コレクション発表年月から取ったシンプルなネーミングが面白いシャネルの2.55ラインは、クラシカルな雰囲気が人気のバッグです。発表から年月を経た現在もその人気は健在で、近年は新鋭デザイナーたちによるリモデルによって、若い世代にもその名が知れ渡っています。今回はシャネルファンなら是非ともチェックしておきたい、伝統美溢れる2.55ラインのルーツや魅力について徹底紹介します。
シャネルのアイコン的存在『2.55』とは?
シャネル2.55の由来は1955年2月に発表されたことから
世界で最も有名なハイブランド、シャネル。1908年にココ・シャネルによって創業されて以来、女性の自立を応援するファッションスタイルを展開する先駆者となりました。現在もファッションブランドの頂点として、革新的なコレクションを多数世に送り出しています。
今回はシャネルの歴史を振り返る上で忘れてはいけない、シャネルが初めて作ったチェーンバッグ『2.55』ラインをご紹介します。シャネルのアイコンバッグとして名高い2.55、その呼び名は1955年2月に発表されたことが由来となります。ココ・シャネルのバッグ作りの構想は、1920年代後半から始まっていました。
その当時の女性たちの間ではハンドバッグが主流でした。ハンドバッグは荷物がたくさん入るけれど、両手が塞がってしまって動かしにくくなるという不自由さがありました。両手を自由に使って、活動的な女性でいたい。その思いをもとにシャネルはチェーンタイプのショルダーバッグ作りに着手し、『2.55』ラインとして発表されるまで、長い時間をかけて進化を続けてきました。
シャネルの定番として長年愛され続けてきた2.55は、近年その魅力が再評価され、新鋭のデザイナーたちによって新しいスタイルが生み出されています。ココ・シャネルが手掛けた古き良きベースを大切にしつつ、新しいカラー、素材やデザインを取り入れてバリエーション豊かに進化を続けています。
おしゃれ好きな女性として持っておきたい上質なハイブランドバッグに、伝統美を感じるシャネルの2.55ラインを選んでみてはいかがでしょうか?
シャネル2.55の読み方は?
前項でも述べた通り『2.55』の名称は、シャネル初のチェーンバッグを発表した1955年の2月から取られています。フランスで年月日を数字で書く場合、日、月、年の順で書くので、1955年2月だと2.1955の表記となります。それが省略されて2.55の名称が生まれたとの説があり、シンプルだけれど覚えやすいネーミングセンスには驚かされますね。
『2.55』の読み方に関しては正確な情報が見つかっていません。歴史の長い有名なラインなのに、読み方の情報が出ていないことが不思議ですね。シャネルを象徴する生地の名称『マトラッセ』を通称にして紹介しているサイトがありますので、その呼び名で通用しているのでしょうか?
また、国内のシャネルブティックやブランドショップでは、『2.55』が日本語読みなのかが気になりますね。引き続き、詳しい情報を探していきたいところです。
マトラッセはキルティングの意味
シャネルの2.55ラインを象徴する、格子柄のキルティング調の模様を『マトラッセ』といいます。マトラッセ(matelasser)とは、詰め物をする、綿入れするの意味を持つフランス語です。日本語では、ふくれ織りの意味があります。
ダイヤ型のキルティングがステッチされたマトラッセは、その形状によって耐久性にも優れ、さらにデイリー使いに最適なデザイン性も高く評価されています。甘くなり過ぎない、上品で高級感のあるデザインはフォーマル、カジュアルどのファッションでも相性が良く、コーディネートの楽しみを広げてくれます。
近年のコレクションでは多様な素材がマトラッセ加工されていますが、やはり人気が高いのがシャネル定番、黒のラムスキンです。デリケートで痛みやすいラムスキンですが、キルティング加工によって耐久性を高めることで、長く愛用できる仕様となっているのです。
シャネル 2.55シリーズのラインナップ
永遠の定番!チェーンショルダーバッグ
シャネルの2.55ラインの定番といえば、チェーンが輝くショルダーバッグです。世界初、チェーンストラップをハンドルに採用した革新的なデザイン性が話題を集めました。この他に類を見ない発想は、レザーよりもチェーンの耐久力が強いことに着目した点にあります。
たくさん荷物を入れても、安全に持ち運びできるバッグを作りたいというココ・シャネルの思いによってチェーンストラップが生み出されました。後にチェーンに革を編み込んだデザインのハンドルも登場して、耐久性と洗練されたデザイン性が向上しました。
さらに、機能的なポケットが充実しているのも注目です。元々はココ・シャネルがラブレターやお札を忍ばせておくために考えたといわれるポケット。口紅などの小さなコスメを持ち歩くためのポケットなど、機能性だけでなく、遊び心も感じられる仕様となっています。
人気が高い定番カラー、ブラックの他にもカジュアルシーンに活用できるグレー、ベージュなどのカラーラインナップがあります。現在もバリエーション豊かなモデルが発表され続ける2.55ラインのショルダーバッグの、お気に入りデザインを探してみてくださいね!
2.55デザインを採用したエグゼクティブトート
シャネルが発表したコレクションとして有名な『タイムレスクラシック』。このコレクションの趣旨は、時代に左右されないシンプルでプレーンなデザインの商品展開と、シャネルを代表するバッグのプロモーションです。今やシャネルの顔ともいえるタイムレスクラシックのラインナップとして、『エグゼクティブトート』が展開されています。
長方形のかっちりしたフォルム、シンプルなワンカラー、丈夫なハンドルが特徴的なエグゼクティブトート。よく見るタイプのトートバッグではありますが、型押しのカーフスキンと、センターに配置されているココマークの金具が高級感を醸し出しています。パーティーやフォーマルなシーン、ビジネスバッグとしてもマルチに活用できるトートバッグです。
エグゼクティブトートのコレクションとして、2.55ラインのチャームポイントである長方形のクラスプがセンターに配置されたモデルがあります。『2.55デザイン』と呼ばれるこのデザインは、センターの金具をココマークからクラスプに変えることで、よりスマートな印象を感じます。ビジネスシーンやマニッシュスタイルにもっとも合わせやすく、クールで辛口といったイメージが強いでしょう。
このようにシャネルの2.55の伝統美は、現代のコレクションにも引き継がれているのです。
マトラッセ柄と金具が愛らしい2.55の財布
シャネルの2.55バッグのミニチュアのような財布は、定番のマトラッセステッチとフロント金具が目を引く、持ち歩きが楽しくなるデザインです。二つ折り財布、長財布、ラウンドファスナー式など、さまざまなバリエーションがあります。収納においても抜群ですので、お好きなタイプの財布を探してみてくださいね。
カラーバリエーションは黒、赤、ピンクなどの単色。メタリック、デニム生地などの個性派やチャームが装飾されている種類があります。バッグとお揃いのカラーを選んでも良いし、色違いを選んでも面白いですね。選ぶ楽しみ満載のコレクションにきっと夢中になることでしょう。
シャネル 2.55を購入するには?
シャネルの2.55ラインの新品の定価は?
シャネルの2.55ラインの新品定価は、現在シャネルブティックで取扱情報がある製品のうちマキシ ハンドバッグが784,080円です。ラージ ハンドバッグが722,520円、通常のハンドバッグが648,000円です。今季新作モデル、チャーム付きハンドバッグは940,680円と、抜きんでて高価格となっています。
小物系の新品定価は、ウエストバッグが308,880円、カメラケースが345,600円。フラップウォレット(長財布)が136,080円、ポーチが141,480円です。コインパース(小銭入れ)は65,880円、カードケースは44,280円と10万円以内ですので、お求めやすいのではないでしょうか?
表示価格は全て税込となっています。2018/19年秋冬モデルの一部商品は、公式サイトでの価格が未公開です。シャネルブティックの取扱店舗にて、定価を確認しましょう。
2.55の中古を考えるなら価格情報をチェックしよう!
シャネルのバッグは中古市場でもっとも人気の高い商品です。特に2.55ラインの中古品は出回っている数が少なく、中古価格は状態にもよりますが高めに掲示されていることが多い傾向です。ハンドバッグの新作デザインで、状態が未使用か非常に良いとなると50万円台で価格設定されているものも見られます。
単色カラーのラムスキンにマトラッセ加工の定番デザインのショルダーバッグは10万~20万辺りの価格水準です。箱やギャランティーカードがついた未使用品となると、価格は少し高めです。
新品の2.55ラインのバッグを購入するとなると、価格の高さがネックとなってしまいますね。2.55のバッグを気軽に購入するためにも、中古品を探すことを検討してみてはいかがでしょうか?中古のバッグ販売情報は、ネット上で価格や状態などを参考にする方法が大半です。販売店間の価格を身比べることも容易ですので、できるだけ安くバッグを手に入れたいという方にもおすすめです。
中古価格の情報を常にネットなどで調べることで納得のいくお買い物ができるでしょう。ただし、中古品はタイミングを逃すと、売り切れて購入できなくなってしまう心配があります。良いと思ったものが見つかれば、その時が買い時なのかもしれません。
廃盤の中古バッグは買取価格が高くなるかも?
ご家庭の押し入れに使われていないシャネルの2.55ラインのバッグが眠ってはいませんでしょうか?シャネルのバッグの中で特に2.55ラインは希少価値が高いとされていて、状態の良い物は高額買取が期待されます。
2.55ラインが発表された1955年以降、長きに渡って廃盤となっていた時期がありました。約50年後となる2005年に特別復刻されたモデルがあり、それらも生産数が少なく、中古ブランドの買取市場では価値あるものになるでしょう。1955年当時のヴィンテージ物も同じことがいえます。
買取価格の平均が10万円前後、状態の良い限定品となれば40万円近くの買取額が付いたものもあります。押し入れに眠っている2.55ラインのバッグが、実はお宝物だった!ということもあるかもしれません。一度、査定してみてはいかがでしょうか?
シャネル 2.55をコーデに取り入れて、洗練された大人のファッションを
今やシャネルのバッグには数多くのラインナップが展開されていますが、ココ・シャネルの手によって世に送り出された2.55ラインを、是非とも押さえておきたいですね。時代を超えて愛されるクラシックなデザインは、現代風のファッションコーデに取り入れても斬新さを感じる面白みに溢れています。
シャネルの永遠の定番、2.55のバッグを持ち歩いて洗練された大人のファッションを楽しんでみましょう。