ブルガリの時計修理・オーバーホールは正規店へ!メンテナンスにかかる費用を比較

イタリア・ローマで高級宝飾店として生まれ、今では世界中に愛されている一流ファッションブランド、ブルガリ(BVLGARI)。1977年から作られ続ける腕時計は洗練された美しさと強い個性を放つことで有名です。今回はその高級腕時計のメンテナンスについてご紹介します。

ブルガリの時計の修理・メンテナンスについて

ブルガリの時計のメンテナンスについて

腕時計におけるメンテナンスとは、針の狂いや電池切れなどの時刻に関する事項ばかりではありません。

日常的に装着するのならもちろんのこと、どれほど丁寧に扱っていても傷は入ってしまいますし、ベルト部分がなんとなくしっくりこなくなったまま装着を続けていたらふとした拍子に外れて落下…なんてケースもあるのです。その衝撃でガラスが割れてしまうことも。繊細な高級品であるからこそ長く使い続けたいものですよね。

では、安定して使っていくためのメンテナンスとはいったいどういうものなのでしょうか。

公式では2年ごとの修理・メンテナンスを推奨

時計のメンテナンスの間隔は、ベーシックサービスは2年に1度、オーバーホールを含めたコンプリートサービスは3~4年に1度行うのが推奨されています。

ベーシックサービスに含まれるのは、動作確認や電池とガスケットの交換、ブレスレット部分のクリーニング、防水テスト、ランニングテストなどです。

コンプリートサービスには、ベーシックサービスの内容に加えてムーブメントのオーバーホールや、秒針の交換などが含まれます。ベーシックよりも念入りに行われるメンテナンスです。

このとおりのサイクルで依頼していれば間違いはないでしょう。

分解清掃(オーバーホール)の必要性

分解洗浄(オーバーホール)とは、時計のパーツをすべて分解、洗浄し、従来通りりに動くようメンテナンスを行うことです。

ほこりや汗を洗い流すのはもちろん、摩耗で発生する金属粉や古くなった機械油も洗い落とせます。仕上げに新たに油を差すことで、新品同然の姿に生まれ変わるのです。

メンテナンスせずに放置していると、気づかないうちにわずかな軋みが発生します。本来存在しなかった負荷が時計にかかり、パーツが摩耗して針が狂ってしまうのです。

たとえ異常が見られなくてもオーバーホールを3~4年に1度は行いましょう。

ブルガリの時計の修理の目安、チェックポイント

ブルガリの時計の修理の目安、チェックポイント

では、分解清掃以外の修理点についてはどういった項目があるのでしょうか。

ベルトと中留め

金属部品をつなぎ合わせて作られているベルトの場合、部品同士を連結しているピンの劣化がベルトの破損につながります。劣化の原因はムーブメント同様、汗や埃、金属粉などの汚れによるサビと腐食です。ピンが折れたり抜けたりすることによってベルトが脱落することで、落下という二次被害が起きる可能性があります。

時計を装着する際に少しでも違和感があったなら、ピンの劣化を疑ってみるとよいでしょう。

中留めとは金属ベルトにおけるバックル部分のことです。無理な加重がかかるなどで次第に歪んで留めにくくなったり、あるいは蝶番の部分に亀裂が入ったりしていたら要注意です。また、こちらも内部にピンが入っているため、ピンの折れや抜けが発生します。じっくり観察し、サビによる変色を起こしていないか確認してみましょう。

ガラス

落下の衝撃などで案外簡単に割れてしまうことがあります。落としてしまった場合は修理に直行だと思いますが、そのほかの金属に擦れて入った細かい傷が気になることもあるでしょう。後者の場合、標準的なガラスであれば自分で「時計風防用研磨剤」と呼ばれる研磨剤を用いて磨き上げることが可能です。

ただし、それでも消えない場合は素直に修理交換してもらったほうが良いでしょう。

ガラスの種類によって価格は異なりますが、本来その時計に嵌められていたガラスとまったく同じものを交換してもらいたい場合は、修理業者ではなくメーカーのカスタマーセンターに依頼しましょう。

細かい傷

どこがとは言えないけれど全体的に曇って見えるような…。そんな場合、日常的な使用における細かい傷が原因だったりします。

磨いてつや出し(ポリッシュ)をすることで元の輝きを取り戻すことができますが、メーカーはもちろん修理業者によってはオーバーホールの際におこなってくれる項目ですので、よほど気にかかる傷でない限りはお任せするのがよいでしょう。

時刻の狂い

新品なのに、またはオーバーホールに出して2年経たないのに時計が狂っている…。そんな場合は電気製品からくる磁気の影響を考えてみてください。

詳しい解説は日本時計協会のQ&Aにておこなわれていますが、ムーブメントに磁気が干渉してしまうのです。特に機械式時計は磁気の発生元から離れても精度に影響が残ったままになってしまうため、脱磁(磁気抜き)を行う必要があります。

参考:日本時計協会(JCWA)

ブルガリの時計修理はブルガリの正規店へ?修理価格と違いを比較

ブルガリの時計修理はブルガリの正規店へ?修理価格と違いを比較

ここまで修理の必要性とポイントについてご説明いたしました。ところで、インターネットで検索してみると時計の修理業者がたくさん出てきますが、ブランド時計の修理をこういった業者に依頼してもいいものなのでしょうか。

正規店と修理店では修理価格が大きく異なります。ブルガリの正規店と時計修理店の価格の違いは以下のとおりです。

ブルガリ正規店 時計修理店
クオーツ式ムーブメント 48,400円 18,700円
自動巻きムーブメント 59,400円 24,200円

ブルガリの時計を修理する際、正規店と修理店での違いについて解説します。

メーカーに依頼した場合

正規店に修理を依頼するのが、最も確実で安心できる方法ではないでしょうか。正規品は正規購入品と並行輸入品の区別なくメンテナンス可能です。

さらに、メンテナンス作業の完了後は1年間の動作保証が付きます。万が一動かなくなっても、1年以内なら保証が付くので安心です。正規店できちんとメンテナンスを受けることで、1台の時計を長く使えます。

そのうえ時計の細かいパーツについては、生産終了さえしていなければ純正品で取り替えてもらえるのもメリットのひとつです。

部品を取り換えるときの金額は時計のタイプにもよりますが、およそ50,000円前後となっています。クロノグラフであればプラス10,000円程度を想定しておきましょう。

ブルガリの正規店にメンテナンスを依頼した場合の金額は、以下の表を参考にしてみてください。

ベーシックサービス コンプリートサービス ポリッシングサービス ブレスレットサービス
クオーツ、時計、分針、秒針 12,100円 無料 無料
スタンダードムーブメント 18,700円
クオーツ 42,900円~

50,600円

クオーツ(クロノグラフ搭載) 52,800円~

60,500円

手巻き/自動巻き 55,000円~

84,700円

手巻き/自動巻き(クロノグラフ搭載) 79,200円~

86,900円

極薄オクト 151,800円~ 400,400円

ただし、下記については別途見積もりが必要です。

・ベーシックサービス:複雑機構
・コンプリートサービス:グランド ソヌリ、ミニッツ リピーター、ハイジュエリー、ビンテージ
・ブレスレットサービス:一部パーツ

見積もりが必要なものは、メーカーに問い合わせてみてください。

メーカー以外の修理業者に依頼した場合

メーカー以外の時計修理業者の修理金額の相場は、20,000円程度が一般的です。メーカーと比べると安価ですが、腕の良し悪しを見分ける必要があります。

時計修理店の腕の良し悪しを判断する基準は3つです。

ひとつ目は、「時計修理技能士(国家資格)」がいるかどうかです。時計修理技能士は3級から1級まであり、1級取得には1~7年の実務経験が必要になります。国家資格であるため信頼度も高いです。

ふたつ目は、純正部品を扱っているかです。純正の部品を扱っている店なら修理経験も豊富な可能性があります。

3つ目は、修理後に正規店での修理が依頼可能かです。メーカーに正規品とみなされない場合は修理を断られるおそれがあるので、事前に確認しておきましょう。

ブルガリの正規サービスだと修理期間は約1ヶ月かかりますが、修理業者なら2~3週間程度で完了します。急いでいる場合は、このような修理店を探すのも良いかもしれません。

ブルガリの時計の修理や電池交換に関する詳しい情報は、こちらの記事も参照ください。

ブルガリの時計の修理についてのまとめ

ブルガリの時計は、実用性だけではなく装飾品としても優れた繊細なものです。傷や汚れに決して強いものではないため、毎日マイクロファイバークロスなどの柔らかい布でお手入れをするのもとても有効でしょう。

また、定期的にメンテナンスを依頼するのも重要です。故障してから修理するよりも、定期的にメンテナンスに出して良い状態を保っておくと、より長く使えるでしょう。時々眺めて状態を観察し、定期的に修理に出して、いつまでも大事にしていきたいものですね。