革のバッグのお手入れ3ヶ条!自宅で簡単にできる色落ちや汚れへの対処法

おしゃれな革のバッグ、買ったなら大事に使っていきたいですよね。しかし、お手入れってどうやるんだろう?なんだか面倒くさそう。そもそも必要なの?と思う人も多いはず。今回はそんな疑問にこの記事でしっかり答えていきます。

革のお手入れが大事な理由

革のお手入れが大事な理由

人間のお肌も保湿しないとカサカサ乾燥して痛みやすくなってしまいますよね。同様に本革も、こまめな保湿が欠かせません。乾燥状態にさらされた革のバッグはあっという間に劣化してしまい、割れやすくなったり傷が目立ったりと、その価値を下げてしまいます。

使えば使うほど出る革の味を損なわないために

逆に言えば、きちんとお手入れをすることでいつまでも美しいのが革です。それどころか経年変化(エイジング)により艶を出し、購入当初には味わえなかった奥行きのある深みで持ち主を楽しませてくれるでしょう。
 

汚れからバッグを守ろう

革のバッグを大事に使い、長年のパートナーに。そのために行うのがお手入れです!乾燥にも汚れにも決して強くない革のバッグですが、あらかじめ保護しておけば恐れることはありません。

革のバッグを買ったらすぐしたいお手入れ方法

革のバッグを買ったらすぐしたいお手入れ方法

前述した通り、大事なのは「保湿と防水防汚れ」です。しかしそのためにはまず、革のバッグについた埃や薄い汚れを払う必要があります。肉眼では確認しづらいですが革にはたくさんの毛穴があり、汚れを溜め込みやすくなっています。

こまめに綺麗にしておくことで、くすみにくく、保湿剤ものりやすくなるのです。

道具は何を用意したらいいの?家にあるもので代用できる?

必要なアイテムは以下の5点です。

  • 乾拭き用、クリーム塗布用の柔らかい布(それぞれ1枚ずつ用意)
    100均で手に入るマイクロファイバー素材の布などもお手頃です。
  • 埃払い用のブラシ
    柔らかい馬毛ブラシを使用。1,000円前後で買えるものでも十分です。
  • 汚れ落とし用のクリーナー
    落ちにくい汚れがあったときだけ使います。
  • 油分と水分補給用のクリーム
    栄養クリームとも言います。こちらも1,000円くらいで手に入ります。
  • 防水スプレー
    シリコンが含まれていないものを使いましょう。2,000円くらいで購入可能です。

結論から言うと、家にあるもので代用せず専用のアイテムを揃えるのが無難です。それでもどうしても手元にない場合は、毛質の柔らかい歯ブラシ、使い古しのTシャツを切ったもの、後述するニベア青缶などのハンドクリームやリップクリームなどを様子を見ながら用いてみるのが良いでしょう。

まずは汚れ落とし

乾拭き用の布で拭いたあと、ブラシで表面についた埃を払います。保湿をしていない革は特に傷つきやすいため、どちらも優しく行うのがポイントです!細かいシワや凹凸の中に見えない汚れや埃が入り込んでいることがありますので、意識して手をかけてみましょう。

特に目立つような汚れがある場合に汚れ落としクリーナーを使いましょう。ただし、洗浄力が強い=革に対するダメージも強いものです。まずは中性から試してみて、どうしても落ちない汚れにはアルカリ性が強いものを少しずつ使ってみてください。

また、使用している期間が長ければ長いほど、どうしても傷と無縁でいるのは難しいものです。使い込むうちに馴染んでいくこともあるのが革のいいところ。台無しになるような傷でなければ、それも愛着のひとつとしてあまり神経質になりすぎないのも、長く使うポイントのひとつです。

油分水分の補給

クリーム塗布用の布を手に取り、人差し指でクリームを適量取ります。目立たないところに軽くつけ、そこから薄く伸ばしていくのを繰り返します。

このとき気をつけるべきなのは塗り過ぎないこと。革製品はクリームの水分にも弱いのです。そのため、慣れないうちは一度にやらず少量ずつ手早く塗り広げていくのが良いでしょう。塗り終えたら余分なクリームを乾いた布で拭き取ります。

中にはニベア青缶がお手入れに使えるという噂もありますが、革製品への使用の保証はされていません。専用クリームと異なり含まれる油分が多く、シミが入ったり色落ちする可能性があります。どうしても試してみたい場合は自己責任で、目立たない場所にごく薄く塗布して様子を見るのが良いでしょう。

防水スプレーの使用

バッグから少し離して全体にまんべんなくスプレーを吹きかけます。少量で効果があるため、ムラにならないよう吹きかけすぎには注意してください。これで、多少濡れても汚れてもびくともしない革のバッグの出来上がりです!

こまめにしたい革のバッグの簡単お手入れ

こまめにしたい革のバッグの簡単お手入れ

使用前のお手入れを紹介しましたが、使用を始めてからもお手入れ方法は同じです。埃を落とし、必要なら汚れを取り、艶が足りないようなら保湿をし、防水スプレーをかける。この基本さえ覚えてしまえば大丈夫です。

革のバッグのお手入れは毎日するもの?

こんなこと毎日やるなんてやっぱり面倒?いえいえ、毎日やるのは二つだけです。帰ってきて布とブラシでケアするだけ。上着や洋服をハンガーにかけるついでにやってしまえば、そう負担にもなりません。

その他、革のバッグのお手入れ頻度

汚れ落としは気付いたときに行いましょう。少し乾いてきたかも。艶がなくなってきたかな?そう思ったらクリームで保湿してください。防水スプレーはバッグの使用頻度にもよりますが、二週間に一度行うと安心です。

革のバッグが汚れちゃった!そんなときのトラブル対処法

革のバッグが汚れちゃった!そんなときのトラブル対処法

汚れを防ぐためにはお手入れが不可欠です。しかし、どんなに大切に扱っていても、うっかり汚しちゃった!なんてことありますよね。

「自分で手当するのは自信がない…」そんなときは素直に革クリーニング専門店に持っていくのがもっとも安全安心ですが、できるだけ自分でなんとかしたい、安く済ませたい場合のケア方法をお教えします。
 

革のバッグのちょっとした汚れ

クリームがないときや使うほどではないと感じる薄い汚れは、文房具の消しゴムを使ってみると消えることがあります。消しゴムの表面についている汚れを紙などにこすって落としてから使ってみましょう。

色落ち

落ちてしまった色を身の回りにあるもので戻すことは、残念ながらできません。ですが、サフィールから出ている「SAPHIR クリーム カラー補修クリーム」がとても便利!補修したい革のバッグの色味に合わせたカラーを選べ、重ね塗りも可能なようです。


[サフィール]レノベイティングカラー補修クリーム 25ml
出典:Amazon

革のバッグが濡れてしまった

そのまま乾かすとシミになることがあります。かといってドライヤーを使うと変質してしまうので厳禁です!

この場合、水に濡らし硬く絞った布で、濡れた部分が目立たなくなるまで馴染ませるように拭いていってください。目立たなくなったかな?と思ったら次は陰干しです。カビになるのを防ぐため風通しの良い場所に下げておくと良いでしょう。乾いたあとは保湿を忘れずに行ってくださいね。

革のバッグに傷がついた

革のバッグについた傷をなかったことにする方法は残念ながらありません。しかし小さな傷であれば、毎日の丁寧なブラッシング、保湿剤の塗布、そして人の指で優しくこすればそのうち馴染み、数日経つうちに目立たなくなります。

ただし、こすった程度ではカバーできないような大きな断裂は、何もせず速やかに専門店に持っていきましょう。

カビが生えた

水で濡らして硬く絞った布でカビの生えた箇所を優しく叩いて落とし、風通しの良い場所で日干しします。紫外線が特に強い10~14時の間にしっかり乾かしましょう。

水では心配と思ったときは、水100mlに対し小さじ1の重曹、お酢、椿油を混ぜた重曹水を使って拭き取る一手間も有効です。殺菌効果の高い消毒用エタノールを使う手もありますが、革の変色が気になる場合はやめておきましょう。
 

革のバッグのにおいが取れない

この場合も重曹が活躍します。大きめのビニール袋に革のバッグを入れ、目の細かい布(靴下など)で包んだ重曹を一緒に置いてビニール袋の口を縛ります。気になるにおいが取れるまで数日置いておきましょう。天気のいい日の陰干しも有効ですが、気長さとマメさが必要になります。
 

革のバッグを大切に使っていくためのまとめ

「思ったより簡単!」または「なんだか大変そう」と感じましたか? 実は、ケアアイテムの中には汚れ落としや保護、艶出し、撥水効果、カビを生えにくくする効果がひとつで補える商品もあります。毎日のこまめなメンテナンスはもちろん大事ですが、どうしても時間がないときなどのお助けアイテムとして役立つでしょう。

革のバッグを大切に使うために何より大事なのは、購入したときの気持ちです。ただひとつを気に入って選んだことを忘れずに使い込んでいけば、長い歳月をともに過ごすかけがえのない逸品になっていくはずです。