【偽物の見分け方】エルメスの財布がコピー品か素人でもわかる簡単な方法とは?

最高級ブランドとして名高いエルメス(Hermès)。ロゴに描かれている四輪馬車と従者には、「エルメスは最高の品質の馬車を用意しますが、それを御すのはお客様ご自身です」という意味が込められています。しかし現代においては、選ぶのもまたお客様自身と言えるのかもしれません。今回は偽物の馬車、エルメスのコピー品についてご説明します。

エルメスのスーパーコピーとは?

エルメスのスーパーコピーとは?

高級ブランドには必ずついて回るもの。ご存じコピー品ですが、昔はひと目で分かるような粗悪な作りのものばかりでした。ところが近年、コピー業者の模倣技術が上がるとともにインターネット通信販売の活発化によって販路が格段に広がり、いわゆるスーパーコピーと呼ばれるものが堂々と市場に出回るようになってきています。

エルメスやブランドのコピー品にはランクがある

そもそもスーパーコピーとは何でしょう?

実はコピー製品にはそれぞれ等級があり、現在はA、S、SS、Nと4つのランクに分かれています。A級品は昔よく見かけたジョークのようなコピー品を指します。素材、縫製、金属部品どころか、ひどいものになると左右にさえこだわらなかったりします。これを持ち歩くのはブランドというより一種の身体を張った冗談とさえ言えるでしょう。

S級品は一昔前におけるスーパーコピー品につけられた等級でした。作りに関しては素人のぱっと見だと本物と見間違うこともあるかもしれませんが、使われている素材は遠く及ばないものです。あっという間に劣化や変色を起こしてしまってもなんら不思議はありません。

SS級品はS級品よりも良い素材を使用した偽物を指します。しかしやはり本物のブランド製品が誇る素材や部品の足元にも及びません。当然のことですね。

そしてN級品。これが現在スーパーコピーと呼ばれている偽物に付けられる等級にあたります。細部にいたるまで再現されているのは作りだけではなく、色合いや手触りなどの面においても本物に近づけられているようです。ここまでくると素人の目で見破るのは困難でしょう。

エルメスの財布の本物とコピー品の見分け方

本物を自分の目で見てきた愛好家や鑑定士とは異なり、素人がN級のコピー品を見破るのは確かに難しいことです。比較すべき見本となるものが手元にない場合が多いためです。

しかし、もしエルメスの製品とうたわれているものに触れてみて、違和感を覚える点があったのなら、それは見過ごすべきではないでしょう。あくまでも参考程度ですが、どういった項目がポイントになるのかをご紹介したいと思います。

販売価格

まず疑うべきは販売価格でしょう。最高級品であるエルメスの製品が唯一無二のものであるのは疑う余地もありません。多少の価格変動ならまだしも、大幅に価格を下げる・割り引くといった、競合商品があるからこその販売方式は採られるはずもないのです。

オークションで安くスタートした品物も含め、原価割れどころではない激安の値札を下げて販売しているものはコピー品とみなして間違いないでしょう。ただし、原価より多少安い程度の絶妙な価格設定で販売しているコピー品業者も存在しますので、注意が必要です。

刻印

続けて、もし「店頭でエルメスの精巧なコピー品を見かけて手に取ったとしたら」という想定で進めてみましょう。

はじめに見るべきポイントは刻印です。本物は生地に馴染み、わずかなかすれもにじみもなく均一に刻印されています。少しでも読みづらかったり、ぼやけたりしているものは偽物と疑うべきでしょう。

どこにも見当たらない場合は偽物の疑いがありますが、最近のスーパーコピー品においてはあまり参考にならないかもしれません。

縫い目

次に見るべきは縫い目でしょう。エルメスの優れた技術を示す美しい縫製において、目が粗い、留め具と被っている、縫い目が二重になっている、生地との調和が取れていない、などといった不具合は許されません。外側だけではなく中身まで、手抜かりがないかじっくりと眺めてみるべきポイントです。

生地

中身を覗いてみたならその生地も確認してみましょう。外観ほど丁寧には中身を整えていない場合が多いのが偽物です。本物の精密で美しい仕上がりや生地の手触りは、実物に触れた経験がないと判別しにくいものではありますが、偽物であれば少しでも疑問に思う点が見つかるかもしれません。

金属部品

次に金属部品です。指で触ってみた段階で引っ掛かるようなバリのあるものは粗悪なコピー品の証明ですが、それ以外の点ではどうでしょうか。

本物におけるファスナーのつまみ部分は細いながらもくっきりと読み取れる精密な刻印が入っており、またぶらぶらと垂れ下がったりなどせず進行方向である横を向いたまま安定しています。

また、もしボタン金具がついているものであれば、こちらも「HERMES」の刻印を観察してみましょう。やはりシャープに読み取れるか否かが真贋のポイントになっています。

などなど、本物とコピー品の基本的な見分け方をご紹介しました。ところが今こうして記事を読んでいただいている間にも、コピー業者が偽造の技術を高めていると言っても過言ではありません。日々進化し続けるスーパーコピー品。これらの見分け方を知るのは大事なことですが、過信してしまうと足元をすくわれかねないのも事実です。

結局のところ、ブランドの店舗や公式サイトで購入することが、コピー品を完全に回避する確実な方法と言えるのかもしれません。

ジップのブルタブ

ジップのプルタブの向きと刻印にも、スーパーコピーを見極めるポイントがあります。本物のジップなら、プルタブは進行方向に向かって平行になります。しかし、偽物のジップは安物のため、プルタブが下に垂れてしまうのです。

また、本物のジップは、どんなに小さいプルタブでも、刻印がはっきり読み取れる状態で印字されています。一方で、偽物のジップは刻印がつぶれ、読み取れないケースが多くあります。

商品を入れる箱

製品に使用する箱にも偽物が存在します。箱が本物か偽物かを見極めるポイントは「色」です。

エルメスのシンボルカラーは鮮やかなオレンジ色で、箱にも同じ色が使用されています。しかし、偽物の箱の色は、鮮やかなオレンジ色ではなく、赤っぽいオレンジ色をしています。箱の色に違和感がある場合は偽物を疑いましょう。

保存袋の色合い

エルメスは、年代ごとに保存袋のカラーと素材が違います。近年の保存袋は、少しイエローがかったグレーベージュ公式カラーです。全体的な濃淡や糸の色など、違和感がある場合は偽物と判断しても良いでしょう。

また、ロゴがはっきり刻印されている保存袋が本物です。薄くなっていたり、ぼやけていたり、ゆがんでいたりする場合は偽物を疑いましょう。

保存袋の縫い目も、偽物と本物を見分けるポイントです。偽物の保存袋は縫い目が雑で、縫い合わせがほどけてしまうケースもあります。

ネット購入前にエルメスが偽物か見分ける方法

近年はインターネット通販でもエルメスの商品が買えます。公式サイトではない限り、偽物が紛れている可能性があります。中古品のフリマアプリやフリマサイトなどは注意が必要です。

また、インターネットの写真だけでは細かく確認ができず、その商品が本物か偽物かを見分けるのが難しいです。そのため、写真の内容以外で判断しなければなりません。

ここでは、エルメスの商品をネットで購入する場合の、本物か偽物を見分けるポイントを紹介します。

出品者の評価を確認する

出品者の評価が少ない場合は要注意です。大抵の偽物を販売しているアカウントの評価数は0件のため、購入前に必ず評価数を確認しましょう。また、評価が多くても、安価で買い手が偽物と分かった上で販売しているケースもありますので注意してください。

そのほか、出品物に対する質疑応答にも注視しましょう。質問者の疑問に回答されているかも確認することをおすすめします。

写真の数を確認する

フリマアプリに出品される商品には写真が掲載されていますが、写真の枚数が少ない場合は注意しましょう。

ブランド品を出品する際、写真は本物であるかどうかを判断する情報源です。写真が少ないということは、出品者に「写真を多く載せると偽物だと気づかれるかもしれない」という心情がある可能性が考えられます。そのため、写真が少ない場合は、他の写真を送ってもらって判断することも必要です。

写真の数以外にも、どんな写真がアップされているかも確認しましょう。シリアルナンバーなどが写っている写真や、保証書、レシートの写真があると安心です。正規店で買ったものかどうかは保証書やレシートで判断しましょう。

また、別の出品者と同じ写真を使っていないか、公式サイトの画像を取ってきたものではなく自分で撮影した写真を使っているかなども確認しておきたいポイントです。実物を見ることができないネット通販では、商品以外にも細かい部分に注目しましょう。

精巧になっていくブランドのコピー品がNGなワケ

精巧になっていくブランドのコピー品がNGなワケ

最高級ブランド・エルメスの製品。その本物を購入するとなると、確かに安いものではありません。それに対してスーパーコピー品は一見すると本物と見間違う出来。なのに価格は…ここでは紹介しませんが、比較にならないほどの安価と言えるでしょう。誘惑に負けて購入してしまいたくなる人もいるのかもしれません。

しかし、偽物の馬車でも本物そっくり、移動だってできるのならまったく問題ない?本当にそうでしょうか。

コピー品を購入することでエルメスやブランドを崩壊させる!

ブランドを作り、維持し、揺るぎない地位を築いてきたもの。それは、何よりもブランドが高い技術でもって世に送り出してきた「高級品」の称号に恥じない高品質な製品です。

しかし、そのブランドの名と製品の姿を借りただけのコピー品は、見た目こそ非常によく似ていても、技術と素材は決して同じにはなりえません。本物と思い込んでコピー品を入手してしまった人が、「エルメスのバッグって意外と簡単に壊れるよ」なんて周囲にこぼしてしまったらどうでしょう。

この点でまず、コピー品はブランドイメージを激しく傷つけるものであることがお分かりいただけるでしょうか。

それだけではありません。コピー品を購入することで生産が増え、販売数が増えれば増えるほど、本物は大きな販売機会の損失をしてしまいます。同じデザインだというだけで本物が売れなくなってしまうわけです。すると最終的にはどうなるでしょうか。

ブランドが倒産し、本物は消失し、市場には倒産したブランドの偽物だけが残る、そんな未来が待ち受けている可能性はゼロではないのです。

コピー品は分かる人には一目瞭然!

でもコピー品は安いから買うのであって、もしコピー品がなかったとしても、「本物は高価だから買えない」「偽物でも見分けがつかなければいい」そんなことを思ったりしていませんか?

実際問題、N級のコピー品は本当に本物にそっくりなのでしょうか。確かに素人目には見分けられないかもしれませんが、それは本物と見比べられないからとも言えます。実際、そのブランドを愛好し本物の製品と慣れ親しんでいる人は、手触りや金具の意匠など細部の違いで偽物と見分けられることもあるようです。

そんな人に偽物と見抜かれてしまうと恥ずかしいですよね。やはり本物は本物ということでしょう。

エルメスの財布、その本物の魅力について知ろう

フランス パリ

エルメス製品と言えば当然のことながら高級品。バーキン、ケリーなどのバッグが思い浮かび敬遠する人も少なくないのではないでしょうか。そこで初心者の方におすすめしたいのがスモールレザーグッズ、特に財布です。品質の高さは使いやすさにも表れます。頻繁に出し入れする財布こそ、その性能を知るための最適な入り口でしょう。

ところで、エルメスとはそもそもいったいどういったブランドなのでしょうか?

エルメスの歴史とその特徴

エルメスは1837年に開かれたフランスの馬具工房から始まりました。顧客にはナポレオン3世やロシア皇帝などが存在し、時代の流れに敏感な特権階級の要望に応え続けてきました。

やがて移動手段としての馬車が自動車に取って代わられることを予見した三代目のエミール・モーリス・エルメスが、馬具製造の技術をもとに本格的にバッグなどの皮革製品に着手したことから、現在のエルメスへつながっています。

エルメスの特徴はなんといっても洗練されたシンプルな美しさ。優れた技術によって磨き抜かれたデザインはいつの時代のファッションにもしっくりと馴染み、優美なシルエットは惜しみなく使われる最高級の素材によって整えられています。

コピー品ではなく本物のエルメスを手に入れるということ

しかしいざ欲しくなったところでやっぱり手が届かないし、無理して買うなんて論外。そう思う人がいるからこそスーパーコピーというものの需要が尽きない一方なのです。

本物を買うことの意義について少しお話したいと思います。

エルメスに限らない話なのですが、実は高級ブランド品を買うということは普通の買い物と少し異なり、それそのものを手に入れて満足するだけでは終わりません(もちろん品質自体も圧倒的ではありますが)。

「私はこの財布を手に入れることができた」「このブランドに見合う生活ができている」、そういった、人生における感触を実物として感じ続けることができるのです。それは仕事や日々の暮らしに張り合いを与えます。偽物では得られない体験であること、ご理解いただけるでしょうか。

エルメスの財布の代名詞、ベアンとは?

エルメスの頭文字「H」がついた金具が特徴的な財布・ベアンは、エルメスの財布における定番と言えるでしょう。

熟練の職人たちが技術の粋を凝らし、最高級の素材で作り上げたシンプルの結晶。高品質、機能的で無駄のないデザインはどんなファッションにも合わせやすく飽きが来ることがなく、使い勝手や耐久性においても愛されています。エルメスの財布の購入を検討する際、ぜひ参考にしてみてください。

エルメスのコピー品についてのまとめ

ここまで、エルメスのスーパーコピーがなぜ「非」であるかについてご紹介し、本物の魅力についてもお伝えしてきました。優れたデザインだけではなく、悪質な業者が到底真似できない品質にもエルメスの魂が宿っています。その技術を途絶えさせないためにも、偽物を購入するのは徹底的に避けるべきだと言えるでしょう。