エルメスの中でも特に人気が高いのが『カレ』です。カレはエルメスの定番と言えるアイテムで、その誕生からすでに80年以上経った今でも多くの女性を魅了し続けているアイテムです。そこで今回はカレの魅力とおすすめのデザインを紹介します。
エルメスの定番アイテム『カレ』とは
エルメスのスカーフ『カレ』とは
カレはエルメスを象徴するアイテムのひとつで、フランス語で正方形の意味を持ちます。どんなコーディネートもカレが引き立ててくれる、愛用したいスカーフです。
『カレ』の歴史
エルメスのカレは1937年にシルク産業において長い歴史を持つリヨンで誕生しました。リヨンの職人の手で作られたカレは、しなやかなシルク素材に色彩豊かな独特のデザインで成果中で人気を集めます。そして80年以上たった現在でもエルメスは毎年、年に2回カレの新作コレクションを世界に向けて発表し続けています。
また2003年からは同じシルクのアイテムであるツイリーが登場したことで、手首に巻いたり、バックに合わせたりと活躍の幅が広がり多くの女性の注目を集め続けています。
『カレ』ができるまで
緻密で繊細なカレのデザイン画は、完成するとリヨンのアトリエに送られます。届いた原画を元にリヨンのカラーリストが原画にぴったりの配色を決めていきます。配色が決まったらデザインに合わせて染料の調合をします。この時にシルクによく馴染み、理想通りの発色が出るように試行錯誤しながら何度も調合が行われます。
このように完成した染料は、原画に合わせて色ごとに透明フィルムにトレースされます。色の数だけ透明フィルムが必要になるため、カレ1枚につきこの作業時間が数百時間かかるとも言われています。この透明フィルムを使い印刷されたカレは、最終的に熟練した職人の手で直接縁をかがって完成します。
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『カレ』のサイズや価格は?
45・70・90・140を展開する『カレ』
エルメスのカレは最初に90cm四方の正方形からスタートしたため、現在もエルメスのカレの70%が90cm四方です。
他のサイズにはミニサイズで可愛い45cm四方、細長いデザインでネクタイのように楽しむことができる70cm四方、大判のショールタイプの140cm四方と幅広いラインナップが揃っています。その幅広いデザイン展開のおかげで、今ではいろいろ場面でカレを楽しむことができます。
『カレ』の価格は?
エルメスのカレの中で一番リーズナブルな商品が45cm四方の25,920円です。カレの定番サイズである90cm四方のもので56,160円、大判のサイズの140cmのもので価格が112,320円から販売されています。
『カレ』の持っておきたい定番テーマ14選
カレ90「インドの狩猟(CHASSE EN INDE)」
エキゾチックなデザインが特徴のインドの狩猟シリーズ。インドの狩猟の様子を繊細に、そして色鮮やかに描いています。オレンジなどの明るいカラーや男性も身につけやすいシックな印象のブラウンといろいろなカラーが揃っています。
カレ90 「ロベール・ダレのアトリエ(Dans l’atelier de Robert Dallet)」
博物学者ロベール・ダレのスケッチを大胆に描写したのが、ロベール・ダレのアトリエシリーズです。ロベール・ダレは野生生物を研究し続け、その研究の過程で多くのリアルで繊細なスケッチを残しています。ロベール・ダレに敬意を払ったシンプルで繊細なデザインが特徴です。
カレ90「パイプオルガンと機械仕掛けの楽器(ORGAUPHONE ET AUTRES MECANIQUES)」
パイプオルガンを演奏する女性の周りに、ゴールドのト音記号のモチーフがデザインされています。絢爛豪華なデザインで、今にもパイプオルガンの音色が聴こえてきそうで、ストーリー性が感じられる一枚です。
カレ90「眩惑のインド(fantaisies indiennes)」
インドをモチーフにデザインされた「眩惑のインド」。カレの中心に大きな生命の木の枝には大きな花やフルーツが描かれています。インドのラジャスタン州の壁画をイメージし、力強く幻想的なデザインが特徴です。木の周囲には千夜一夜物語のワンシーンをモチーフにしたイラストが描かれています。
カレ90「仮面(PERSONA)」
エキゾチックなデザインでアフリカ民族のお面のデザインが特徴なのが「ペルソナ」です。まるで写真のようにお面が緻密に描かれています。お面の陰影まで細かく描かれた一枚は熟練した職人に腕を感じさせる一枚です。
カレ90「カレ・アン・ブックル(Carre en Boucles)」
「カレ・アン・ブックル」はエルメスが1920年代に発売したベルトのバックルをモチーフに、ヴィルジニー・ジャマン氏の手によりデザインされました。色彩豊かでリズミカルにベルトのバックルがデザインされた一枚は身につけるだけで幸せな気分にさせてくれます。
カレ90「羽根II(Plumes II)」
タシギ、キジなどいろいろな鳥たちの羽毛が描かれた一枚が「羽根II」です。ふわっと飛んでいきそうな柔らかな羽毛の風合いが、職人の手によって見事に再現されています。
カレ90「スプリング(Springs)」
カレの中心にナポレオン1世の息子の馬車に2頭のメリノ種羊がつながれている姿が特徴なのが「スプリング」です。ギリシャ神話をモチーフにフィリップ・ルドゥー氏がデザインしています。
カレ90「ヴェルサイユ宮殿(Flânerie à Versailles)」
ヴェルサイユ宮殿内の王の居室、ラトナの泉水、鏡の間などをフランス式庭園の小道の道筋に描かれたのが「ヴェルサイユ宮殿」です。ピエール・マリー氏がデザインしたこの一枚は繊細で美しいデザインが特徴です。
カレ90「美しい珊瑚(Chemins de Corail)」
珊瑚の色や泡まで細く描かれた「美しい珊瑚」は、珊瑚が生息している美しい海を描いています。このデザインはデザイナーのアニー・フェーヴル氏が子どもの頃に見たアフリカの海がモチーフになっています。
カレ90「ある画家の宝物(Les tresors d’un Artiste)」
絵画のモチーフを探しながら自然の中を散策している、野外スケッチ愛好家の持ち物を題材にしてデザインされた一枚です。絵を描くために必要な水彩絵の具や顔料を収めた瓶、絵筆やガチョウの羽が一つ一つ繊細に描かれています。
カレ90「鍵(LES CLES)」
カレの中でも定番のデザインで人気が高いのが「鍵」です。カレのデザインとしても伝統的で歴史のあるデザインです。この鍵は歴史的建造物の鍵で、いろいろな種類が全面に描かれています。カラー展開も豊富なので、きっとお気に入りのカラーを見つけることができます。
カレ90「英国式庭園にて(Dans Un Jardin Anglais)」
色あざやかでカラフルな木々が描かれているのが「英国式庭園にて」です。それぞれの木に葉っぱが一枚一枚細かく丁寧に描かれた、非常にエルメスらしいデザインと言われています。結び方によって模様の見え方が変化し、さまざまな雰囲気を楽しむことができます。
カレ90「アルファベットの動物誌(Faune Lettree)」
馬や鳥などのいろいろな動物がアルファベットにデザインされてユーモアのあるデザインが特徴です。水色やピンクなどのベースカラーにレッドやグリーンなどのアルファベットが描かれています。
『カレ』のおすすめの巻き方
Vドレープ巻き
カジュアルにもエレガントな装いにも合う万能な巻き方がVドレープ巻きです。巻き方はとても簡単で、まずはスカーフを三角に折って両端を持ちます。首の後ろを通して前で結んで、三角の上に結び目をふんわりのせて完成です。
ネックタイト巻き
高級レストランでの会食など少しかしこまった場所に向く巻き方がネックタイト巻きです。バイヤス折りにしたスカーフを首の中心に合わせて、一巻きして首の前に持ってきて軽く首の前で結んで完成です。
アスコット巻き
シャツやVネックなど首元が空いているトップスに向いているのが、アスコット巻きです。シンプルなコーディネートに華を添えてくれます。
バイヤス折りにしたスカーフを首元でギュッと結びます。上側にきた方を中心にふわっと結んで形を整えて、首元が膨張してしまわないように両端を平らにして首元におさめて完成です。
ジャケットライニング
ジャケットにシンプルなスカーフを合わせたい時におすすめなのが、ジャケットライニングです。バイヤス折りにした後、スカーフの中心を首元に合わせて垂らすだけで完成です。この時にジャケットの襟の上にスカーフが載ってしまうと首が短く見えてしまうので注意してください。
セーラー巻き
マリンルックなコーディネートに欠かせないのが、セーラー巻きです。スカーフを三角に折り、首にかけて端をギュッと固結びすれば完成です。この時にゆるく結んでしまうと老けた印象になってしまうので気を付けましょう。
ベーシックパンツを彩るベルトづかい
バイヤス折りにしたスカーフをベルトの穴に通すだけで完成する簡単な巻き方です。シンプルなデニムやパンツスタイルを一気に格上げしてくれます。この時にエルメスのスカーフリング「シェーヌ・ダンクル」を使うのがおすすめです。秋冬の時期はトレンチコートのベルトとして使うと華やかさが増します。
バッグを彩るハンドル巻き
エルメスのバーキンを持っているなら、ぜひチャレンジしたいのがハンドル巻きです。バイヤス折りにしたスカーフを片方のハンドルの付け根に巻きつけます。この時に付け根部分に金具があれば通しておくといいでしょう。
スカーフがたるんでしまわないように、グルグルとハンドルに斜めに巻きつけます。最後まで巻きつけたら根元にくくりつけて完成です。
インスタから学ぶ『カレ』のアレンジ
カレ40を首元でセーラー巻きするだけ。華やかなデザインのカレならアクセサリー感覚で身につけることができます。
全身ブラックとネイビーのシンプルなコーディネートには、鮮やかなカレを大胆に巻くだけで一気にコーディネートが格上げします。カラフルなカレは主役級のアイテムになるので、一枚は持っておきたいです。
デニムとライダースジャケットのカジュアルなコーディネートも、鮮やかな色のカレを合わせることで女性らしい印象に早変わりしてくれます。
エルメス『カレ』の買取価格
アイテムごとの買取価格の相場
カレの中でも買取価格が高くなる可能性が高いのが、古典柄やインパクトのある柄です。アイテムごとの買取価格の相場は、カレ90が15,000円前後、カレ40が6,000円前後です。ただしデザインや状態によって買取相場が変わるので気になる時は査定に出してみるといいでしょう。
買取先のごとの特徴は?
買取先には買取店、オークション、フリマサイトの3つがあります。オークションやフリマサイトは自分の希望の売値で販売することができます。その反面、相場を把握していないと安く販売してしまったり、クレームや支払いトラブルが発生した時に自分で対処する必要があります。
買取店の場合、すぐに現金に変えることができるのがメリットです。ただし買取店によって売値が違うので、時間に余裕があれば複数の買取業者に査定を依頼するといいでしょう。
カレを高く買い取ってもらうためのコツ
買取に出した時に少しでも高く買い取ってもらうにはいくつかポイントがあります。
少しでも状態がいい方が高く買い取ってもらえる可能性があがるので、まずはクリーニングに出してから査定に出すといいでしょう。またスカーフを購入した時に一緒についている箱やショップカードなどの付属品を揃えておくと買取価格が高くなります。
スカーフの場合は単品で査定に出すよりも、まとめて査定に出した方が高額査定につながります。使わないスカーフがたくさんあるなら一度に出してしまうといいでしょう。
エルメスの定番『カレ』でこの秋のおしゃれ楽しんでみませんか?
定番人気の『カレ』はエルメスのアイテムの中でもリーズナブルで手に入れやすい商品です。スカーフとして首元に結ぶだけでなく、ベルトの代わりやバックに巻いたりといろんな場面で活躍してくれます。ぜひこの機会にお気に入りの一枚を手に入れませんか?