オパールは日本では10月の誕生石として知られています。虹色のその宝石は「虹色石」と呼ばれ、世界的に見みると日本での市場は大きく人気がある宝石です。そんなオパールですが、その価値を決めるのはどのような要素があるのでしょうか。今回はオパールの価値について詳しく解説していきます。
オパールとは
オパールとはどんな石?
ラテン語で宝石を意味する「オパルス」を語源にもつオパールですが、古代ローマ時代ではすでに宝飾品として珍重されていた記録が残っています。オパールは宝石の中で唯一水分を含むことでも知られていて、原石をカットする前には天日で乾燥しなければなりません。
乾燥している途中で割れてしまうオパールもある中で、乾燥に耐えたオパールはネックレスや指輪に加工され多くのファンを虜にしています。
オパールの種類別の特徴と価値
ホワイトオパール
出典:楽天市場
日本人に馴染みがあり、一番人気の種類であるホワイトオパールは明るく優しい色合の白地のオパールです。産出国はオーストラリアのクーパーペディ、ミンタビーで、別名を「ライトオパール」といいます。
ホワイトオパールは、輝きにより呼び名が変わりますが、「プレシャスオパール」は内部が虹色に輝くもので、「コモンオパール」とは輝きがないものを指します。
ホワイトオパールはオパールの中では産出量が多く、手頃な価格で手に入りやすいのも特長のひとつです。
ブラックオパール
参考価格 64,400円
出典:楽天市場
オパールの中で最も高値で取引されるブラックオパールは、主にオーストラリアのライトニングリッジで採掘されます。
色の割合で評価が異なり、赤、橙、黃、インディゴライト(藍色)、紫、緑、青の順で価値が高くなります。その中で地色が黒いものの上に真っ赤な模様が入ったオパールは「レッドインブラック」と呼ばれ、ブラックオパールの中では最高級品とされています。
メキシカンオパール
参考価格 152,900円
出典:楽天市場
メキシコで産出されるオパールは、地色が赤・オレンジ・黄色で透明感があり美しいのが特徴です。その中でも地色の純度が赤い色のものを「ファイヤー・オパール」と呼んでいます。赤色の純度が高いものは希少性が高いため、ブラックオパールと並ぶほどの高値がつくことがあります。
ボルダーオパール
参考価格 3,250,000円
出典:楽天市場
ボルダーオパールのボルダーとは、岩や塊の意味です。オーストラリア北東部のクイーンズランド州だけで採掘されるボルダーオパールは、特定のカラーを持たず幅広い色の輝きを持ち、「ブラック・ボルダー」「クリスタル・ボルダー」「ヤワ・ナッツ」「ボルダー・マトリックス」の4種類があり、これは模様により分類されます。
オパールの価値を決める要素
産地
オパールの産出国の約97%がオーストラリアなので、オパールを国石としています。オーストラリアのオパールは、「ホワイトオパール・ブラックオパール・ボウダーオパール」の3種類で、他の産出国のものよりも高く評価されます。オーストラリア以外の産出国は、メキシコやエチオピアがあります。
遊色
遊色とは、オパールを他の方向から眺めた時にできる光学現象のひとつで、虹色にきらめき輝く様をいいます。どのような色味のオパールでも、この遊色効果が大きいものほど高値がつきます。多くの色が存在していてその色のデザインの幅が広いものほど価値が高くつくのがオパールの特徴です。
いくら色がきれいでもこの遊色効果が見られないと、価値が低くなってしまい、寒色である緑や青よりも暖色のオレンジや赤の評価が高くなります。
遊色効果があるオパールのことをプレシャスオパールと呼び、遊色効果が鮮やかで全体に渡って色の変化が見られるものは高く評価されます。反対に、遊色効果が見られないオパールのことをコモンオパールと呼びます。石のカラーはさまざまでピンクからブルーまであり、不透明なものや半透明のものがあります。
地色
オパールの色は、単色・2色・3色・虹色の全ての色をしているものがあり、遊色効果の色の他に背景の色も存在します。これをボディカラーや地色といいますが、ブラックオパールの場合は地色が濃いものほど遊色が映えるため評価されます。
カット(形)
オパールはカットで価値が変わります。理想的な形はドーム型楕円形のカボションで、厚みがあって表面がラウンド(曲面)にカットされているものに高値が付きます。また、オパールの石の形を活かしたカービングというカットも評価されています。
クラリティ(内包物・透明度)
基本的には宝石に内包物があるとその価値が下がってしまいます。その代表的な宝石として、ルビーやダイヤモンドがありますが、これらの宝石は内包物がないほうがきれいな石と認識されます。
しかし、オパールの場合は内包物に関しての捉え方が異なります。オパールの場合は内包物の形や大きさ、場所によって他にはないデザインとして評価が上がる場合があるのです。それは、オパールが持っている遊色効果に関係していて、オパールはいくつかの色が見せるデザインが特徴のひとつです。
内包物が入ることによって、石の角度によって個性的な色合いが出る場合があることから、内包物によっては高値がつくものがあります。
透明度
オパールの透明度は、内包物を含まないことと透明さの度合いを指します。この透明度に関しては、結晶オパールについては透明なものが、ブラックオパールについては不透明な背景のものが良いとされています。
オパールの種類によって、遊色効果をより美しく見せる地色があり、地色が曇っていたり濁っているとオパールの評価を下げることになります。
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オパールの価値を下げる要因
ポッチ
オパールの価値を下げてしまう要因のひとつに、ポッチと呼ばれるものがあります。これは、オパールの色のない部分の表面にくすんだ雲のようなものをいいます。ブラックオパールの場合は、黒い原石部分が入り込んだものをいいます。
傷
オパールの内部にあるひび割れや亀裂のことをクラックといい、これがあるとオパールの価値が下がってしまいます。表面上にある傷の場合は磨いて修復することができますが、中間で亀裂がある場合は亀裂が入っている部分をカットして、もう一度磨き直さなければなりません。
カットした分サイズが小さくなってしまうので価値が下がるのです。
内包物
オパールは内包物があることで評価が上がる場合があると前述しましたが、反対に評価が下がることもあります。内包物の大きさや場所でオパールの美しさを損なってしまう場合は、オパールの価値を下げてしまいます。
砂
オパールには見えない部分に砂があることが多いのですが、石の裏側などの表面から見えない部分にある場合ではなく、表面に砂が入ってしまう場合があります。こういった場合はオパールの価値を下げる要因となります。
オパールのお手入れと保管方法
オパールのお手入れ方法
オパールを身につけたらその都度お手入れをすることで美しい輝きを保つことができますので、ぜひお手入れ方法を覚えておいてください。
まず注意したいのがオパールを洗うときです。オパールは衝撃に弱く、高周波洗浄機で洗うと割れてしまう恐れがあるので、高周波洗浄機は使用しないようにしましょう。
洗うときは、水を入れた洗面器の中で先が柔らかい筆などでこすって汚れを落とします。
汚れが落ちたら、水でよくすすいでゆっくり自然乾燥させてください。このとき、早く乾かしたいからとドライヤーを使って熱を当てるのはやめましょう。オパールは急激な温度変化に弱いので、ドライヤーを当てると割れてしまうことがあります。
汚れがひどいときは、水に中性洗剤を数滴入れてその中で筆を使って汚れを落としましょう。この場合も最後に水でよくすすいで自然乾燥して、乾いたら柔らかい布で丁寧に拭いてください。
オパールの保管方法
オパールは宝石では珍しい、水分を含む石です。6~12%の水分が含まれているオパールは熱や乾燥に弱いため、直射日光やエアコンの風が当たる場所に置いておくと乾燥して割れてしまうことがあります。そのため、保管方法には充分注意しましょう。
また、酸やアルカリにも弱いので注意が必要です。保管するときは、ジュエリーボックスなどを使用して個別に保管することをおすすめします。
オパールの価値を落とさないように普段からお手入れをしよう
遊色効果で幻想的なきらめきを見せるオパールは、その珍しさから人の心を惹きつける美しい宝石です。その価値を落とさないように、普段からのお手入れや保管方法に気をつけることが買取のときの価格を落とさない方法です。
そして、オパールを購入した時についていた鑑別書などの付属品は捨てずに取っておき、査定のときに一緒に持っていきましょう。