エルメスと言えば「バーキン」、「ケリー」など女性の憧れバッグとしても知られているブランドですが、そんな「バーキン」の原型デザインと言われている「オータクロア」をご存知でしょうか?今回は、そんな『オータクロア』について、その魅力やバーキンとの違いなど気になる情報をご紹介いたします。
エルメスとは?エルメスの歴史・魅力
HERMES(エルメス)は、1837年に馬具職人「ティエリ・エルメス」がフランスパリに工房を開いたのが始まりです。創業当初は馬具を製作していましたが、その品質の良さと職人による技術力の高さから多くの人々を魅了し、今や革製品だけでなく、時計、服、食器などラグジュアリーブランドとしてさまざまなアイテムを展開し続けています。
エルメスの初めのバッグ『オータクロア』とは?
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エルメス初のバッグであるオータクロアが誕生した背景とこれまで愛され続けてきた魅力について紹介します。
エルメス『オータクロア』誕生の歴史
ファッションブランドとして知られているエルメスですが、創業当初は乗馬に使用する馬具を製作していました。そんな中で、最初に作られたバッグが1892年、「サック・オータクロア」という馬に乗る際に使用する鞍(サドル)をしまうためのバッグです。
鞍(サドル)入れだった『オータクロア』は、100年以上たった現在も残っている歴史ある貴重なバッグです。また、エルメスの中で人気の高い「バーキン」や「ケリー」の原型とも言われ、このオータクロアが誕生していなければバーキンもケリーも誕生していなかったかもしれません。
エルメス『オータクロア』の特徴と魅力
オータクロアは、エルメスの中でも最も人気のあるバーキンの原型でもあり、エルメスファンなどからは「ポストバーキン」としてクラシックなデザインが人気となっています。
エルメスのバッグの中でも、オータクロアは珍しい縦長なデザインと収納力が高いことが特徴であり、バーキンに比べて高さとしっかりしたマチがあることから、大容量が実現されています。また、サイズバリエーションが豊富なため、小さいサイズなら普段使いに使用、大きめサイズなら旅行カバンなどとして使用するなど、さまざまなシーンで活躍してくれるバッグです。
しかし、オータクロアは、バーキンと比べて知名度が低いこともあり、店頭ではあまり見ることができない入手の難しいアイテムとなっています。クラシカルなデザインと希少性の高さから、アンティークアイテムとしても需要が高まっています。
オータクロアのサイズバリエーションとコーデのポイント
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オータクロアは、28・32・40・45・50・55・60と7サイズ展開されており、幅広いシーンに活用できます。それぞれのサイズの特徴とコーデのポイントを紹介します。
コンパクトでも収納力抜群!若い女性にぴったりな「エルメス・オータクロア28」
「オータクロア28」は横幅28cm×高さ24cm×奥行き15cmと、オータクロアの中でも最も小さいサイズです。最小ではありますが、存在感と高い収納力があるため荷物の多い人も安心して使用することができます。しかし、珍しいサイズなため、エルメス直営店であっても見かけることが難しいバッグです。
オータクロア28の特徴は、少し縦長でフォルムがかわいい点です。持ち手のハンドルが短いため、腕に通して持ち歩くのは難しく、手で持って使うのに向いています。シックで重厚な印象が強いオータクロアの中でも、オータクロア28であれば軽快に持ち歩くことができます。
元々、男性が持つイメージが強かったオータクロアですが、サイズが28cmとコンパクトで重い印象にならないため、若い女性が普段使いとするバッグにぴったりです。
使い勝手の良い絶妙なサイズ感の人気モデル「エルメス・オータクロア32」
「オータクロア32」は、横幅32cm×高さ27cm×奥行き16cmと、オータクロアの中でも最も人気のあるサイズです。コンパクトな小さいサイズバッグが主流になったことや小柄な女性でも持ちやすいサイズ感と落ち着いたデザインが人気となっています。
オータクロア32のサイズは、小さすぎず大きすぎない絶妙なサイズであり、収納力があるにも関わらず小柄な女性でも持ちやすくなっています。さまざまなコーデに合わせやすく、ワンピースにもぴったりです。色を選べば、フォーマルな場でも使えます。
オータクロアらしい魅力を満喫できる「エルメス・オータクロア40」
「オータクロア40」は横幅40cm×高さ40cm×奥行き23cmと、オータクロアの中でも中間のサイズです。安心の収納力があるため、荷物が多くなりがちな方でも普段使い用バッグとして、ちょっとした旅行バッグとしてもお使いいただけます。
形状は正方形に近く、旅行以外にもデイリーバッグなどのオールマイティな用途に使える安定のモデルです。男性にも使いやすいサイズ感で、ビジネスバッグとして使うのもおしゃれです。
大幅サイズアップでビジネスにふさわしい「エルメス・オータクロア45」
「オータクロア45」は横幅45cm×高さ28cm×奥行き24cmと、「オータクロア40」と比べても大きめサイズです。また、エルメスならではの丈夫な素材と作りなため、ビジネスバッグとして使用する人も多くいます。
大きめであるにも関わらず、圧迫感を周りに与えにくいのが特徴です。A4サイズのファイルやノートパソコンを収納しても十分余裕があります。オフィススタイル以外に、カジュアルなコーデにも合わせられるオータクロア45ですが、女性の場合はハイヒールを履いて身長を高くすると、コーデがしやすくなります。
メンズから人気!インパクトある存在感の「エルメス・オータクロア50」
「オータクロア50」は横幅50cm×高さ41×奥行き26cmと、存在感抜群の大きなサイズです。「オータクロア40・45」と比較してもインパクトがある大容量サイズなため、男性が使用するバッグとしてもおすすめです。
フォーマルなスーツスタイルと良く合うほか、旅行用にも普段使いにも便利なサイズです。ただし、作りがしっかりしているため、この大きさでは元々重みがあるオータクロアをさらに重く感じるようになります。たくさん荷物を入れてしまうと、持ちにくくなってしまうので注意が必要です。
荷物のある旅行や出張にも大活躍の「エルメス・オータクロア55」
「オータクロア55」は横幅55cm×高さ45cm×奥行き28cmと、かなり大きいサイズです。オータクロア50以上になると普段使い用バッグというよりも、1~2泊程度の出張や旅行など荷物が多いときに最適です。
サイズ感とインパクトでコーデのアクセントになり、存在感をアピールできます。
入手困難なレアアイテム。最大サイズが目を引く「エルメスオータクロア60」
「オータクロア60」は横幅60cm×高さ48cm×奥行き30cmと、オータクロアの中で一番大きいサイズです。100年以上前に登場した鞍入れのオータクロアそのままのスタイルで、原点である馬の鞍(サドル)を入れるためのバッグだったことを感じられます。
しかし、サイズの大きさや需要の低下などから日本では出回ることの少ない入手の難しいデザインです。この特徴から、バッグとして使うよりもアンティークアイテムとして注目され、インテリアとして活用する人も増えています。旅行などのバックに使う人もいて、周囲に大きなインパクトを与えられます。
エルメス『オータクロア』の素材・カラーバリエーション
オータクロアの魅力を引き立てる素材
上品さと高級感のある牛革素材は、人気が高い素材です。エルメスに使用されている革素材はおよそ20種類ありますが、革素材は使っていくうちに色の変化が楽しめ、味の出るところも魅力のひとつとして人気があります。
素材の中でも定番なのは、トゴやトリヨンクレマンスです。トゴは雄仔牛の革であり、表面の細かいシワ模様と張りが特徴です。トリヨンクレマンスは雄牛の革であり、トゴよりも少し目が大きく、柔らかみがあるのが特徴です。
ほかにも、オータクロアと相性が良いのが、エレガントな光沢感が特徴であるボックスカーフです。使うほど光沢も増していき、アンティーク感を保つオータクロアにぴったりです。
レアな素材を求めるのであれば、現在では廃盤となっているアルデンヌがおすすめです。アルデンヌは、アルデンヌ地方の雌仔牛を使ったレザーであり、中古市場に出回っています。硬さがあり、縦長のオータクロアでも型崩れしにくいことから、根強い人気を誇っているのです。
ブラック・グレーが人気!豊富なオータクロアのカラーバリエーション
オータクロアは素材だけでなく、カラーもバリエーションも豊富です。牛革素材の場合、上品でどんなシーンでも使いやすいブラック、グレーが人気となっていますが、購入する季節でカラーを選ぶ方も多いです。
春・夏の場合は鮮やかなピンクやブルー、秋・冬の場合暖色のオレンジやブラウンなどを選択する方も多くいます。また、バイカラーデザインも展開されているため、個性的なデザインを求めている方などにはおすすめです。
エルメスのバーキンとオータクロアの違い
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バーキンとオータクロアは、一見形が似ていますが、間違えないように注意が必要です。双方を見分けるために、3つの違いを解説します。
バーキンとオータクロアのサイズ展開の違い
オータクロアはバーキンの原型となったバッグといわれていますが、デザインやサイズに違いがあります。オータクロアは、バーキンよりもひとまわり大きいサイズでデザインされており、50cm以上のバッグが欲しいのであれば、オータクロアの方が豊富なサイズ展開がなされています。
また、デザインの特徴にも違いがあり、バーキンは「正方形」、オータクロアは「縦長」となっています。この違いが、バーキンとオータクロアを区別する最大のポイントです。
クロアを固定する金属金具の形状の違い
バッグに付いているクロアを固定する金属金具にも、形状の違いがあります。バーキンの場合、L字型の金具を使用していますが、オータクロアの場合は、コの字型の金具を使用しているのが特徴です。さらに、中央の留め具部分の形状も、バーキンは丸い形状、オータクロアはベルトを通せるように四角い形状となっています。
金属金具や留め具部分の形状は、バーキンとオータクロアの違いの中で特に見分けやすいポイントです。
バーキンとオータクロアの価格の違い
オータクロアもバーキンもともに100万円以上する高価なバッグになります。しかし、オータクロアよりも知名度が高く人気のあるバーキンは、素材やカラーなどにより毎年価格が高騰しています。その反対に、オータクロアは価格に変動がありません。また、中古市場でもオートクロアのほうが価格の相場が低い傾向にあります。
エルメス『オータクロア』の中古価格・買取相場情報!
オータクロアは、生産数が少ないため新品購入は難しくなっています。オータクロアが欲しいのであれば、新品よりも中古を探す方が現実的です。ここでは、オータクロアの中古価格や買取相場情報などを紹介します。
エルメスのオータクロアの中古価格
オータクロアの中古価格は、品物の状態や素材、カラー、人気のデザインなどによって変わります。参考価格として「オータクロア28・32」の場合は約80万円前後、「オータクロア40・45」の場合は約80万円前後、「オータクロア50・55」の場合は約90万円前後、「オータクロア60」の場合は約100万円前後となっています。
エルメスのオータクロアの買取価格
現在、コンパクトな小さめバッグが人気なことから、オータクロアの買取相場もサイズによって異なります。「オータクロア28・32」の場合、人気のコンパクトサイズなため約100万円前後と高値買取となっています。また、他のサイズよりも流通が少ないこともあり、中古市場でも貴重なアイテムとなっています。
「オータクロア40・45・50・55・60」の場合、サイズが大きくなるにつれて普段使いが難しくなるため需要が下がる傾向にあり、買取価格は約50万円前後となっています。しかし、近年では男性からの需要が高まっていることや旅行バッグとして一家に一つ購入する方、エルメスフリークやコレクターからの需要は高いため高値買取も期待できます。
また、オータクロアの買取を依頼する際にハンドルの汚れ、バッグ表面の色褪せ、角や金属などの傷、バッグについてしまった臭い、保存袋、証明書などの付属品の有り無しなどが査定ポイントになります。
『オータクロア』の買取なら銀座パリスにおまかせ
オータクロアの買取を検討されている方は、ぜひ銀座パリスにお任せください。銀座パリスでは、メール査定・LINE査定・宅配査定の3通りから査定方法を選ぶことができ、遠方のお客様からでも買取が可能です。査定のプロフェッショナルが、査定力と情報力を駆使して相場状況に見合った価格をご提示いたしますので、安心してご依頼いただけます。
査定してもらいたいけど忙しい、できるだけ高価に買い取って欲しいなど、オータクロアの買取でご要望がある方は、銀座パリスまでお気軽にお問い合わせください。
まとめ
エルメスのオータクロアはサイズ展開が豊富で、男性・女性問わず愛用できるバッグです。エルメスのラインナップの中でも歴史のあるバッグなので、高価買取も期待できます。もし使っていないオータクロアがあれば、買取に出してみるのも良いでしょう。