脱サラ起業で失敗しないために知っておくべき知識や成功術とは

脱サラをして企業をしたいと思う人は多いですよね。起業のメリットは自由な働き方ができるだけでなく、やり方次第で年収がアップできるという点です。しかし、その一方で安定しない働き方でもあり、失敗すると年収が下がって辞めざるを得なくなります。脱サラ企業で失敗しないために知っておきたい知識や成功術について解説します。

脱サラ起業は失敗しやすい?

脱サラ起業は失敗しやすい?

脱サラして起業を検討する人は多いですが、その中で成功する確率は低いとされています。脱サラ起業の失敗の要因としては主に下準備なしの思い付きで始めてしまうことが挙げられます。

最近では起業を検討する若い人も増えていますが、仕事が嫌だから起業をするなど安易な考えで起業すると失敗してしまう可能性も高くなるでしょう。

起業はお金がかかることで、ある程度の資金を用意しなければいけません。脱サラ起業で成功するためには最初に投資したお金以上に売上を上げる必要があり、会社員のように業績にかかわらず安定した収入が得られないといったリスクもあります。

絶対に上手くいくと思っても起業に失敗する人は意外と多く、1年後も経営続けている人の割合は約4割と半数を切っています。失敗をした時にそこで対策を考えて業績回復のための正しい方法を実行したり、改善をしていくことができなければ最悪の場合自己破産に追い込まれてしまうこともあります。

起業を考えた時にはメリットだけでなく、デメリットやリスクについてもしっかりと把握しておくことが大切です。

脱サラ起業で失敗しないための対策

脱サラ起業で失敗しないための対策

脱サラ起業で失敗しやすいのは、やはり勉強や経験不足の初心者の起業家です。そのような人たちが失敗してからこんなはずではなかったと後悔しないためには、やはり失敗しないための対策が必要だと言えます。

知識がないまま新しい仕事を始めるのは大変なことで、起業をする場合には最終的な責任を自分で取らなければいけません。だからこそ、脱サラして本格的に起業をしてから失敗をすることは避けたいのです。

脱サラ起業で失敗しないためにおすすめな2つの対策をぜひ参考にしてみてください。

副業から始める

脱サラ起業に憧れる人は多いですが、経営の経験もないのにいきなり始めるのは不安も多いですよね。実際にやってみなければ自分の適性もハッキリとはわかりません。

もちろん、向いていて自分が興味を持っているのであれば将来的に脱サラ起業を視野に入れる価値はありますが、会社員として働いている方が合っているなら諦めるという選択肢もあります。

適性を確認したい時におすすめなのが、まずは働きながら副業として始めて自分に合っているかを確かめるという方法です。この方法なら起業した時のイメージもつきやすくなって実際に脱サラをしてもやっていけるかがわかりますし、働きながら起業のための資金を稼ぐこともできますよね。

脱サラ起業を検討している方は勢いだけで始めずに、最初は副業から始めることで失敗しないかを見極める必要がありそうです。

起業のための知識やスキルの習得

起業をする時にはただ興味があるからとその業種や職種を選ぶのでは成功できるかがわからないですよね。自分自身に知識やスキルがなければ従業員やお客様にも説明ができず、信用をなくしたり売上を減少させることにもつながります。

思いつきや趣味の延長線上で起業をすると、知識やスキルが欠けた状態から経営を始めることにもなりかねません。まずは脱サラする前に少しでも勉強をして知識やスキルを身につけていくことが大切です。そして、その時に起業にあたって必要な資格があれば取得することをおすすめします。

先に資格を取得すれば脱サラ後の起業がスムーズに進みやすくなります。知識が不要な仕事はないので、優先順位をつけて働いている間にある程度の知識を身につけていくようにしましょう。

脱サラ起業のメリット

脱サラ起業のメリット

脱サラして起業をしたいと考える人が多いのは、安定している環境を捨ててまで起業をするメリットがあるからだと言うこともできます。実際に最近の企業では年功序列ではなく実力主義であることも増えていて、長くいるからといって毎年安定して給料が上がっていくと言えるわけではありません。

また、会社員でも業績が下がれば賞与が下がって年収も下がるなどの影響を受けることもあります。

最近では一言で起業と言っても色々な形があり、その中にはインターネットを活用したビジネスやフランチャイズ経営なども含まれます。これらのビジネスは比較的気軽に始められることから多くの起業家から人気が高まっています。

脱サラして起業をする4つのメリットをご紹介します。

責任のある仕事ができる

会社員では基本的に仕事の範囲が決められていて、特に一般職ではキャリアアップも目指せず、制限のある中で仕事をすることになります。そのため、転勤はしたくないけれど重要な仕事を任されたいという人には出世コースから外れてしまう会社員の働き方では満足できないかもしれません。

それに対し、起業をすることは自分が責任者となるため、責任のある仕事をしたいという人ややりがいを感じながら働きたいという人にはピッタリです。もちろん、ある程度の場所は自分で決められますし、インターネットを使う場合には場所は問わずに起業できるのでおすすめです。

特に、小売りなど直接お客様に足を運んでもらうような業種では、立地もとても重要な要素のひとつとなります。そのため、自分が全国を飛び回るというよりは地域密着型のお店を目指したいという人には、ひとつの場所で長く働くことができるような店舗を持つ仕事は合っているでしょう。

起業をした時には商品の発注やシフトの管理、レイアウトなども自分で考えて決めることができます。そのため、責任の大きい仕事を任されることでやりがいを感じられる人は、楽しく仕事を行うことができるでしょう。

努力次第で年収が上がる

一般的に会社員の給料は月給制や年俸制であることがほとんどです。会社員の給料のうち昇給や賞与は会社の状況に左右されることもありますが、基本給は変わりません。変わらないということは大幅に収入を増やすことはできないですが、急激に収入が下がることはないということを意味しています。

これをメリットと感じる人もいれば、デメリットだと感じる人もいるでしょう。努力次第で会社員よりも大幅に収入を上げられることは、多くの起業家から見るとメリットが大きいと言えます。これによって高年収を目指すことも夢ではなくなり、同年代の平均よりも高い収入を得ることができます。

ただし、そこまで稼ぐにはこれまでの投資金額のこともしっかりと考えなくてはいけません。本当に会社員よりも高い年収が稼げるようになった言えるのは、これまで投資してきた資金を上回り、安定して高い金額が稼げるようになった時です。

休日を自分で決められる

会社員の場合は社内カレンダーやシフトで出勤日と休日がそれぞれ決まっていて、休日を自分で決めることができません。有給を取りたくても自分の仕事が終わらなければ申請するのをためらってしまう人も多く、代休もなかなか取ることができなくて休みが消えていってしまう人もいます。

シフト制では自分の希望を伝えることもできますが、それも100%通る訳ではなく、その日の休みの希望者が多ければ自分が出勤しなければいけなくなることもあります。会社員では自分の好きな時に休めないだけでなく、連休も取りにくく旅行に行くのも日を選ばなければいけません。

起業をすれば基本的に休日や労働時間を自分で決められるので、自由な働き方をしたいという人には合っています。店舗をもつ場合でも従業員が自分の他にもいるのであれば、定休日以外にも従業員にお店を任せて自分は休むこともできます。

起業は経営者になりたいという人だけでなく、プライベートを充実させたい人にも向いているのです。

人間関係などのストレスが少ない

会社員をしていると全員が自分と合うと思えるような職場は少なく、ほとんどの人が人間関係などのストレスを抱えています。プライベートであれば合わない相手とは接しないようにするといった対策もできますが、仕事ではそういう訳にもいかず、ストレスが溜まっても上手く対策できない人もいます。

仕事上でのストレスは人間関係の他、苦手な仕事や通勤時間に対するものなどが挙げられます。特に、人間関係はプライベートでは気が合う相手でも仕事がそれを壊してしまうこともあります。

起業をすると好きな仕事を選んでいるので仕事そのものが楽しく感じられますし、人間関係などのストレスもほとんどなく仕事をしていくことができます。仕事が楽しいと思えることでモチベーションも上がり、仕事に行くことに対して憂うつな気分にならないのは良いことですよね。

もちろん、働いていく上でストレスをゼロにするのは難しいことですが、それを軽減していくのも大切なことです。

脱サラ起業する際のお金周り

脱サラ起業する際のお金周り

脱サラ起業をする人が大変だと感じることのひとつに、お金周りの問題が挙げられます。脱サラすると会社員として働いている間に会社がやってくれていたお金の面倒な問題にも自分で対処しなければいけないですし、投資のための資金のことなども含めてお金のことで考えなければいけないことも多くなります。

そして、会社員の時にはなかった出費も多くなるということを頭に入れておかなければいけません。また、どのような形で起業するかによって、お金周りのことは異なります。

例えば、フランチャイズに加盟するといった形で起業をすることになれば、宣伝はフランチャイズ本部が行ってくれることが多いので広告宣伝費はカットできます。しかし、フランチャイズ本部に支払わなければいけないお金も多く、高額のロイヤリティはその代表的なものです。

脱サラ起業をする場合にはこのように色々なお金がかかるので、気軽に始められないという方もいるかもしれません。まずは次の5つのポイントから、起業をする時に把握しておきたいお金周りの事情について知っていきましょう。

失業保険

失業保険は一定期間会社に勤めて無収入となってしまった人が、受給資格をもらって最大で決められた日数分まで受給できるものです。失業保険にはいくつかの決まりがあり、間を空けずに次の就職先が決まっている人や、求職していない人はその対象外となってしまいます。

間を空けずに次の会社に転職する人は失業保険を受け取ることができませんが、失業保険を申請して待機期間までに次の仕事が決まらないうえで、失業保険を全額受け取る前に就職が決まった人は再就職手当を受け取ることができます。

紹介予定派遣など同一の雇用主に1年を超えて雇用される見込みがないような一部の雇用形態は対象外となり、紹介予定派遣の場合には正式に派遣先に直接雇用された時に再就職手当を受け取ることができます。

起業をする人は基本的に失業保険の対象外となっていますが、起業を準備するとともに求職活動を並行して行っている人は失業保険の受給資格が得られます。ただし、会社を設立したら受給資格はなくなってしまうので注意しましょう。

補助金

起業をする人に対しては自治体などで助成金や補助金などの制度があり、それを利用する起業家も多いと言えます。そのような補助金がどんなものかというと、地域活性化などの目的があるからこそ国や自治体が支援してくれるもので、返済義務がないというのがメリットです。

ただし、起業を目指していれば誰でも受け取ることができるという訳ではなく、審査に通過しなければいけません。また、募集期間も比較的短いので補助金の審査を受けたいという方はマメに募集を確認する必要があります。

補助金の他には助成金もあり、補助金との違いは金額が補助金よりも少なく、募集期間が長いことが挙げられます。補助金や助成金による支援を受けながら起業の準備をしていきたいという方は、どのような機関で受けられるのかを調べたうえで、比較して内容が良さそうなものに申し込むことから始めてみてはいかがでしょうか。

税金・確定申告

税金や確定申告は個人事業主がきちんと把握し、正しく申告して納めなければいけないものです。会社員であれば社会保険料や厚生年金を会社が半額負担してくれるのでこれまでは高く感じなかったかもしれませんが、起業をして個人事業主になればその全てを自分が負担することになるので割高だと感じます。

さらに、個人事業主は所得税や事業税の他、住民税や消費税も納めなければいけません。消費税が上がると売上も上がったかのように思えてしまいますが、これは預り金であって後で納税する義務があるものなので、売上とは別に考えなければいけません。

消費税が上がった時には売上金額が上がったと錯覚してしまいがちですが、むしろ消費税が上がることによって購入を控える消費者も多くいます。

また、確定申告では白色申告と青色申告の2種類があり、おすすめなのは節税ができる青色申告です。ただし、青色申告は複式簿記を使うので知識がなければ難しいですし、間違えることによってあとから追加で課税対象になるものもあるので知識を身につけてから利用した方が無難かもしれません。

青色申告では控除額が65万円とかなり大きくなり、3年まで繰り越しができる赤字を黒字と相殺できるなどのメリットもあります。

起業資金・投資金

起業のための資金や投資金の金額は起業したい業種や形態によっても異なります。起業をしたいビジネスによっては比較的小額の資金からでもスタートすることが可能な場合もありますが、1,000万円以上の高額な開業資金が必要となることも珍しくありません。

必要な資金が高額であるなら起業そのものを諦めるのではなく、借り入れによって資金を準備します。しかし、借り入れにも条件がありますし、起業のためには思った以上に多くの出費がかかることがわかります。

副業から始めるなど小額の資金から始めるものでも、ある程度貯金をして起業のための資金を用意してから実際に起業の準備を始めたほうが良いでしょう。

融資

元々貯金が多い人は問題がないかもしれませんが、普通の人にとって融資のない状態から起業をするのは非常に大変なことです。だからと言ってお金を借り入れることを当てにしすぎても後で返済に苦労することになりますし、もし事業が失敗したら自己破産に追い込まれてしまうこともあります。

大切なのは必要な融資は受けることも視野に入れつつ、できるだけ自己資金を多く準備しておくことです。

また、借り入れを行う時にはどこから借り入れを行うかも重要です。身近に資金を借りられる人がいればその人からの借り入れを行っても良いですが、そうではない場合には銀行などの金融機関で手続きをしたうえで融資を受けるのが良いでしょう。

銀行では新創業融資制度のような制度もあり、この制度では事業計画を元にして無担保無保証人で融資を受けることができます。借り入れでは条件が良ければ良いほど申請を通すことも難しいですが、起業のための資金を用意するためには検討してみる価値があると言えます。

年代別の脱サラ起業術

年代別の脱サラ起業術

脱サラをして起業したいと考えているのは20代から上の世代まで幅広いです。消費者が同じだからと言って全ての世代の起業術も同じかというと、そういう訳ではありません。年代別の脱サラ起業術を成功させるための秘訣や、失敗例をご紹介します。

20代の脱サラ起業

20代で起業する人が成功するためには、できるだけ早く行動することが大切です。転職では経験が重視されますが、起業をする場合に必ずしも長く会社員として勤めて土台を作ることが正しいとは言い切れません。

20代で多い失敗は税金などに関する知識がないまま起業をしたり、お金がないのに勢いで起業してしまうことです。

20代では若い年齢でしか思いつかないようなビジネスが思い浮かんだり、インターネットビジネスも含めてたくさんのビジネスチャンスがあります。起業で成功したいなら会社員でいた年数は関係ないので、思い切って早い段階で脱サラするのもひとつの方法です。

20代の脱サラ起業は自己資金が少ない中での起業になることが多いので、少ない資金で始められる業種を選んだり借り入れ先をどうするかをよく考えましょう。

30代の脱サラ起業

30代になると20代の頃よりも就職するのが難しくなります。そのような30代は仕事でもプライベートでも自分の人生を大きく変える重要な年代だと言えます。

30代で結婚をする人も多いですが、結婚相手が起業に理解がない人だと脱サラ起業するのは難しくなります。理解がない相手であれば、最悪プライベートの予定までが狂ってしまうことになりかねません。

30代での起業でも、お金があまりかからないように副業から始めてみて、会社の形が見えてきたら徐々に事業を大きくしていくのが良いでしょう。いきなり多額のお金をつぎ込むと失敗しやすいので要注意です。

また、30代でもまだ勢いや起業することのイメージだけで突っ走ってしまったり、自分は必ず成功すると過信して失敗してしまう人もいます。大切なのは引き際がわかっていることでもあるので、どのくらい経営が傾いたらやめた方が良いかの見極め方を知っておくことも重要なことのひとつです。

30代は成功するためにも、失敗してやり直すためにも大切な年代だということを頭に入れておいてください。

40代の脱サラ起業

40代の脱サラは周りからの信用も落ちやすくなり、クレジットカードの審査も通りにくくなることからも勇気が必要なことです。信用を落とすのが怖いと思っていたり、周りの目だけを気にしていては起業をすることはできません。

40代になると転職は即戦力になる管理職採用を狙うような方向に変わり、一から経験を積むような未経験の仕事に就くことは難しくなってしまいます。そこで、これまで貯めてきた貯金を使ってやってみたい仕事に今からでも挑戦できる方法のひとつが起業です。

ただし、社会人としての経験があることと起業家として成功することは別だと考えたほうが良いかもしれません。これまで仕事で成功してきた人でも起業をすると躓いてしまう人もいます。

40代という年齢からも早く会社を大きくしなければいけないと焦ってしまって勢いで一気に資金を投資すると失敗するので、これまでの経験から自分に向いていることを見極め、着実に起業の準備を進めていきましょう。

50代の脱サラ起業

50代で脱サラをする場合には、業種や職種をよく考える必要があります。なぜなら、50代の中でも折り返し地点を過ぎ、これから会社を大きくすることを考えても大きくなった会社にずっと携わっていけるかが微妙なところだからです。

50代で起業をするならおすすめなのがフランチャイズ経営で、フランチャイズ経営では家族で経営を行っていることもあります。家族で経営を行えば家族の協力も自然と得ることができますし、任せることができる人がいるというのも安心です。

また、フランチャイズ経営は会社を大きくするというよりも、既に大きくなっている企業の仕事に自分も携わることができるのがメリットとなっています。したがって、50代から会社を拡大させていくというよりも、会社のブランド力を使えるので初心者にも経営が難しくないのです。

もちろん、本部に支払わなければいけないロイヤリティは発生しますが、それ以上に広告宣伝費の節約や研修を行ってもらえるなどのメリットの方が大きいのです。

脱サラ起業でフランチャイズを選択するメリット

脱サラ企業ではフランチャイズを選択するか、自分が最初から全てを考えて起業をするかの二択に絞られます。そして、ここでフランチャイズを選択するのはメリットの方が大きいと言えます。なぜなら、フランチャイズであれば失敗をするリスクが少ないですし、本部からの支援も受けられるからです。

また、最近のフランチャイズは業種も幅広く、その中で自分のやりたいことは必ず見つかるはずです。もちろん、フランチャイズでも投資をする資金は必要ですが、それでも一から起業するよりも投資金額を抑えることができます。

リスクを抑えて起業を成功させるためにも、フランチャイズ経営を検討してみてはいかがでしょうか。

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