エルメスが誇る人気アイテムのひとつであるボリードは、世界初のファスナー付きバッグとしても知られています。シンプルでありつつも、丸みを帯びたフォルムは愛らしさと気品にあふれ、幅広いシーンやファッションに合わせられます。
ボリードは誕生以来、バーキン・ケリーとともに、エルメスのアイコンバッグとして愛され続けてきました。
ここでは、エルメスの伝統と歴史の象徴ともいえるボリードの中でも人気が高いボリード31について、色別の定価や特徴、入手方法を紹介します。
ボリード31の色別の定価
ボリード31は、その名のとおり横幅がたっぷり31cm設けられたバッグです。ボリードの名を冠するアイテムはサイズ別に分けると7種類あり、31は汎用性の高い中間サイズにあたります。
ボリード31の本体サイズは、約25cm×約31cm×約12cm（縦幅×横幅×マチ）です。素材はトリヨンクレマンスを使用しており、柔らかで手に馴染みやすいアイテムに仕上げられています。
トリヨンクレマンスは雄成牛の革のことで、かつてムーと呼ばれていた素材のひとつです。くたっとした手触りはしっとりとした印象もあり、マットな質感と深みのある光沢は、幅広い製品に向いています。
ボリードは、サイズの他にカラーバリエーションが豊富な点も魅力です。同じサイズでも色によって定価が異なるため、購入時は注意してください。
ここではボリード31の人気3色について、色別の特徴と定価・中古市場価格を紹介します。そのほかの色やサイズについて知りたい方はこちらをご覧ください。
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エトープ
エトープ（エトゥープ）は、落ち着いた色合いのグレージュです。ブラウン系の奥深いグレーは使い勝手が良く、エルメス独自の色のため、非常に高い人気があります。
ボリード31のエトープの定価および2022年6月時点の中古市場価格は、以下のとおりです。
・定価：173.8万円
・中古市場価格：約65万円～90万円
エトープはオフィスシーンにも日常のちょっとした外出にも合わせやすい、汎用性の高さが人気です。柔らかな色味は主張しすぎず、どのようなファッションにも自然に寄り添ってくれます。
ブラック
汎用性が高い色をあげるなら、ブラックも捨てがたいでしょう。かっちりとしたフォーマルスタイルにはもちろん、抜け感を残したカジュアルファッションにもよく合います。
ボリード31で採用されているブラックは、素材特有のマットな質感を最大限に活かした色味です。使い勝手の良さと魅力的な色合いに惹かれ、初めてのエルメスにブラックを選ぶ方は少なくありません。
そんな絶大な人気を誇るブラックの定価および中古市場価格は、以下のとおりです。
・定価：163.9万円
・中古市場価格：約100万円～110万円
ブラックは前述のとおり非常に人気が高いため、販売価格も高くなっています。ただし、状態が著しく悪い場合は、40万円程度と半額程度まで安くなる場合もあります。
グリス エタン
フランス語で鈴を意味する「Etain」の名がつけられたグリス・エタンは、スモーキーさと柔らかさをもつ上品なグレーです。素材特有のマット感と、くたっとした柔らかな手触りとの相乗効果で、幅広いファッションに馴染みます。
グリス・エタンの定価および中古市場価格は、次のとおりです。
・定価：129.8万円
・中古市場価格：約75万円～81万円
グリス・エタンもエトープやブラックと同じく、フォーマルシーンはもちろん、日常使いもしたい方を中心に高い人気があります。ブラックほど高くはありませんが、中古品でもエトープと同等の市場価格です。
ボリード31を入手する方法
エルメスの人気アイテム、ボリード31を入手する方法は限られています。カジュアルブランドの場合はアウトレットモールに出店していることも多く、旧デザインの商品が安価に購入できる場合もありますが、エルメスでは不可能です。
ハイクラスゆえにブランドイメージを損なわないよう、流通を制限するなどあらゆる販売戦略を取っているためです。そのため、欲しいと思ったアイテムをピンポイントで入手することは、非常に難しいといえます。
タイミングが合えばボリード31を入手できる方法として、次の3パターンが挙げられます。
正規店では安全だがほとんど置かれないことも
正規店は、エルメス直営店あるいはデパートなどのブランド売り場を指します。高くても安心して本物を購入したい方におすすめの方法です。
正規店を利用するときの注意点として、販売価格が挙げられます。定価販売が義務付けられているため、バーゲンシーズンであっても値引きは一切ありません。
また、正規店であっても容易に入手できないのがボリード31の特徴です。エルメスは1点1点熟練の職人が手作業で生産しているため、一度に出荷できる量に限りがあります。わずかに日本国内へ入荷したアイテムも、行きつけの店頭に置かれるとは限りません。
実物を店頭で目にすることすら運とタイミングによるため、正規店での購入は、すぐに入手したいという方にはおすすめできない方法といえます
デパートの場合、特別な顧客には「外商枠」が設けられています。外商枠とは店頭に出る前に担当者がレアアイテムを確保してくれるサービスのことで、エルメスも対象に含まれます。しかし入荷自体が難しいボリード31の場合、外商枠がないことも少なくありません。
エルメス専門店
エルメス専門店は、正規店の契約を結んでいないショップのことです。並行輸入店やブランドの買取・販売店などが当てはまります。
幅広い仕入れルートをもっていることで、正規店では入手できないレアなアイテムが揃っているのが特徴です。取扱商品が豊富なことから利用者も多く、人気が高いアイテムはすぐに売り切れることもあります。
エルメス専門店のように正規店の契約を結んでいないショップは、定価販売の義務がないため、定価よりも安く購入できる場合があります。一方で、輸入費などを上乗せした定価以上の価格となっている商品も多い点に注意しましょう。
実店舗を有するエルメス専門店は、店頭で実物を見て購入することもできます。お目当ての色や人気色を見つけたときに、その場で購入・持ち帰れるのはエルメス専門店のメリットです。
ECサイトで購入
エルメス専門店のオンラインショップなどのECサイトで購入することもできます。場所や時間帯を問わず注文できるうえ、自宅など指定した住所まで配送してくれる利便性が魅力です。
取扱商品は、基本的に中古品や並行輸入品です。直営店やエルメス専門店の実店舗で購入するよりも安価に入手できるメリットの一方で、商品状態を写真でしか確認できないリスクもあります。
トラブルを避けるためには、ECサイトの情報を隅々まで確認することが大切です。実在する会社か、住所や電話番号に不自然な点はないか、実際に利用した人の口コミは良いかをチェックしましょう。取引実績が多く、評価の高い業者から購入すると安心です。
ボリード31を入手するなら銀座パリスがおすすめ
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※中古市場価格については、2022年6月時点での情報です。
まとめ
ボリード31は、1923年ごろの発売当初、ブガッティという名前がつけられていました。同フォルムのシリーズとしては、ポシェットサイズから旅行向けの大型サイズまで展開しており、収納性と日常使いにもっとも向いているのがボリード31です。
代表的な存在でありつつも、いざ購入しようとすると入手方法は限られており、容易とはいえません。新品にこだわらないのであれば、比較的入手しやすい中古品を検討するのもおすすめです。
