ルイ・ヴィトンの財布の本物と偽物の違いとは。8つの見分け方を紹介

ルイ・ヴィトン。フランスで生まれ旅行鞄やスーツケースから始まったこのブランドの魅力には、一目見れば分かる特徴的なデザインもさることながら、歴史に裏付けられた確かな生地と縫製による高い品質が挙げられます。今回はそのヴィトン製品の中から財布、そして市場に出回るその偽物についてご紹介します。

ヴィトンの財布は偽物が多い?

ヴィトンの財布は偽物が多い?

ルイ・ヴィトンは日本人にもとても人気が高いブランドのひとつです。最近では服飾品なども製造していますが、トラベル用品から始まったヴィトンの魅力と特性を一番堪能できるのはやはり財布やバッグ、スーツケースなどの大事な物を入れておくための実用的なアイテムです。

中でも財布は頻繁に出し入れを行うため、特に丈夫さが求められる品物であるという点で、ヴィトンの高品質な耐久性を充分に味わうことができるのではないでしょうか。
しかし、人気があるからこそついて回るものもあります。それが粗悪な偽造品です。

偽物に騙されないために

ルイ・ヴィトンに限った話ではありませんが、ブランドものの正規品は製造元を始めとする身元の確かな店での購入がもっとも安全で確実です。しかし、人によってはそうではない店で購入してしまうケースもしばしばあるようです。理由があるならただひとつ、それはやはり「価格」でしょう。

「激安」や「セール」にひそむ罠

ブランドとは築き上げた信頼や名前の価値、そして高い品質によってその価格が裏付けられています。例えば機能さえ同等であれば似たような商品でも問題のない電化製品は、裏を返せば各社が競合してそれぞれ価格を下げることもあります。

しかし、唯一無二のロゴを持つブランド製品は競合する必要も意味もありません。つまり割り引く必要もないのです。もし「セール」「最安値」「限定」といった言葉を付けて大安売りで販売されていたら、それはほぼ間違いなく偽物と判定していいでしょう。

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偽物を買うのがNGな理由

しかし、そもそもなぜ偽物を買ってはいけないのでしょうか?偽物でも一見ヴィトンに見えるのであれば自分にとっては問題ない!といった考えもあるかもしれませんが…それは間違いであり、大問題です。

偽のブランド商品は存在自体が本物への大きな損害を与えます。単純にブランドに対する著作権および商標権への侵害行為のみならず、縫製が雑であったり部品が粗末であったりといった質の悪さはブランドイメージに不当な傷をつけます。職人の努力によって保ち続けている信頼を踏みにじり、ブランドそのものの価値を貶めることにもつながるのです。

さらにそれだけではありません。偽物を偽物と知りながら購入した場合、違法に製造・販売した業者への幇助行為とみなされてしまいます。つまり共犯ということですね。

ルイ・ヴィトンが好きで、しかし妥協したつもりで粗悪な偽物を購入した結果、ブランドに損失を与えた上に犯罪への加担者扱い…なんて、百害あって一利なしの避けるべき結末ではないでしょうか。

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ヴィトンの財布の偽物と本物の初歩的な見分け方

ヴィトンの財布の偽物と本物の初歩的な見分け方

とはいえ知らずに偽物を購入してしまったかもしれない、または騙されたかもしれない、というのもまたありうることです。購入はしていなくても、どこを判断基準にすればいいのか迷うところもあるでしょう。

ここではごく初歩的な偽物の見分け方をお教えしたいと思います。

におい

本物は素材に塩化ビニールのコーティングをしてはいますが、本革を使っているためちゃんと革のにおいがします。ところが偽物は安物のビニールコーティング生地が主。この点でにおいに明確な差があることでしょう。

ただし一部の財布には合皮の商品も存在します。また感覚に頼る部分のため、判断に困ったら基準にしないほうが良いかもしれません。

シリアルナンバー

ルイ・ヴィトンの商品にはすべてシリアルナンバーが打たれています。見つけにくい位置が主で、財布の場合は縫い目の間際に刻印されていることが多いでしょう。

刻印の構成は、基本的には「製造国を表すアルファベット2文字+製造年月を表す4桁の数字」です。(スペシャルオーダーで作られたものはアルファベット3文字+数字5桁になります)それ以外の法則を持ったシリアルナンバーらしきものが打たれていた場合、偽物であると言って間違いないでしょう。

しかしすべて職人さんが手作業で作っているものであるため、ごくごく稀にシリアルをつけ忘れてしまった本物が存在することがあるそうです。また、製造初期においてはこれらは刻印ではなく印字でした。使用の程度や経年によってかすれて消えてしまうもので、結果「シリアルナンバーが消えてしまった!」ということもあるのだそう。

ブランドのロゴ・刻印

今現在のルイ・ヴィトン製品はきちんと刻印されています。それに対し、偽物は字がかすれたりつぶれていたり一部だけ不自然に濃かったり、本物と比較するとアルファベットの形やフォントが違ったりすることが多々あります。

正しい刻印に関してはどういった特徴があるのかインターネットで見ることもできるので、見比べてみるのも良いと思います。ここでは、いくつかの確認ポイントを紹介します。

まず、柄のロゴについては、字体が異なります。そして、プリントがはっきりとしていて綺麗なものは偽物と判断しましょう。本物のルイ・ヴィトンのプリントは、あえてムラのあるプリントにすることでロゴが目立ちすぎないように配慮されています

ブランドロゴについては、フォントの種類や形、太さなどが統一されているか確認しておきましょう。偽物の場合、フォントの太さがバラバラで、ロゴにインクのにじみなどが見られることもあります。

本物のルイ・ヴィトンは、「O」の形が楕円ではなく真円に近い形です。「O」が楕円になっているなら、偽物と判断できます。

また、ブランドロゴの文字間隔のバランスがおかしくないか、刻印が浅くないか、潰れていないか、太すぎないかといった点もチェックしておきたいポイントです。本物はまっすぐに刻印されており、フォントも均一で整っています

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ファスナーの下止めや金具

ファスナーやそのつまみ部分を見てみましょう。

本物と偽物の違いはシンプルに、作りが安っぽいかそうでないか、という点がひとつの判断基準かもしれません。重厚感がなく薄っぺらい。刻印が雑。メッキにムラ。比較対象がなくても気付きやすいのはこの辺りです。

本物であれば、ファスナー部分のノリ付けが目立たないように作られています。また、二重縫製になっているのも特徴です。

ファスナーの金具部分も見て、メッキの仕上げにムラがないか確認しておきましょう。本物の場合、金具の表面にざらつきがなく、ロゴの刻印が整っています。表面がザラザラしている、ロゴの刻印が粗い仕上がりになっているものは偽物です。

ファスナーの付け根のメッキについても歪みがないか、ファスナーエンドに隙間がないかといった点もチェックしておきましょう。

ビス

本物と偽物ではビスにも違いが見られます。本物であれば、ビスの刻印が綺麗で深さが均一です。刻印の文字が潰れている、深さがまばらになっている場合は偽物である可能性が高いといえます。

また、本物のビスには立体感があるので、立体感があるかどうかも確認しておきましょう。

金具の色についても、本物のビスであれば金色が少しくすんだ光り方をします。ピカピカして光沢がありすぎるものは偽物によくみられる特徴です。

金具ボタン

財布やキーケース、バッグなどに使用されている金具ボタンも確認したいポイントです。

本物のボタンであれば、凸の先端部分がキノコ型の三角形になっています。それに対して偽物は、先端部分が丸みを帯びているのが特徴です。

また、本物はボタンの凹の部分にある2本の棒が「LOUIS」の文字の「O」と「I」の部分から出ており、「VUITTON」の「U」と「O」に向かっています。それに対して偽物は、棒が横向きになっていたり、左右にズレが見られたりすることが多いです。

さらに、金具メッキにムラがあるなら本物ではないといえます。

縫製

粗悪な偽造品はまずここで判断をつけられることがあります。縫製の間隔も糸の太さもばらばらで縫い目が汚いのはもちろんですが、カット部分の処理がほつれていたりしていないかも見てみましょう。刻印や金具が窮屈そうに重なっているものも本物ではありえません。

また、縫い目から縫い目へとまっすぐ縫われているものも疑ってください。ヴィトンの正規品の縫い目は、少し斜めに傾けて縫われているのが特徴なのです。

表面はぱっと見たところほつれもなく丁寧。金具や留め具もしっかりついている。そんなものでも、中身を開けてみることで見えてくることもあります。カードポケットの縫製など、時にはそこに使われている生地が安っぽく感じたら、偽物と言って間違いありません。本物は革張りかそれに準じた素材が使われています。

ブランド品のコピー商品を100%の見分け方を知るのは専門家だけ

ここまでひと通り、よく知られる見分け方を解説しました。

しかし前提を覆すことになってしまうのですが、見分け方について確実に言えることは「素人目では100%本物か偽物かを見分けることが出来ない」ということです。比較対象である正規品が手元にないのであればなおさらのことでしょう。

インターネットで検索すれば偽物の特徴についてさまざまなページが情報を出し、多くの見極めポイントを解説してくれています。しかし偽物を製造する側も見破られないことに工夫をこらして日々コピーの質を向上させ似せていきます。

中にはスーパーコピーと呼ばれる飛び抜けて本物に近い精巧な偽物もあり、市場に出回る種類も膨大です。となれば、情報の更新が追いつかないのは当然のこととも言えるでしょう。そしてそれは私達素人だけではなく、質屋や卸元などの鑑定する側にとっても同じことなのです。

偽物かどうか判断がつかない場合は、専門の買取業者に査定を依頼してみると良いでしょう。査定士であれば、本物かそれとも本物ではないのか判断できるケースが多いです。

ただし、精巧に作られた偽物であれば買取業者でも判断できないこともあります。また、依頼した査定士が正確に判断できないケースも考えられるので、複数の買取店舗でも査定依頼してみると良いでしょう。

ブランド品のスーパーコピー「N級品」と呼ばれる偽物を買うことにメリットはある?

確実に本物のヴィトンの財布を手に入れるために

確実に本物のヴィトンの財布を手に入れるために

本物と偽物の区別がとても難しく、手に入れてしまうだけで本物のルイ・ヴィトンにとって損失があることをここまででお伝えしてきました。商売する側も知らぬ間に仕入れてしまう可能性があるとなれば、信用のおける店舗で購入することの必要性をお分かり頂けたと思います。

それでは、確実に本物を購入するために何を基準にして店を選べば良いのでしょうか。

お店の選び方(実店舗編)

小さなお店よりも、店舗をいくつも抱えるような大きなチェーン店のほうが安心と言えます。真っ当なお店であれば、偽物を販売して得る利益よりも損なう信用のほうがはるかに多大だと知っています。大手であればあるほど仕入れの目も厳しくなるものです。

また、日本流通自主管理協会(AACD)という団体があります。こちらは平行輸入品・中古市場において偽造品や不製品の流通防止と排除を行っており、高額な会員費と在籍する会員数社からの推薦があって初めて加入できるようになっています。

会員であり続けるためには偽物を流通させず排除し続けることが必要であり、高い会員費を払ってまで偽物を売るメリットはAACD会員企業にはありません。

また、ACCDは消費者が会員企業の経営する店舗で購入した商品に疑問があった場合、協会内の消費者センターにて鑑定し、結果次第では交換か返金の対応も行ってくれるようです。「日本流通自主管理協会」のホームページには会員企業や会員サイトの一覧がありますので、そちらを参考にしてみると良いでしょう。

日本流通自主管理協会(AACD)とは?ブランド品を扱うなら加盟は必須?

お店の選び方(通販編)

通販の場合は何より簡単で確実な店舗があります。インターネット上にあるルイ・ヴィトン公式の通信販売です。送料無料で電話からの質問と相談、注文にも対応しています。アフターケアであるリペアサービスは有料ですが、これ以上ない信頼を置けることでしょう。

また、実店舗編でもご紹介した日本流通自主管理協会には、会員企業のサイト一覧も取り扱っています。購入しようとしている店舗が記載されているか調べてみるのも手でしょう。サイトでAACD加入をうたいながら実際は騙りであった、という場合もあります。

何にせよ実商品を手に取れない通信販売ですから、よく確認すべきなのは間違いありません。

ルイ・ヴィトンの高額買取のポイント

手持ちのルイ・ヴィトンの財布を売るなら、少しでも高く売りたいですよね。高額買取りのポイントを紹介します。

ブランド買取実績を確認する

買取実績が豊富なお店であれば、商品の知識や買取相場についての情報を数多くもっています。そのため、適切な価格相場での取引が可能です。

お店の買取実績についての情報は、お店のホームページやSNS、口コミなどで収集できます。複数の店舗の情報を集めて、そのなかでルイ・ヴィトンの財布の買取実績が多いところを選ぶと良いでしょう。

相見積もりで比較、査定額を交渉する

お店によって買取価格は異なるので、どのお店が高値で買取してくれるのかあらかじめ知っておきたいものです。買取店の中には事前見積りをやってくれるところがあり、商品の情報を写真などと一緒に伝えると、買取価格の目安を教えてくれます。

複数の店舗に事前見積りを依頼すると、それぞれの買取価格を比較でき、高額で買取してくれるお店を探すことができるでしょう。店舗が近くになくてもLINEやメール、電話などで見積もり依頼ができるところも多く便利です。

査定額の交渉に応じてくれる買取業者や店舗もあるので、相場を踏まえて交渉してみることもできます。

ヴィトンの財布の偽物を避けるためのまとめ

ブランド製品は高価ではありますが、それに見合う機能と美しさが何よりの魅力です。そうと知らず精巧な偽物を購入した人が「こんなものか」などとがっかりすることのないよう、出回る偽物を回避し売らせない意識と知恵を身につけていただけたらと思います。