クロコダイル革というと、ベルトやバッグを思い浮かべる方が多いでしょう。革製品が好きな方の中には、いろいろな種類の革を集めている方もいるのではないでしょうか。革によって表情や手触り、特徴が異なります。では、クロコダイルの革はどのような特徴があるのでしょうか。
「金運アップ」といわれるクロコダイル財布の魅力
クロコダイルの革は、立体的な模様が作り出す独特の美しさと存在感があり、金運が上がるということから人気があります。この項目では、クロコダイルの革が人々を魅了する理由を詳しく紹介します。
縁起物として愛されるクロコダイル
爬虫類は古代エジプトの時代から縁起の良い動物といわれています。爬虫類の中でもワニは豊穣の神として祀られてきました。
また、クロコダイルは強靭な顎を持つことから、「金運をつかんで離さない」縁起物とされています。財布として身に付けることで、金運がアップすると考えられており、特に黒や白、ゴールドのクロコダイル革の財布が風水的にも良いとされています。
加えて、金運だけではなく、縁結びの運気が向上するともいわれています。人脈作りを大切にする方には、ぴったりな財布といえるでしょう。
男性にも女性にもおすすめ
クロコダイル革の財布は、男性にも女性にもおすすめです。その理由は、上質で高級感のある素材とデザインにあります。
クロコダイル革は爬虫類の革の中でも高価で、うろこ模様の迫力は多くの人を魅了する美しさです。
クロコダイル革の財布は、男性を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、華やかな印象のある素材なので女性にも適しています。エレガントな佇まいは、持つだけで満足感を得られます。普段使いはもちろん、ドレスアップシーンにも相応しいでしょう。
また、クロコダイル革の高級感はまさに「革の宝石」で、ステータスを感じさせます。財布を使用していると、一目置かれる大人っぽさを演出できるでしょう。
15年以上も使える耐久度
クロコダイル革は表面に厚い角質層があるため、強度と耐久性に優れています。加工方法にもよりますが、牛革と比較して10倍強いといわれるほどです。
通常の牛革の財布も耐久性はありますが、美しく使えるのは2~3年程度といわれています。一方、クロコダイル革の財布は適切なメンテナンスを行えば、15年やそれ以上使えるほどの耐久性があります。
また、年数を経るほど光沢が生まれて美しくなり、革を育てる楽しみが堪能できるのもクロコダイルの魅力です。良いものを長く愛用したいという方にこそぴったりの素材といえます。
デザインは世界にひとつだけ
クロコダイルの表面は、立体感のある模様になっています。このうろこは竹斑(たけふ)や丸斑(まるふ)と呼ばれており、個体によって一つひとつ違います。この立体的な模様はクロコダイルの特徴であり魅力です。
クロコダイル革は希少な素材であり、繊細な天然の模様には同じものはありません。そのため世界にたったひとつの財布といえます。使用する度に特別感を味わえるでしょう。
「クロコダイル革」と間違えやすい素材
ワニ革はクロコダイル革をはじめ、4種類あります。この種類を知ることはクロコダイル革を見極める上で大事です。
アリゲーター
クロコダイルとよく似ているアリゲーターですが、クロコダイルの高級度には及ばず種類は全く違います。アリゲーターはミシシッピーワニとも呼ばれていて、比較的安価で取引されています。
クロコダイルとアリゲーターを見分けるポイントは、「穿孔」という小さい穴です。この穿孔はクロコダイルにはあるのですが、アリゲーターにはありません。ただ、アリゲーターの顎の部分には穿孔があったり、加工の過程で見づらくなることがあるので判断が難しいところです。
カイマンワニ
比較的安く手に入るカイマンワニもクロコダイルとは全然違うワニの種類です。その特徴は、お腹の革表面がゴツゴツしているところです。竹腑や丸腑の中には石のようなものが見て取れます。クロコダイルと比べると、高級感があるというよりは野性的な雰囲気を持っているアリゲーターは、バイカー用品などに使用されることが多いです。
ワイルドな雰囲気を持つアリゲーターは、供給過多になっているのでリーズナブルで手に入ります。ワニ製品を持ちたいがクロコダイルのような高級品には手が出ないという人におすすめです。
型押し
この型押しとは、ワニ革ではなく牛革にクロコダイルの模様をつけた革のことです。これはもはやワニ革ではなく、人工的にクロコダイルの模様をつけてコストを下げ、非常に安く売られています。
本物のワニ革とは見た目も触り心地も全く違います。本物と違う点は「型押しは模様にばらつきがない。均一的な模様」と「クロコダイルのうろこには穿孔がある」ことです。もしもどうしても見分けがつかなかったら、表記を確認してみましょう。
「クロコダイル革」は4種類だけ
スモールクロコダイル
クロコダイル革にはいくつかの種類があります。その一つがスモールクロコダイルで、これはワニ革の中でも最高級品とされます。
長方形の細かい鱗が美しく揃っているのが特徴で、お腹の顎から肛門にかけ鱗の横列は約31~35列程あります。エルメスのバーキンやケリーなどの高級バックなどに使用されることが多いのがこのスモールクロコダイルです。英式学名を「ポロサス」といいます。
ラージクロコダイル
ラージクロコダイルは、日本で一番古くから使用されているクロコダイル革です。鱗の大きさはスモールクロコダイルに比べると大きいのが特徴です。鱗の数は横列で約24~32列です。高級さはスモールクロコダイルには劣りますが、ラージクロコダイルも市場では高額で取引されています。
ナイルクロコダイル
ナイルクロコダイルは、スモールクロコダイルやラージクロコダイルと同じように高級品の商品に使用されます。鱗の形は丸みが有る長方形で、大きさはスモールクロコダイルとラージクロコダイルの中間程です。
シャムワニ
シャムワニの革は人気がある革のひとつです。横腹の鱗は丸みがある形をしています。100%タイで養殖されているワニの革です。
昔は1つの池の中で数匹のワニを飼育していたので、ワニ同士が傷つけあってしまうので革が低品質でしたが、現在は1つの池に1匹のワニを飼育しているので、品質が向上したのも人気の理由のひとつです。
精巧な偽物財布に注意!クロコダイル革を見分けるポイント
穿孔があるか
クロコダイルの革の表面には穿孔があります。穿孔とは小さな穴のようなものですが、カイマンワニやアリゲーターにはこの穿孔がありません。この穿孔は、色付けされたものだと分かりやすいのですが、塗料の重ね塗りやツヤ出し加工をすると分かりにくくなることがありますので注意しましょう。
手に馴染む手触りかどうか
ワニ革と聞くとゴツゴツした硬い革をイメージする人が多いでしょうが、実はクロコダイル革は手に馴染むような柔らかさを持った革です。しかし、カイマンワニは革の表面がゴツゴツしています。その違いでクロコダイル革なのかどうか区別しやすいので、触ることができるなら実際に触って感触を確かめるといいでしょう。
鱗模様が不揃いかどうか
クロコダイルの身体の鱗はすべて同じ形ではありません。身体の部位によって大きな四角い形だったり、丸模様だったりするのが自然のクロコダイルの模様です。その一方、ワニ革ではない型押しの場合は、不自然に同じ形の鱗模様が並びます。本物のクロコダイル革は模様が均一ではないということを覚えておくといいでしょう。
「クロコダイル革」と表記されているか
見た目で判断するのが難しい場合は、タグなどの素材表記を確認するといいでしょう。クロコダイル革であれば本物、カイマンワニやアリゲーターと記載されているのはクロコダイルよりも品質が落ちるものです。また、製品の素材は何の革なのかを直接店員さんに聞いてもいいでしょう。
クロコダイル革の製品を使ってみませんか
革製品は使えば使うほど、味が出てくるとよくいいますが、クロコダイル革もそのとおりです。手触りが柔らかく、滑らかなクロコダイル革は使う人によって表情が変わってきます。しっかりお手入れしていれば長持ちする革です。お手入れしていくうちに段々愛着が湧いてくるのも革製品の楽しいところです。
強度が高いクロコダイル革は一生使える革として人気があります。購入したお店でクリーニングや修理をしてくれるか確認してみましょう。壊れても修理に出せば充分長期間使用が可能な革がクロコダイル革です。財布やバッグを新調する機会があったらぜひクロコダイルの革を選んでみてはいかがでしょうか。