ブランド品についているシリアルナンバーにはどんな意味があるの?偽物にもついているって本当?

シリアルナンバーという言葉を耳にしたことがある方は多いと思いますが、このシリアルナンバーとはどのようなことを意味しているのでしょうか。今回はブランド品におけるシリアルナンバーの意味と、それがあることで何が分かるのかを解説していきます。

ブランド品につけられるシリアルナンバーとは

ブランド品につけられるシリアルナンバーとは

ブランド品には、一つひとつに個別に番号が与えられています。この番号のことをシリアルナンバーといいます。シリアルナンバーは、数字だけのものとアルファベットと数字を組み合わせてつけられるものがあります。

人気がある商品は多く生産されますが、その商品の一つひとつにシリアルナンバーをつけることで、デザインは同じでもシリアルナンバーが同じものが存在することはなくなります。シリアルナンバーはいわば、自分しか持っていない特別なものを意味するのです。

シリアルナンバーはブランド品のどこについているの?

では、ブランド品のシリアルナンバーはどこについているのでしょうか。ブランド品といってもカバンや財布、時計などさまざまな商品がありますが、ここではロレックスの時計を例に挙げてご紹介します。

保証書

ブランド品には商品の保証書がついてきますが、その保証書の中に商品の情報がすべて記載されています。シリアルナンバーと形式番号など、しっかり書かれているのでそこから知ることができます。

ブレスレットの側面

もしも保証書を失くしてしまっている場合は、時計自体にもシリアルナンバーが刻印されているので確認できます。ほとんどのブランドのものは時計カバーの裏に刻印されていることが多いのですが、ロレックスはそこに刻印はありません。

ロレックスのシリアルナンバーを確認したいときは、時計のブレスレットを外してカバーの側面を見る必要があります。ロレックスのシリアルナンバーは、時計の文字盤の6時の方向のブレスレットを外すと確認することができます。

2004年頃からは、文字盤の側面にもシリアルナンバーが刻印されるようになったため、ブレスレットを外さずに確認できるようになりました。この文字盤の側面にある刻印のことをルーレット刻印と呼びます。

シリアルナンバーと型番(型式番号)の違い

ブランド品にはシリアルナンバーとは違う番号が記載されていますが、これは「型式番号」というものです。型式番号は電化製品にも記載されているので、ご存知の方は多いでしょう。

シリアルナンバーは同じモデルのものでも、手元にあるブランド品に記載されているシリアルナンバーは同じものが一つとない、オンリーワンのものです。型式番号はモデルに対してついている番号で、同じモデルには同じ番号がつくというものです。そのため、欲しいモデルがある場合は型式番号で検索すれば見つかるというわけです。

ブランド品についているシリアルナンバーでわかること

ブランド品についているシリアルナンバーでわかること

製造年月日

多くのブランドはシリアルナンバーから製造生年月日が分かるようになっています。ブランドによっては、年代別に番号のつけ方を変えているので、その番号でだいたいどの時代に作られたものなのかが判断できます。

ブランドが偽物ではなく本物だということ

シリアルナンバーは、その商品が本物であるという証拠です。シリアルナンバーと型番がわかっていれば、その商品が本物との判断に役立ちます。ブランド品を査定してもらうときには、鑑定士はシリアルナンバーを確認してその商品が本物なのか、いつ製造されたのかをチェックしています。

ただ、中にはスーパーコピー品といって本物に限りなく近い偽物商品も存在します。その場合、シリアルナンバーも巧妙にコピーされていることがあるので、ネットや正規店以外で購入する場合は注意しましょう。

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ブランド別のシリアルナンバーの見方

ブランド別のシリアルナンバーの見方

ブランド品のシリアルナンバーの見方はブランドによって異なるので、以下に代表的なブランドの見方をご紹介いたします。

ロレックスのシリアルナンバー

ロレックスのシリアルナンバーは1927年に製造されたものは「21691~」、1941年以降のものは冒頭の数字が6桁になり「106047~」となっています。そして、1965年以降は「129699~」と7桁になり、1987年後半から数字の前にアルファベットをつけるようになりました。このシリアルナンバーを見ることで、だいたいの製造年数をすることができます。

しかし、2010年以降はこのルールが大幅に変更になり、英数字をランダムに配置するようになりました。そのため、今までシリアルナンバーでおおまかな製造年数が分かったのができなくなってしまいました。

ルイ・ヴィトンのシリアルナンバー

ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーは製造された年代によって、4つに分けられます。

1980年代前半~1980年代後半

この頃のシリアルナンバーは数字3桁で刻印されていました。833と刻印されている場合、1桁目と2桁目が製造年を意味し、3桁目が製造月を意味していて「1983年3月」に製造されたことを意味します。

1980年代後半~1990年代

この時期のシリアルナンバーは数字にアルファベット2文字が付きます。アルファベットの位置は数字の前についたり、後についたりバラバラでした。そして、このアルファベットは生産国を表したもので、RAはフランス、FHはアメリカ、CEはイタリアというようになります。

885RAとある場合は、1988年5月にフランスで製造されたものということになります。

1990年代~2006年

この時代からは数字が4桁になって見方が変更になりました。例えば、CA0942とある場合、0と4が製造月、9と2が製造年を意味します。1992年4月にスペインで製造されたものを意味します。

2007年~現在

2007年以降からは、2006年までと少し見方が変わります。LP3166とあった場合、製造年については変更がないので、2016年に製造したこととなります。そして、2006年までは製造月が刻印されていたのですが、2007年からは製造週を表すようになりました。それによって、2016年の36週に製造されたということになります。

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エルメスのシリアルナンバー<

エルメスは商品を一人の職人が最初から最後まで丁寧に作っています。鞄の一つひとつに職人が制作したことを証明するシリアルナンバーが刻印されています。例えば、バーキンのクロアの裏には、製造年とアトリエ名・職人ナンバーを表すシリアルナンバーが刻印されています。

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シャネルのシリアルナンバー

シャネルの商品は、2005~2006年以降のモデルからすべてのシリアルナンバーが「1」から始まる8桁のものになっています。

2005年~2006年 10000000
2006年~2008年 11000000
2008年~2009年 12000000
2009年~2010年 13000000
2011年~2012年 14000000 or 15000000
2012年 15000000 or 16000000 or 17000000
2013年 17000000
2014年 18000000

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シリアルナンバーの見方を知ってブランド品を購入しましょう

いかがでしたでしょうか。いくつかのブランドのシリアルナンバーの見方をご紹介してきました。シリアルナンバーは「他にないたったひとつのもの」であることを証明しているものです。そして、製造年やどこの国で作られたものかがシリアルナンバーから分かります。

また、偽物を購入するのを防ぐ役割もありますので、ブランド品を購入するときはシリアルナンバーがあるかどうかを確認しましょう。

デザインは同じものでも、自分だけのものだということを証明してくれるシリアルナンバーですが、なにか特別な感じがしませんか? バッグや財布など革製品は使えば自分の味が出るといわれています。革の色が使い方でそれぞれ違うからです。そうなったら、本当に自分だけの大切な品物となって特別なものとなり、愛着が湧きますね。