カルティエ『ソリテール1895』は定番のエンゲージメントリング!この指輪が持つ意味と種類・中古価格

エンゲージリング。男性から女性へ向けた愛の証として最上級の贈り物ですよね。男性と対で作られるため一般的にはシンプルなものが多いマリッジリングと異なり、「この世でただひとり」を示すような大粒の輝石をメインに作られたエンゲージリングは、幸せな結婚を夢見る多くの女性の憧れ。今回はそのなかでも定番として根強い人気を誇り選ばれ続ける、カルティエの『ソリテール1895』についてご紹介します。

婚約指輪の不動の人気カルティエの『ソリテール1895』その数字の意味は?

一粒のダイヤモンドが光る指輪。婚約指輪として王道であるそのプロポーションを思い浮かべてみてください。このとき、多くの人が頭の中にかたどったであろうスタンダードなフォルムを具現化したものが『ソリテール1895』。そう言って差し支えないでしょう。期待を外さないというのはとても大事なことです。

また、婚約指輪だからといって普段遣いできないほど華美でゴージャスすぎるものも実は人を選びます。日常にも浸透できるエンゲージリング。それがソリテール1895なのです。

ちなみに1895とは型番のことではなく西暦を意味しています。1895年に創られて以来、数限りない恋人たちに連綿と愛されてきた歴史を物語り続けているのですね。

「ソリテール」の意味は?

そもそもソリテール(ソリティア)とは、リングの中央に一粒のダイヤをあしらった婚約指輪の王道デザインのひとつを指しています。中でも根強い支持を受けているのが、三本から六本の爪で一粒のダイヤを支えた立て爪デザイン。ソリテール1895は三本爪または四本爪で構成されています。

ソリテールという単語には「カードの一人遊び」という意味があり、フランス語を語源としています。英語ではこれに絡んでカードゲームの「ソリティア」や「solo(独唱)」など一人を意味する言葉が多く生まれているため、寂しい印象を受けるかもしれません。

ですが一人とは同時に唯一であるということ。「ただ一粒の、唯一のダイヤモンド」という解釈が正答です。

知っておきたい世界5代ジュエリーブランド「ーカルティエ」の魅力

「王の宝石商、宝石商の王(Jeweller of kings,king of jewellers)」。これは、1904年にイギリス国王エドワード7世からカルティエへ贈られた称賛の言葉です。

世界5代ジュエラーのなかでもヨーロッパをはじめとした各国王室の御用達ブランドとして名を馳せてきたカルティエ。その魅力はなんといっても繊細な技術と気品あふれる優れたデザイン性にあるでしょう。素人でもひと目で理解することができる気高い品格は、ブランドというものの本質を誇示し続けています。

ソリテール1895の婚約指輪が王道と言われる理由

個性や奇抜さ、目新しいデザイン、知らない自分に出会えるモード。これらはファッションアイテムにおいては無視できない要素でしょう。しかしスタンダードを外さないことが肯定されるものもあります。そのひとつこそが婚約指輪ではないでしょうか。

正方形の赤いジュエリーボックスを開けたら、大粒のダイヤが輝くスマートなシルエットのリング。この画を完璧に構成できるのがソリテール1895のデザインです。約束された品質ととも、一片の曇りもない幸福を届けるにふさわしい王道と言えることでしょう。

婚約指輪の値段は給料の三ヶ月分…というけれど

この流れで非常に現実的な問題に移りますが、長きにわたりダイヤモンドを支配したデビアス社が打ち出したキャッチコピーに「婚約指輪の値段は給料の三ヶ月分」というものがありました。1970年代の広告ではあるものの、それ以降に生まれた方でもご存知の方は多いのではないでしょうか。

しかし、ブライダル情報誌で知られるゼクシィが既婚者を対象にしてアンケートを取った結果、婚約指輪の平均購入価格は35.4万円(2017年調べ)

かたや厚生労働省の統計調査によると、1971年のサラリーマンの平均年収は約100万円。安直にその3割…というと、やはり30万円台。なんと現代とほとんど同じです。そしてダイヤは100%海外から輸入されるもの。日本の経済状況も、日本円のレートもずいぶんと変わりました。

ダイヤモンドリングの相場とは…なんだか見えてきた気がしませんか?

古い時代のコピーに踊らされず、後先を考える賢明で堅実な男性が選ぶ、30万円台という価格帯。ここに合致するエンゲージリングを探したとき、ソリテール1895のスタンダードモデルがその範囲に入るのです。これもまた王道の一要素、だったりするかもしれません。

カルティエ『ソリテール1895』の豊かなバリエーション!その選び方

ソリテール1895。その王道デザインに対し、バリエーションは数多く存在しています。プラチナアーム×ブリリアントカットがもっともよく見られるモデルですが、一生に一度の宝物ならより自分好みの組み合わせが望ましいですよね。この項目ではその種類についてご紹介しましょう。

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プラチナ、イエローゴールド、ピンクゴールド、3種のアーム

アームとはリングの輪の部分のこと。エンゲージリングやマリッジリングの定番はやはり、清廉な白銀色のプラチナでしょう。今ではハイブランドの宝飾品になくてはならない貴金属ですが、これを世界で初めてアクセサリーに取り入れた宝石商こそカルティエ三代目ルイ・カルティエでした。

さらには精緻なレース編みのような装飾ガーランド様式をも確立させ、他の追随を30年ほど許さなかったのです。その高度な技術力は現在においても揺るぎのない一級品であり、カルティエの魅力を存分に堪能するならば他でもなくプラチナであることは間違いありません。

とはいえ、弾むような華やかさを求めるのであれば選択肢はプラチナに限りません。ソリテール1895のアームには蜂蜜色のイエローゴールドと愛らしいピンクゴールドも用意されています。

カラーゴールドの利点はなんといってもその瑞々しさとファッション性の高さ。あくまで「普段使いもしっかり楽しみたい!」という方には、無視できないポイントではないでしょうか。

ダイヤをもっと贅沢に楽しみたい!豪華な「ソリテール1895パヴェ」

パヴェとはフランス語で敷石、石畳のこと。ジュエリー用語におけるパヴェとはその言葉通り、リング部分にメレダイヤと呼ばれる0.1カラット以下のダイヤを隙間なく敷き詰めたデザインのことを指しています。

清楚な趣のあるソリテール1895ですが、パヴェが加わることで突然その表情は穏やかな威厳をそなえるように。それでも華美の度が過ぎないのは、ひとえに洗練された上質なデザインのなせるわざですね。

一粒ダイヤのソリテール1895でダイヤのカット方法にこだわってみよう

ところで、「ダイヤ型」と言われて思い浮かべるのはどんな形ですか?それは一種類でしょうか?実はダイヤのカット方法には無数の選択肢が存在しています。他でもないあなただけの指輪について、ほんの少しひとひねりを加えてみるのはいかがでしょうか?

ラウンド・ブリリアントカット

ソリテール1895が婚約指輪の王道なら、ブリリアントカットはダイヤカットの王道でしょう。円形の中央部分から放射線状に収束するこのカットは、冒頭の質問に対して誰もが思い浮かべる形なのではないでしょうか。「ブリリアント」の名に恥じない、ダイヤ自体の「輝き」を研ぎ澄ませるためのカット。

実はダイヤの鑑定書におけるカットグレードは、このラウンド・ブリリアントカットを施されたものにのみ対象となっています。

プリンセスカット

登場は1970年以降と比較的新しく、バゲットカットと呼ばれる長方形のカットとラウンド・ブリリアントカットを組み合わせた複雑な形状をしています。強い輝きを出せるカットであることに加え、カット面積がラウンド・ブリリアントカットよりも少なく済むため大粒に仕上げられることが魅力。

名称およびそれにふさわしい気品と可愛らしさがあいまって、婚約指輪に戴くダイヤとして現在特に高い人気を集めているカットです。

ペアシェイプ・ブリリアントカット

西洋梨(pear-shaped)型のこのブリリアントカット、「ティアドロップ」の名でご存知の方もいるのではないでしょうか。主にネックレスでも人気の雫型ですが、指輪のセンターストーンに用いた場合は指が細く見えるという効果があると言われています。

クッション・ブリリアントカット

ピローカットの名称でも知られています。正方形または長方形のこのカットの特徴は、輝きを増す角の丸いファセット(切子面)。柔らかいフェミニンな印象も大事にしつつ、硬質なクールさを持っていたい人にはおすすめのカットです。

オーバル・ブリリアントカット

シャープなラインのクッションカットに対し、卵型のオーバルカットが表現するのは優しく女性的な穏やかさ。ラウンド・ブリリアントカットよりも縦長な楕円のシェイプは大人の女性にしっくりと馴染みます。

エメラルドカット

名称にある通りエメラルドに多く用いられるカットです。比較的大きめのカット面が意図しているのは、光による装飾よりも宝石そのものの色や美しさを純粋に感じ取る楽しみ方。石の品質に大きく左右されるため、カルティエで厳選されている高品質のダイヤを存分に堪能することができるでしょう。

※カットのラインナップは変動するおそれがあります。ご注意ください。
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実際にソリテール1895のリングを購入した人の口コミ・評判は?

婚約指輪となれば店頭購入は通る道。カルティエの店舗に入るとなると少し緊張…なんて方もいるかもしれません。

では、実際に店頭試着を経て購入を決めた方々はどんな感想を抱いたのでしょうか?口コミサイト「Ringraph(リングラフ)」の投稿など、ネット上に寄せられた評判を覗いてみましょう。

・装着してみないと分からない着け心・構成作成地。肌に自然となじみ、指輪を着ける習慣がなくてもストレスを感じなかった
・当初はもっとゴージャスなデザインの婚約指輪に惹かれていたのに、実際に見に行ったら一番気になって仕方がなかった
・ダイヤのバランス、美しさが圧巻で、一目惚れ
・スタッフはよく話を聞いてくれて対応が丁寧、完璧な接客。リーズナブルな価格帯でも全く不快感を感じることがなかった。アフターフォローも含め非常に安心できた

普段使いもしたい!ソリテール1895の重ね付けアレンジをインスタで学ぼう

大切にしたい婚約指輪ですが、大切にしすぎてタンスの肥やしになるのも考えもの。ふたつと手に入らない宝物なら、むしろ積極的に着けてコーディネートを楽しむことで幸福を積み重ねていくべきではないでしょうか。

ソリテール1895のインスタ写真で目を惹くのはやはり重ね付け。主張の強すぎない、凛とした清廉さを持つソリテール1895はあらゆる指輪と違和感なく調和します。中には重ね付け前提でデザインを選ばせてもらうという人も。

伝統的なプラチナのアームは根強いですが、華やかなカラーゴールドのアームも支持される理由ではないでしょうか。

重ね付けの伴侶に特にうってつけなのが、婚約指輪よりもシンプルなものが多い結婚指輪。同じカルティエ製のバレリーナ、ダムールなどと組み合わせると完璧の一言に尽きるでしょう。

もし写真を撮るのなら、気をつけたいのは指輪だけではありません。手指の身だしなみをチェックするのはもちろんですが、撮影すると白くぼやけがちな手の輪郭は、白背景よりも自然や街角といったいくつかの色を雑然としない程度に取り入れたほうがよく映えます。日常の風景に溶け込む特別を演出してみましょう!

いつまでも指輪を大切にするために…カルティエジュエリーのアフターケアサービス

劣化とは縁遠い貴金属のプラチナとゴールド。しかし時間には変化がつきものです。装着していれば避けられない傷や曇りが折に触れて気になり始めたり、サイズがなんだかきつくなっていたり…。悩むよりもスペシャリストに依頼してしまいましょう!

本来の指輪の輝きを取り戻せるポリッシングサービス

ジュエリーの表面をごく薄く削って研磨することで、原形をとどめたまま薄皮を剥がすようにして贈られた当時の美しさを取り戻します。

ただし、カルティエが優れた技術を持っているのはこれまでご紹介したとおりですが、形あるものを削ることに限界があるのは当然のこと。製品寿命を鑑みて2、3回の利用に留めるよう公式に推奨されています。

また、深い傷や大きい傷が完全に消せるかどうかは保証されていないため、あらかじめ心得ておくべきでしょう。費用は¥11,070からとなっています。

ソリテール 1895の艶出し・超音波洗浄は無料

研磨にかけるほどではないけれど、なんとなく全体的に曇ってきたように見える。そんな場合はお散歩のついでにでもカルティエブティックに足を運びましょう。

状態の診断と点検、艶出し、超音波洗浄などをなんと無料でおこなってもらえます。敬遠せず、気楽にまめに依頼することが美しい状態の維持につながることでしょう。

サイズが合わなかったらサイズ直しサービスを受けよう

親から譲り受けた。はたまた、中古品を購入した。そんなときに意外と困るのがサイズ違い。実はこの悩みに関してもカルティエはサービスを提供しています。外観を損なわない範囲での調節ですが、覚えていればいつか役に立つかもしれません。費用は18,900円から。

カルティエ『ソリテール 1895』の中古価格・買取価格

婚約指輪として名高いソリテール1895ですが、すでに結婚していたりすると手に入れるチャンスはそうそう巡ってこないですよね。それなら自分で、自分のためにファッションリングとして入手したい!そんなとき、ふと気になる中古価格。果たして相場はどうなっているのでしょうか?

「ソリテール1895・プラチナアーム・0.23カラット・パヴェなし(新品参考価格347,220円)」を基準として、極力近似した条件で見比べていきたいと思います。

ソリテール1895の中古価格

A社:状態が「程度良好」の109,800円。
B社:状態が「美品」で73,200円。

いずれも同条件モデルでの中古価格となります。狙っているモデルがある場合、在庫があることに加えて状態良好な品に巡りあう機会は滅多とありません。サイズ直しを前提にして購入を考慮してみると余裕が持てるでしょう。

ソリテール1895の買取参考価格

A社:0.25カラットで参考価格51,000円。
B社:0.19カラットで参考価格39,000円~59,000円。

買取価格に関しては状態に大きく左右されるため、あくまで参考価格であることにご注意ください。鑑定に出す前に重曹で磨いておくなど、簡単にでも見た目に気を使っておくと査定額に違いが出てきたりします。

婚約の先に待つ、二人の未来に必要なソリテール1895

ゴールインとは言うものの、結婚はゴールではなく二人の未来のスタートです。永遠の象徴であるダイヤを戴いたソリテール1895の清廉なフォルムは、贈られたときの驚き、喜び、希望を深く記憶に刻み、待ち受ける多くの局面を支えてくれることでしょう。

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