世界に名を誇るルイ・ヴィトンは女性の憧れです。中でも『スピーディ』は長い歴史のあるヴィトンのアイコンとして愛され続けているバッグです。今回はそんなスピーディの魅力や種類、コーデなどをご紹介します。
ヴィトンの『スピーディ』ってどんなバッグ?
誰もが知るファッションブランドである『ルイ・ヴィトン』は、1854年にフランスのルイ・ヴィトンという職人によって創設されました。機能性の高いバッグを生み出し、ハイブランドとして世界に名を馳せました。
特に注目されたボストンバッグの『キーポル』をデイリーユースとしてコンパクトに造られたものが『スピーディ』という今回ご紹介するバッグです。
スピーディは、当時自動車での移動が一般的になりつつあったことを背景に、”車の助手席に置けるバッグ”として造られました。名前の由来もこの交通手段の変化から来ており、当初はフランス語で「すばやい」という意味の「express」という名称で発売されていましたが、のちに「Speedy」に改名されました。
1930年に発表された当初はヌメ革でしたが、1959年からモノグラムキャンバスやダミエ、エピも展開されています。
スピーディはオードリー・ヘップバーンにも愛用されていた
スピーディは、オードリー・ヘップバーンが愛用していたことでも知られています。1960年代にオードリー・ヘップバーンから「さらに小さいバッグをつくってほしい」とのリクエストがあり、そこで生まれたのが『スピーディ25』サイズであるというエピソードも残っています。
スピーディは映画にも登場することが多く、そういった要素も時代を超えて世界中の女性に憧れられる理由となっています。
スピーディは収納力抜群で実用性が高い
スピーディの魅力は、ボストンバックである「キーポル」を元にしているため、収納力が高く実用的であることです。キーポルと比較すると小ぶりなサイズではありますが、マチと高さが十分にあり、多くの荷物を収納できます。
また、センターにファスナーがついていて開閉しやすく、柔軟性のある形状になっていることで荷物の出し入れがスムーズにできるのもスピーディの特徴です。
もともと車の助手席にポンと置いて、普段使いできるようなバッグをイメージして造られたものなので、気軽にどこでも持ち運べます。
高級感があるルイ・ヴィトンのバッグを日常使いできるのは、スピーディが人気を集めている理由のひとつでしょう。
スピーディのシンプルなデザインは流行に流されない
スピーディは1930年の発売から現在まで90年以上も売れているアイテムです。
その理由のひとつは、装飾が少なくシンプルな造りになっているため流行に左右されないことにあるといえるでしょう。
約90年の間にマイナーチェンジなど多少の変更はあったものの、スピーディの原形は発売当初から変わっていません。
斬新なデザイン、人目を引くデザインのアイテムは、一時的に大流行することはあっても、飽きられやすく、少し経つと古くさい雰囲気になるものです。
しかし、スピーディはシンプルで使いやすいデザインなので、流行に左右されず長年愛用することができます。
スピーディは老若男女問わず使える
シンプルなデザインのスピーディは、あらゆる世代の人に愛されています。また、機能性が高いことから、小旅行や普段使いなどさまざまな場面で使うことができ、老若男女問わず使えるバッグです。
スピーディのほかの魅力として、手入れがしやすく長持ちすることも挙げられます。デリケートな造りではないので、日常的に使いやすい実用性のある定番アイテムとして愛用者が多いのです。
使う人を選ばず、しかもブランドバッグとしての気品も持ち合わせているのが、スピーディが多くの人に愛される理由でしょう。
スピーディはサイズや柄が豊富
サイズは5段階、カラーや柄も豊富に展開されており、自分の好みや用途に合ったものを選ぶ楽しみがあります。
バッグはちょっとしたサイズの違いが、使いやすさや見た目の印象を大きく左右するので、サイズにはこだわりたいと考える方も多いのではないでしょうか。その点、スピーディは5つのサイズから選べるため、自分好みのものを選びやすいのがメリットです。
また、スピーディはシンプルな定番のカラーや柄だけでなく、アーティストやブランドとのコラボレーションアイテムも販売されることがあります。こうしたコラボアイテムは、話題性があるほか「個性的なアイテムがほしい」「トレンドに合ったデザインが好み」といった方に特に人気です。
このようなことから、スピーディは歴史あるバッグではありますが、時代遅れということはなく、むしろ最先端のデザインを追及しているアイテムともいえます。
ヴィトンのスピーディは5つのサイズから選べる
スピーディは5つものサイズ展開から自分に合ったサイズを選ぶことができるといったところも大きな魅力です。ここではそれぞれの具体的なサイズと特徴についてご紹介します。
ナノ・スピーディ
最小サイズ(幅16.0cm×高さ12.5cm×マチ10.0cm)がナノ・スピーディ。スマートフォンや鍵、ハンカチなど日常の必需品はしっかり収納することができます。とても軽く、バンドが付いているため斜め掛けで持つこともできます。可愛らしい見た目で、女性らしいコーディネートにもマッチします。
スピーディ 25
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縦19cm×横25cm×奥行き15cmのスピーディ25。前述したように、オードリー・ヘップバーンのリクエストにより生まれたのがこちらのサイズです。
財布やスマートフォンなどの必需品に加え、メイク道具などのポーチなどを入れても余裕があります。フォーマルシーンのミニバッグとしてだけではなく、お買い物やカジュアルなファッションでのお出かけなどのデイリーユースにも使えるオン・オフ両用の嬉しいサイズです。
スピーディ 30
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縦21cm×横30cm×奥行き17cmという、デイリーユースに最適なサイズがこちらのスピーディ30。日頃の荷物が多目の方におすすめです。B5サイズが入るため、通勤用としても使えます。
スピーディ 35
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縦23cm×横35cm×奥行き18cm。A4サイズやタブレットPCを持ち歩く方におすすめの、ビジネスバッグとして大活躍するサイズがスピーディ35です。急な出張など小旅行にも対応できるほどの収納力で人気です。
スピーディ 40
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縦25cm×横40cm×奥行き19cmの最も大きいサイズがスピーディ40。ボストンバッグとして旅に活用したり、スポーツを楽しむときのシューズや着替えなどを入れて活用できるサイズで収納力抜群です。やや小さなキーポルとも言えるサイズです。
ヴィトンのスピーディのバンドリエールは3つの持ち方が楽しめる
スピーディのバンドリエールというモデルには、レザーストラップが付属しており、取り外し可能です。レザーストラップはヌメ革でつくられており、長さ調節が可能なためとても便利です。
レザーストラップの長さによってショルダーバッグかクロスボディバッグ、または取り外してハンドバッグというように、3WAYで楽しむことができます。
例えば、カジュアルな装いでアクティブに過ごしたいときにはクロスボディバッグで。レストランでのお食事や、街でお買い物などお出かけにはショルダーバッグで。といったように、シーンごとに合わせて雰囲気を変えたコーディネートを楽しむことができます。ストラップを取り外せばハンドバッグとしてさりげなく持つことも可能です。
ヴィトンのスピーディは素材によって異なった魅力を味わえる
スピーディの素材は、大きく分けるとキャンバス素材と革素材の2種類があります。その中でも柄などによってそれぞれで印象が異なります。自分のスタイルに合うお気に入りの素材のスピーディを見つけてください。
スピーディ モノグラムキャンバス
カジュアルな印象のモノグラムキャンバスはスピーディの中でも定番です。
キャンバスとはいえ完全な防水性で柔軟性が高く、軽いというルイ・ヴィトンの代表的な素材です。使い続けるうちにハンドル部分のヌメ革の色味が変わっていき、その風合いも味として楽しむことができます。カジュアルでありながら、モノグラムはクラシカルなムードを放ち、コーディネートの幅は広がります。
イニシャルを入れることができるモデルもあったり、パッチワークの様なデニム素材、穴が空いているようなデザインなど、遊び心たっぷりのモデルも展開しているモノグラムキャンバスは個性的なデザインを求める方にもおすすめです。
スピーディ ダミエ
ダミエはモノグラム同様のキャンバス素材で、市松模様のデザインです。この市松模様もブランドの代表的なデザインです。モノグラムとの大きな違いは、ハンドル部分がダークブラウンであるところで、これによって全体的に落ち着いた印象になります。
ダミエ・アズールという、明るいカラーリングのものもあり、爽やかな印象で雰囲気が変わります。
スピーディ エピ
エピは革素材で高級感あふれています。丈夫な素材でかっちりした印象であり、すべてに線状の型押しが施されています。上品な印象のエピは、フォーマルなシーンにも活躍します。
カラーも豊富で、ブルーセレストやルージュなど個性豊かなカラーから自分のイメージに合わせて選ぶことができるのもエピの魅力。コーディネートのさし色としても使えます。
スピーディ モノグラムアンプラント
レザーにモノグラムを型押ししたアンプラント。シックで落ち着いた印象の発色に仕上がっています。手触りはしなやかで、表面にシボというシワ模様がつけられているのが特徴です。そのため、傷が目立ちにくいというメリットもあります。大人の女性を演出してくれるでしょう。
期間限定で販売されたスピーディ・コレクション
ルイ・ヴィトンは、いろんなアーティスト、ブランドとコラボレーションしたコレクションアイテムをシーズンごとに期間限定で販売しています。
スピーディのコラボレーションアイテムのなかから、特に人気の高いものを紹介します。
スピーディ モノグラム・グラフィティ
2001年に期間限定で販売されたもので、アメリカのアーティスト、スティーブン・スプラウスとのコラボレーションアイテム。ルイ・ヴィトンのモノグラム柄の上にアルファベットがぎっしりと並んでいるという斬新なデザインが特徴のアイテムです。
販売当時も人気があったアイテムですが、現在もストリートファッションの流行により市場価格が上がっています。
また、発売から3年後の2004年にスティーブン・スプラウスが心不全によって亡くなってしまったことも、さらに市場価値が高まる原因となりました。
モノグラム・グラフィティはコレクターからの人気が高いので、現在では入手困難なアイテムとなっています。
スピーディ モノグラム・チェリー
2005年に発売された日本の現代美術家、村上隆とのコラボレーションアイテムです。
定番のモノグラム柄に無数のチェリーが描かれた可愛らしいデザインが特徴で、日本国内でも大きな注目を集めました。クール、シックなイメージのルイ・ヴィトンに「可愛い」の要素がプラスされた作品といえるでしょう。
ルイ・ヴィトンと村上隆とのコラボレーションアイテムはモノグラム・チェリーだけではありません。
ほかにも、ポップなパンダが描かれたモノグラム・パンダ、ブラウン調のシックなモノグラムをカラフルにしたモノグラム・マルチカラーなどがあります。いずれもルイ・ヴィトンのイメージを変えた革新的なデザインで話題となった作品です。
スピーディ モノグラム・ローズ
2009年に販売され、当時のアーティスティックディレクターだったマーク・ジェイコブスがデザインしたものです。
こちらは、ルイ・ヴィトン定番柄であるモノグラムの上に、鮮やかで大きなローズの花を大胆に描いた作品となっています。シックなイメージのモノグラムに華やかさがプラスされ、持っているだけで気持ちが上がるバッグです。
モノグラム・ローズは、亡くなったスティーブン・スプラウスへの敬意を表して作成されたオマージュアイテムでもあります。
スピーディ モノグラム タッチ
2012年に発売された日本の芸術家、草間彌生(くさまやよい)とマーク・ジェイコブスのコラボレーションアイテムです。
草間彌生の象徴とされる水玉模様が特徴的なデザインで、モノグラム柄の上にさまざまな大きさの水玉模様が描かれています。水玉模様は全体的に描かれているものの、部分的に描かれてないところもあり、そこからモノグラム柄がしっかりと確認できるようにデザインされた作品です。
赤や青、黄色、白などさまざまなカラーで展開されており、「パンプキンドット」とも呼ばれています。一度見ると忘れられないような個性的な作品です。
古いなんて言わせない!ヴィンテージ感がおしゃれなスピーディ
スピーディは歴史が長くから愛されている分、「古い」というイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、昔親や祖父母が使っていたスピーディを譲り受けて最新のコーディネートに合わせておしゃれを楽しむなど、人気が再燃しているのです。
ヴィトンのスピーディを長年愛用できる理由
スピーディはとても機能性が高く丈夫、そのうえ汚れも目立ちにくいため、何年経っても使うことができます。しかもスピーディは使い込むほどに味がでるため、そのヴィンテージ感がおしゃれです。
ヴィトン「スピーディ」のおすすめコーデ
スピーディのコーディネート例をインスタグラムからご紹介します。
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Tシャツとデニムにスピーディ25を合わせています。カジュアルなスタイルもクラシックなスピーディを合わせることによってグッと大人な印象に。
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スピーディ30にスカーフを巻くことでよりスピーディの存在感を引き立たせています。シンプルなファッションのアクセントに。
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バンドリエールをショルダーバッグとして。ビビッドなカラーがファッションの差し色になっています。
ヴィトン「スピーディ」の新旧の違い
スピーディはこれまでにモデルチェンジしており、新旧で微妙に造り方が違います。どのように異なるのか、新旧を見分ける際のチェックポイントを紹介します。
ハンドル部分
新旧を見分ける際に、まず確認したいのがスピーディのハンドル部分です。新モデルと旧モデルでは、ハンドル部分の金具の付けられている位置の縫い目が異なります。
旧モデルは、金具の下で本体に縫い付けられており、形状も少し縦長になっていました。
新モデルは、ハンドル部分の付け根が金具を囲いこむ形で縫い付けられています。これによってハンドル部分の強度が増し、破損が少なくなりました。
内側のポケット
続いて確認したいのが、スピーディの内側のポケットです。
旧モデルのスピーディは、内ポケットにファスナーがついていません。そのため、バッグを倒したりしたときに、内ポケットの中身が出てきてしまうことがあります。
また、ポケットの内側はキャンパス地にコーティング加工が施されており、経年劣化によってコーティングが剥がれてくるといった問題もありました。
新モデルでは内ポケットにファスナーが付いたので、ファスナーを閉めておけばポケットの中身が出てきてしまうことはありません。
加えて、内ポケットの素材もバッグの内側と同じ素材になっています。旧モデルのようなコーティング加工がなくなったため、旧モデルで起きていたような剥がれなどがなくなり、長持ちしやすくなりました。
ヴィトン「スピーディ」の買取価格
スピーディは高値での買取が見込めます。ここでは、具体例を上げて買取価格帯をご紹介します。
スピーディの買取相場
定 価 | 買取価格帯 | |
---|---|---|
ルイ・ヴィトン モノグラムチェリー スピーディ M95009 |
163,080円 ※ | 28,130円~14,065円 |
ルイ・ヴィトン ダミエアズール スピーディ25 N41534 |
134,200円 | 17,450円~8,551円 |
ルイ・ヴィトン モノグラム アンプラント スピーディバンドリエール25 M40762 |
295,000円 ※ | 56,120円~28,100円 |
※2018年当時の調査価格
ヴィトンのスピーディを高く売るコツ
店によって買取の査定額が異なるので、ネットでいくつかの店のサイトから査定を比較することをおすすめします。店によっては、倍以上の査定額の差が生じることもあります。
また、スピーディをできるだけ購入時の状態に近づけることが必要です。汚れや溝にたまったゴミなどはできる限り掃除し、キレイな状態で査定に出しましょう。付属品のショルダーやギャランティーカーなども忘れずに査定に出すと、減額ポイントを減らすことができるので、忘れずにバッグと一緒に出しましょう。
時代を超えて愛されるスピーディでコーデを楽しもう
長い歴史のあるスピーディには長く愛されるだけの理由がたくさんあります。その実用性や丈夫さに加え、使い込んだからこそのヴィンテージ感までも楽しむことができます。さまざまなサイズや素材から自分好みのスピーディをチョイスして長年の相棒にしてはいかがでしょうか。
銀座パリスではスピーディの買取・販売を行っています。全国で約30店舗を展開しており、出張査定や宅配買取、LINE査定にも対応しているので、お気に入りのアイテムを探すことができますよ。
スピーディを買いたい、また売りたいという方は、銀座パリスをご利用ください。
まとめ
ルイ・ヴィトンの「スピーディ」は、オードリー・ヘップバーンも愛用していた、歴史ある人気のバッグです。
シンプルなデザインで、さまざまな年代、どのようなコーディネートでも合わせることができます。また、機能性が高く、丈夫なので長年愛用できるのも魅力のひとつです。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。