オーストリッチのお手入れ方法とは?バッグや財布を長持ちさせるためにできる5つのこと

オーストリッチとはどのような革製品なのでしょうか。「オーストリッチ」ということばを耳にしたことはあるけれど、実際は何の革なのかは知らない人は少なくはないでしょう。そして、お手入れ方法は革によって異なりますので、オーストリッチに合わせたお手入れ方法を知ることが大切です。

オーストリッチとはどんな革製品なの?

オーストリッチとはどんな革製品なの?

オーストリッチとは、エキゾチックレザーとして爬虫類皮革などと並んで人気があるダチョウの革のことです。ダチョウは地上最大の鳥で、革の表面にはクリルマークという羽軸の跡が全体の40%にのみ存在します。

ダチョウは革だけでなく、羽根は貴族階級の人たちの帽子の飾りとして使われていました。ダチョウの養殖は南アフリカ共和国で1993年まで独占的畜産業でした。そのため、現在でもバッグなどのオーストリッチ製品は南アフリカのものが多いのが特徴です。

オーストリッチは、クロコダイルのようになめしの技術が進歩したため鮮やかな発色が可能になって、いろいろな色に染めることができるようになりました。最近ではハイブランドがスニーカーやバッグの素材として、オーストリッチを使っているため注目されています。

オーストリッチ製品の使い方

オーストリッチの製品の使い方には注意が必要です。まず、オーストリッチの革製品は水に弱いという特徴があります。そのため、雨の日などに使用すると色落ちしたり、変色することがあります。

もしも雨などの水に濡れてしまった場合、乾いた柔らかい布で濡れた部分を拭き取りましょう。バッグの場合は中に新聞紙などを丸めて入れ、靴の場合はシューズキーパーを入れて形を整え、風通しがよいところで乾かしましょう。濡れたままにしておくとカビが生えたり変色することがあるので注意しましょう。

もうひとつ注意することは、直射日光に当てないようにすることです。オーストリッチは、光が直接当たる所で保管すると、革の染料が飛んでしまうことがあります。そうなってしまうと、色が変わってしまうとともに革の風合いが維持できなくなります。染料が飛んでしまうと、復活させることができません。

製品を保管するときは保管袋に入れて日陰で保管しましょう。

オーストリッチのお手入れ方法

オーストリッチのお手入れ方法

ブラシや布で汚れを落とす

オーストリッチの普段のお手入れ方法は、製品を使用したあとに柔らかい布で表面の汚れを取ることが大切です。縫い目の間に砂などが入り込んでしまったら、先の柔らかいブラシを使って取り除きましょう。布を使用するときも筆の場合も、強くこすると傷がついてしまうので、注意が必要です。

クリームを塗る

革の栄養クリームを使う場合、お手入れのたびに塗る必要はありません。革のツヤがなくなったと感じたときや、かさつくようになった場合に栄養クリームを使いましょう。

クリームを使用するときは、必ず一回乾いた布にクリームを少量取り出してからにします。革製品に直接クリームを塗ってしまうとシミの原因になることがあります。

乾いた布に少量のクリームを取り、目立たない場所に少し馴染ませます。少しおいてみて、シミのようになるようでしたら使用しているクリームが合わないということなので、使用はやめましょう。

何も問題がなければ革製品の全体に薄くクリームを伸ばすようにして拭いていきます。全体にクリームを馴染ませたら、乾いた布でクリームを丁寧に拭き取ります。この場合も強くこすらず、優しく丁寧に拭くのがコツです。

防水スプレーを使う

革製品用の防水スプレーはさまざまなものが市販されていますので、使用するときはオーストリッチに使用できるものかどうかを確認してから使うようにしましょう。

クリームと同様に目立たない部分で一度試してから、問題がなければ使用できます。オーストリッチは水に弱い性質があるので、よく使うものには防水スプレーをかけておくといいでしょう。

スプレーは製品から20~30センチほど離して、平行に吹きかけます。1ヶ所に4~5秒以上は吹きかけないようにするのが重要です。長く吹きかけるとシミになる場合があります。全体的にスプレーしたら、柔らかい乾いた布で円を描くようにして優しく乾拭きしましょう。

オーストリッチ製品を長く使うためには

オーストリッチ製品を長く使うためには

靴は2~3足・バッグは2つほどをローテーションで使う

「革製品は生きているので、毎日使いましょう」という話を聞いたことがあるかもしれません。確かに革製品は使っていくうちに独特の風合いが出て、色も自分だけの色ができていくと言われています。

しかし、同じものを毎日使うとそれだけ早く傷みます。少しでもオーストリッチの製品を長く使うためには、靴なら2~3足、バッグは2つほど用意して順番に使うといいでしょう。

オーストリッチに限らず、革製品には「休息」が必要です。人の足の裏は1日1リットルもの汗をかくため、靴はその水分を吸うことになります。

ある程度は靴下が吸い取ってくれますが、1日履くことで靴の中は蒸れてしまいます。1日履いたら次の日は日陰に1日干して休ませます。このようにすることで、靴を長持ちさせることができるのです。

日頃のお手入れを欠かさずに

オーストリッチは水に弱いので、雨の日には使用を控えるといいでしょう。もしも濡れてしまったらすぐに拭き取り、お手入れをします。長く愛用するためにはこまめなお手入れが重要です。普段からこまめな手入れと丁寧な扱いが大切です。

ひと工夫でオーストリッチを長持ちさせよう

日頃のお手入れの項でも述べましたが、オーストリッチの製品を長く使うためにはひと手間が大事です。靴を履いたらただ干すだけでなく、シューズキーパーで形を整えて日陰干しするなど、ひと工夫するだけでだいぶ変わります。

オーストリッチの特徴的な風合いを大切に大事に使うようにすることが、長持ちさせるために大事なことなのです。