリット
素材が硬い
金は、純金の場合は強度が弱いのですが他の金属を混ぜ合わせることで強度が高まります。ホワイトゴールドは金にパラジウムやニッケルなどの金属を混ぜているので、簡単に傷がついたり曲がったりすることがありません。
ホワイトゴールドと比べられることが多いプラチナですが、プラチナは衝撃に弱く曲がってしまう場合があります。身につけるジュエリーとして選ぶなら、簡単に曲がったり傷がつかないものを選びたいと思う人が多いでしょう。
落ち着いた色
ホワイトゴールドの人気の理由は、落ち着いた色だというものがります。ゴールドにはさまざまな色がありますが、ホワイトゴールドは落ち着いて控えめの印象があるので人気があるのでしょう。
購入しやすい価格
ホワイトゴールドは、プラチナと比べると価格が比較的安価であることも人気の理由です。プラチナは希少性が高く値段もホワイトゴールドに比べると高めです。そのため、ホワイトゴールドを選ぶ人も増えています。
軽くてつけ心地がよい
プラチナはホワイトゴールドに比べると少し重みがあります。それに比べると、ホワイトゴールドはプラチナよりも軽いため、結婚指輪にするとつけ心地がよく指への負担が少ないのです。毎日付けるものであるからこそ、軽くて負担がないものを選ぶ人が多いのです。
ホワイトゴールドのデメリット
価格が安い
人によっては価格が安いことがデメリットになることがあります。安いイコール価値が低いイメージを持つ人もいるのです。結婚指輪などは一生身につけるものなので、高価なものがいいと考える人からしたら、価格の低さがデメリットになります。
柔軟性に劣る
プラチナと比べると柔軟性には劣っているため、指輪に模様などを加工するには向いていません。
ホワイトゴールドを身につけるときの注意点
金属アレルギー
金属アレルギーがある人はホワイトゴールドを選ぶ時に注意が必要です。金に他の金属を混ぜてロジウムでメッキ加工したものがホワイトゴールドですが、その混ぜた金属によりアレルギーを引き起こすことがあります。
ホワイトゴールドは、ニッケルや銀、パラジウムを混ぜることが多いのですが、パラジウムとニッケルは金属アレルギーを引き起こしやすいといわれています。
色あせ・変色
ホワイトゴールドは、ほとんどのものがロジウムでメッキ加工してあります。メッキ加工は時間が経つと剥がれてしまうことがあります。メッキ加工が剥がれると地の色の金属が見えてきてしまうため、変色したように感じてしまいます。
ホワイトゴールドをメッキ加工する前の金属は、金が多いため少しだけ黄色っぽい色をしています。そのため、色があせたような変色したようになってしまいます。
メッキが剥げてしまうのが嫌だという人は、メッキ加工されていない少し黄色がかった色のホワイトゴールドを選ぶこともできます。プラチナのような色が好きだという人は好みではないかもしれませんが、シャンパンイエローの色も個性があっていいかもしれません。
ホワイトゴールドのお手入れ・洗い方
ホワイトゴールドはメッキ加工されているので、長く使用しているとメッキが剥がれてきます。このメッキ加工が剥がれてしまった場合、店舗へ持って行けば、メッキ加工の直しができますので相談してみましょう。
そのためには、ホワイトゴールドのジュエリーを買ったお店で、クリーニングやメッキ直しのアフターサービスが充実しているかを確認しておくことが大切です。
また、ホワイトゴールドは硬いブラシでこすると傷がついてしまうことがあります。汚れがついたときは、ゴシゴシ洗ったりせずに柔らかい布で優しく拭くことをおすすめします。
それから、温泉成分がメッキ加工を変色させてしまうことがあるので、温泉や温泉成分が入った入浴剤のお風呂に入るときは外しましょう。
ホワイトゴールドの買取
ホワイトゴールドは、もともと希少価値が高いプラチナの代わりになるものとして加工されました。金を含んだホワイトゴールドは金としての価値を持っているので、買取の場合は金相場で買い取ってもらうことが可能です。
ホワイトゴールドはその清潔感のある白い輝きが人気で、日本ではプラチナに代わるものとして市場が広がってきています。特に、婚約指輪や結婚指輪に次ぐエタニティリングとしての人気が高くなっています。
エタニティリングとは、「永遠」という意味を持ち、結婚記念日や子どもが生まれた記念に、夫から妻へ贈るプレゼントとして大変人気です。結婚指輪と重ねづけができて、軽くて指への負担が少ないのが人気の理由なのでしょう。
ネックレス、指輪、ブレスレットなどの装飾品に使われることが多くなってきているホワイトゴールドですが、もしも将来的に買取してもらうことを考えているときは、購入した時の品質保証書を保管しておくことが大切です。
そして、売却したいと考えた場合、金として買い取ってもらえることを頭に入れておいてください。買取の価格については金の割合によって異なってきます。売却を考えている場合は複数の買取業者に査定を出してもらい、納得がいくところで買い取ってもらうようにしましょう。
ホワイトゴールドを長く愛用するために
ホワイトゴールドを長く使い続けるためには、日頃のお手入れと正しい保管方法を知っておくことが大切です。結婚指輪としてホワイトゴールドを選ぶ人が増えてきていますが、購入のときにはメンテナンスやメッキ加工のサービスがあるかを確認することも大切です。
大切な思い出として購入したホワイトゴールドは、少しの気遣いで輝きを保つことができます。この記事がお役に立てたなら幸いです。
