【2022年】プラチナ価格の現状とこれから|価格変動の要因とは?

ブライダルリングの定番素材としても知られるプラチナは、希少性が高く、幅広い層から愛されています。人によってはジュエリー素材としてのイメージが強いプラチナですが、活用されているのは宝飾品だけではありません。

需要が高い一方で、「金より安くなった」という噂を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

ここでは、プラチナのこれからの価格動向と、変動する4つの要因を紹介します。

プラチナ価格が変動する4つの要因

プラチナは白みがかった光沢の美しさから、ブライダルリングをはじめジュエリー用素材として重宝されてきました。また、宝飾以外の業界からの需要も高く、確固たる地位を築いています。

そんなプラチナの価格が、近年大きな変動を見せています。価格変動が起こる主な要因は、次の4つです。

自動車産業の需要

プラチナは、工業分野でも高い需要があります。その存在感の強さは、価格変動を起こす要因のひとつとして、自動車産業による需要の影響があげられるほどです。

たとえば次のとおり、各自動車でプラチナが使用されています。

自動車のタイプ プラチナの用途
ガソリン車・ディーゼル車 排気ガス浄化触媒として
燃料電池自動車(FCV) 燃料電池の材料として

構造が類似するパラジウムやロジウムと同じく、プラチナも排気ガス浄化触媒として高い需要があります。パラジウムの供給量不足や価格の高さから、代替品として普及したことも、自動車産業におけるプラチナの高い需要につながりました。

自動車そのものの需要が高まれば、必要となるプラチナの量も増え、需要に伴う価格変動が起こります。近年の例であげれば、2020年のエコカー需要増加によって、プラチナ価格が上昇傾向を見せました。

燃料電池車の普及

プラチナは、前述のとおり燃料電池車にも多く使用されています。燃料電池車は水素と酸素の化学反応を利用して電気エネルギーを取り出し、走行に利用する自動車です。水素燃料電池の電極触媒などにプラチナが使用されています。

1台の燃料電池車に対して必要とされるプラチナの量は、ディーゼル車の約10倍です。近年は主要国の多くが脱ガソリンを目指して、燃料電池車の普及を目標としており、今後はプラチナのより高い需要が予測されます。

自動車産業全体の高い需要に加えて、世界的な燃料電池車の普及の波がプラチナの価格変動につながっています。

産出国の状況

貴金属の価格を左右する要因は、需要の高さだけではなく供給量もあげられます。プラチナの場合、主な産出国である南アフリカの鉱山生産量や為替レートの状況も、価格変動を引き超す要因です

たとえば南アフリカの通貨(ランド)の変動にともないプラチナの輸出価格が上昇すれば、相場も高騰します。国内の経済状況が悪化して採掘工場が稼働停止に追い込まれた場合も、価格に大きく反映されます。

このように産出国の状況がプラチナの価格変動を引き起こすこともあるため、売買時は、需要の高さだけではなく現地の情報も考慮しなくてはなりません。

金融緩和による投資需要の高まり

金融緩和による投資需要の変化も、プラチナの価格に大きな影響を与えます。先進国で金融緩和政策が行われれば、景気回復の見込みにより経済が活発化するため、投資需要も高まります。

金やプラチナは、投資対象としても注目されている貴金属です。投資需要が高まれば、価格も高騰します。経済の活発化にともなって、宝飾品としての需要も回復します。

プラチナ価格が金よりも安くなっている理由

 

プラチナは、同じく幅広い需要のある金と比較されることが少なくありません。たとえば価格面で見ると、従来は金よりも希少性の高いプラチナのほうが高価でした。

しかし2015年以降、プラチナと金の価格差に変化が起こっています。かつて金よりも高価とされてきたプラチナが、2015年以降は金よりも安価となりました。

金とプラチナの希少性に変わりはなく、それぞれの特性にともなう価値の違いが理由です。プラチナは工業需要が高く、世界の動向や経済状況の影響を受けやすい特徴をもっています。一方の金は宝飾品としての用途が代表的であり、景気の動向を受けにくい資産としても注目されています。

【2022年】これまでのプラチナ価格の推移と現状

プラチナ価格のこれまでの推移を紹介します。現状の価格変動は、次のとおりです。

2020年までは下落傾向にあった

レアメタルとしても、宝飾品や資産としても一定の需要があるプラチナですが、2020年までは下落傾向にありました。きっかけは2008年9月のリーマンショックによる世界的な不況にあり、貴金属の価格にも影響が見られました。

2015年以降も、ヨーロッパでのディーゼル自動車販売台数が減少したことにより、プラチナの価格は下落しています。

2022年現在のプラチナ価格は上昇傾向にある

2020年に米国の大統領が再生エネルギー投資に関する政策を掲げ、燃料電池の需要拡大が見込まれました。素材として活用されているプラチナ価格も、現在は上昇傾向に転じています。

世界的なコロナショックの影響にともなう消費低迷により、一時価格は落ち込みつつも、景気が回復傾向を見せたことで、プラチナ価格も回復しました。

これからはどうなる?プラチナ価格の今後の見通し!

ここ数年の間に大々的な価格変動が起こったプラチナは、今後どのような動きを見せるのか、一般的な見通しを紹介します。

高値の水準はしばらく続くと予想される

景気が回復傾向にある近年は、自動車触媒としてのプラチナ需要が高まっています。水素と酸素を使用するクリーンな燃料電池自動車への注目も集まっており、自動車産業を中心に今後もプラチナの高値は続く見込みです。

また、世界情勢による影響も、近年のプラチナ価格の上昇を後押しする要因です。石油価格高騰を背景としたインフレだけではなく、ロシア・ウクライナ情勢悪化にともなう価格上昇は、今後も短期的に続くと予想されます。

長期的には価格が下落する可能性がある

相場の上昇傾向が見られる一方で、長い目で見るとプラチナの価格は将来も安泰とはいいきれません。現在も世界的な脱炭素の流れがありつつも、一部地域ではガソリン車の需要が残っていたり、クリーンエネルギー導入に課題が残っていたりするためです。

燃料電池車の例をあげると、高い注目を集める一方で、エネルギーの元となる水素の共有拠点設置に関する問題など、多くの課題が残っています。プラチナの価格が高騰する要素がいくつか見られると同時に、短期間での実現や課題解決が難しく、具体的な変化がないまま需要の低迷が起こる可能性もあります

今後の世界情勢や各国の政策の動向がプラチナの相場にどのような影響を与えるのか、多角的な視点で判断することが大切です。

プラチナの売り時は今!相場を確認して高く売ろう

プラチナを手放すなら、相場が上昇傾向を見せている今がおすすめです。世界情勢もプラチナの価格変動を引き起こすため、将来売りたいと思ったときには一時的な下落となっている可能性もあります。大きな変動のない今なら、安心してプラチナを高く売ることができます。

少しでも買取価格をアップさせるためには、プラチナの日々の相場動向やレートを確認して、売り時を見定めるのが大切です。

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まとめ

プラチナは白みがかった美しい光沢と希少性から、ジュエリーをはじめ多くの分野で愛されています。一時は下落し、金よりも安い時期がありましたが、2022年時点では再び高値傾向です。

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