金の純度とは?表示方法と手軽にできる調べ方や買取の際のポイント

金というと、「純金」「18金」などいろいろな種類があるのを聞いたことがある人は多いでしょう。しかし、その純金や18金などはどういう意味があるのでしょうか。それらは金の「純度」が関係しているのです。今回は金の純度について、その意味や手軽に調べる方法などをご紹介していきます。

金の純度とは

金の純度とは

金は化学の世界では元素で、その元素が集まってできた結晶が純金になります。て、金にはさまざまな純度があり、この純度はいろいろな目的であえて純度を低くすることがあります。この目的については他の項で詳しく解説していきます。

金の純度は実用上の目的で低くすることが多いのですが、残念なことに純金として売っているものの中には偽物が存在することもあります。そのため、金の純度を理解して、身近なものでできる金の純度を調べる方法を知っておくことは大切です。

金の純度とは金の含有量のこと

金の純度とは金の含有率のことをいいます。どのくらいの割合で純金が含まれているかを表すのが「金の純度」です。多くの金製品はすべてが金でできているわけではなく、他の金属を混ぜて作られています。他の金属を混ぜないで金だけでできているものを「純金」と言います。

金の含有量は金の価値を決めるもの

金の純度は、どれだけ金が含まれているかを表すので、「金の品位」と表現することもあります。金の純度は金の価値を決めるものだと言えるのです。純度100%の純金があるのに対し、金に他の金属を混ぜて作る金製品もあり、それによって金の価格や価値が変わってきます。

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金の純度の表示方法は

金の純度の表示方法は

金は24分率で表示 K24=金の純度99.9%

金の純度を表すのは、日本では24分率です。100%の金、すなわち純金はK24と表示されます。実際は100%ではなく、日本では99.99%以上のものをK24としています。そして、金はK1=4.17%で含有利率を示しますので、K18の純金の含有量は75%ということになります。

また、金の純度を1,000分率で表す場合もあり、その場合に999.9と表記されていたら、1,000分率で99.99%以上の純度を持つ純金であるということを示していることになります。

刻印で純度を確認できる

金の純度を示す刻印は多くの場合、指輪の場合は内側に、ネックレスの場合は留め金に打たれています。この刻印で金の純度を確認することができます。24分率や1,000分率で表記されていますので、確認してみましょう。

金の純度はなぜ全部24Kではないの?

金の純度はなぜ全部24Kではないの?

金の純度はなぜさまざまなものがあるのでしょうか。それにはいろいろな理由がありますが、そのひとつに金の「硬度」があります。純金のものは硬度が低く、衝撃や熱でダメージを受けてしまうのです。

アクセサリーを作る時に、金の他に違う金属を加えるのは普段使用する時に変形したり熱で溶けないように耐久性を保つという理由があります。その他には、色味を出すために他の金属を配合している場合もあります。

金を財産として持つだけなら他の金属を混ぜない「純金」がいいですが、アクセサリーとして使用する場合は、純金のままだと金の弱さがネックになるため、他の金属を混ぜて強度を増すことが多いのです。

金の純度によって用途が違うの?

金の純度によって用途が違うの?

K24

日本では99.99%以上のものが純金、いわゆる24金となります。前述したように、純金は硬度が低いため、衝撃や熱に弱いことがネックになります。そのため、金貨や資産として持っている金の延べ棒などにすることが多く、細かい加工がされたようなアクセサリーには向いていないのが純金です。

K22

日本ではあまり馴染みがないですが、金の含有量が91.7%のものを22金(標準金)と言います。

アジアの一部の国では、現金はいつか価値がなくなってしまうかもしれないものだが、金は価値が変わらないとして人気があり、金貨を作ったり、純金に違い純度を持つため22金でアクセサリーを作って何かあったときに備えるという人もいます。

K18

18金は金の含有量が75%で、変色しにくい金として知られています。また、耐久性もあるのでアクセサリーとして加工されることが多いです。

18金を作る際は、混ぜるものによって色味が変わるのも人気です。銀と銅を10%~15%程度混ぜるとイエローゴールドとなり、黄色っぽい色になります。また、銅にパラジウムを配合すると、ピンクゴールドとしてピンクっぽい色になります。

銅を配合したらレッドゴールドに、銀を配合したグリーンゴールドなど、色を楽しみたい人には18金がおすすめです。

K10

10金は金の含有量が42%で、18金と同じように混ぜるものによって色が変わります。18金は金の配合が75%あるので高価ですが、10金は18金に比べるとリーズナブルなので、手軽に手に入るアクセサリーは10金を使っている物が多いです。

しかし、18金と比べても、10金の輝きは劣ることはなく、さらに18金に比べると硬いので傷つきにくく衝撃に強い特徴があります。

手軽にできる金の純度の調べ方

手軽にできる金の純度の調べ方

磁石を近づける

自分が持っている金製品の純度を調べたい時に、手軽にできる方法は磁石を使用することです。金は磁石には反応しません。磁石に近づけた時に反応があった場合、金以外のものが入っていることになります。注意する点は、銀も磁石に反応しないということです。ということは、銀に金のメッキをしたものであった場合は磁石に反応しないのです。

水の中に沈める

もうひとつは、水の中に沈めて純金かどうか知る方法です。計量カップのように目盛りが付いたものがあれば、金製品の体積が分かります。

方法は、まず計量カップの中に水を入れます。その水の量をメモしておき、その中に金製品を入れて沈めます。そうすることで水の体積が増えます。最初の水から金を入れて増えた分をチェックすることで、金製品の体積が分かります。金製品の重さを測っておき、「金の重さ÷増えた水の体積」で比重が計算できます。

そして、1ml=1立方センチメートルなので、「何グラム÷何ml」で計算し、数値が19.3ならば純金ということです。

水の中につるす

もし計量カップがない場合でも比重を計算することができます。水には比重があり、水は1mlあたり1gです。金は水よりも比重が重いので、水の中に金をつるすことで全体の重さが変わります。これを利用することで金の比重を測定することができます。

金の買取

金の買取

金の純度が高いと買取額も高いの?

金を買い取ってもらう時に気になるのは、金の純度が高いと買取額も高いのかどうかです。金の価格は、金貨やインゴットとして持っていた場合は、そのときの金のレートで計算されて算出されます。

それ以外のアクセサリーの場合、査定のポイントになるのはデザインです。もちろん、金の純度は買取額に影響しますが、宝石が使用された金製品の買取を希望する場合は、宝石の価値も査定してくれるところを選びましょう。

金の買取の際に見られるポイント

刻印の有無

鑑定士が金の査定をする場合、まず最初に見るのは金が本物かどうかです。そのためには刻印があるかどうかの確認をします。金製品に純度、ブランドマークなどの刻印があればその金が本物だと分かります。

純度と重量

刻印の内容から、その金製品の純度を確認します。純金であれば24Kや999.9などの刻印がされています。この純度が高いほうが買取額が高くなるのですが、もしも刻印がなかった場合は薬品や比重計を使用して金の純度を調べてくれる店もあります。金は純度と重量をもとに買取価格が決まります。

傷はチェックされない

基本的に買取された後の金は溶解して再利用されます。そのため、買取する金にイニシャルが彫られていたり、傷がついたとしてもチェックされません。それが買取額に影響することはないということです。しかし、再利用を目的としない場合は傷や汚れが買取価格を下げる要因になることはあります。

純度を正確に知るためには専門業者へ

金の純度を身近なもので知る方法をご紹介してきましたが、正確なものを知るのは専門業者へ持ち込むのが一番です。自宅で純度を調べる際、宝石などがついている場合はその扱いに注意して調べるようにすることも大切です。

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