ジュエリーの主材料に使用される貴金属8種類の用途と刻印の見方

ジュエリーなどを購入する時、高級感や価値を証明する刻印があることを重視する方も多いのではないでしょうか。しかし、初心者にはそのような貴金属の種類を把握したり、刻印を正しく見分けるのも難しいことです。そのような8種類の貴金属と刻印について、正しい知識を身につけるための基本的なことをご説明します。

貴金属とは

貴金属とは

一般的に貴金属と言われているのは、大きく分けると金、銀、プラチナです。

プラチナと呼ばれる貴金属の種類はさらに細かく分類することができ、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、そしてプラチナをあわせた6種類がプラチナの仲間の貴金属とされています。その6種類に金と銀を合わせたものを貴金属とまとめて呼んでいるので、貴金属の種類は合計で8種類ということになります。

さらに、貴金属はジュエリーの主材料となるものとその他の素材に使われるものに分けられます。したがって、同じ貴金属でも種類によって使われる用途はそれぞれで異なると言えます。

ジュエリーの主材料に使用される貴金属

ジュエリーの主材料として使用される貴金属は、金、銀、プラチナの3種類です。ジュエリーを購入することが多い人であれば、店舗にこれらの主材料を使っていてそれを売りにしているジュエリーを見掛けることも多いのではないでしょうか。

これらのジュエリーはシーン別に使い分けることができます。例えば、ブライダルでよく使われるジュエリーはプラチナが多く、プラチナよりもやや安価であるのが金です。金のジュエリーはK18で使用されるのが定番です。

こちらの3種類で最も普段使いしやすいのがカジュアルに使える銀です。銀は比較的安価なので使用しているうちに黒っぽく変色してしまいますが、磨くことで劣化した状態から輝きのある綺麗な状態へと戻すことができます。

その他の素材になる貴金属

主材料として使用される金、銀、プラチナ以外はその他の素材として使用されることになります。パラジウム、イリジウム、ルテニウムは割り金として使用され、ジュエリーの素材になっています。そして、ロジウムはメッキの素材として使われています。

8種類の中でオスミウムだけは現在は使用頻度が少なくなっていて、素材として使用されることがほとんどありません。

貴金属の“刻印”ってどういう意味?

貴金属の“刻印”ってどういう意味?

貴金属には”刻印”がありますが、この刻印にはもちろん意味があります。その意味とはJIS(日本工業規格)やISO(国際標準規格)における純度を表すものとなっています。千分率で純度を表す刻印は貴金属買取の際にも参考になり数値としてわかるとともに、初心者にも価値がわかる便利なものとされています。

信頼できるのは貴金属を製造したり販売している業者が依頼して品位試験を受けることで打刻されるホール・マークですが、全ての貴金属に必ず刻印されている訳ではないのでホール・マークがないから信用できないとも言い切れません。

また、ホール・マークは世界共通ではなく、国によっても違うという点にも注意が必要です。

金の刻印

金の刻印は日本製か海外製かを見分けるための基準にもなっています。金の刻印ではどちらも”K”が付くのですが日本製は数字の前にKが付き、海外製は数字の後にKが付くので国内外のどちらで作られたかが簡単にわかります。

24分率と1000分率があり、それによって品位を知ることができます。金の刻印は国内製だとKの後に付く数字が大きいほど含有率が高くなります。
 

プラチナの刻印

プラチナの刻印はPt1000からPt850まで50刻みであり、数字の大きいPt1000は含有率が一番高いとされています。Pt1000の含有率は100%です。

また、中にはPmと刻印されたプラチナもありますが、こちらも偽物ではなく少し古いプラチナの刻印なので安心してください。Pmでは含有率は70%から90%程度だとされています。

これ以外にもPt100と刻印されたプラチナもありますが、こちらは1割程度しかプラチナの含有率がなく残りは他の素材でカバーされているのでプラチナが欲しい人は注意が必要です。
 

銀(シルバー)の刻印

銀の刻印はSVで表され、SV1000からSV800まで50刻みの表示になっています。含有率が高いのは他の刻印と同じようにSV1000と数字が大きいもので、こちらは含有率が100%となっていて、SV800では含有率80%程度とされています。

カジュアルである銀では高級感があまりないと思う人もいるかもしれませんが、若い世代を中心に普段から使えるジュエリーとして人気があります。
 

造幣局のマークがあっても油断大敵?

造幣局のホール・マークがあれば安心だと思う人もいるかもしれませんが、中にはホール・マークに似せたマークを刻印して貴金属を販売する業者もいるので100%安全だとは言い切れないでしょう。

ただし、本物の重さもほとんどないジュエリーにホール・マークに似せたマークを刻印するのは手間とリスクがかかり、そこまでする業者が多いかと言えば疑問が残ります。

したがって、ホール・マークがある貴金属で騙されるリスクは低いですが、その可能性もゼロではないので100%安全だとは言えないということを頭に入れ、注意をしておくことが重要です。

刻印があっても不安なときはプロに査定してもらおう

刻印があっても必ず本物であるとは言い切れないので、自分の持っている種類のジュエリーが本物なのかを不安に思う人もいるかもしれません。

貴金属の価値に不安がある時は、銀座パリスのような信頼度の高い買取店に持ち込んで、プロに査定をしてもらうことをおすすめします。プロに査定してもらうことで自分の持っている貴金属がどれほどの価値があるかわかりますし、実際に買い取ってもらう時の適正価格もわかるでしょう。